王谷 晶 『ババヤガの夜』 ― 2025/07/06
『ババヤガの夜』はイギリスの英国推理作家協会が主催する「タガー賞」翻訳部門で賞を受賞した作品です。
だいぶ前にどこかで紹介されていたのでkindleで買っていたのですが、賞を受賞したということなので早速読んでみました。

祖父から暴力の英才教育を受け、暴力が生きがいになっている新道依子は、祖父母が死に、東京に出て、バイト暮らしをしていた。
ある日、映画を見に歌舞伎町に行くと、酒に酔ったチンピラに尻を叩かれ、新道はその男に制裁を加える。
警察が呼ばれると面倒なので、その場から逃げようとすると、ガラの悪い男たちが現れ、彼らから暴力を振る舞われる。
新道は後頭部を殴られ、失神する。
新道が連れられて行った先は関東最大規模の暴力団興津組の直参である内樹會の会長、内樹源造の邸宅だった。
新道を拉致した柳という男は、内樹の娘のボディガードとして新道をスカウトした。言う通りにしないとドーベルマンを殺す、と言う。
犬には罪はないと思った新道は言うことをきくことにする。
源造の娘の尚子は古風な風体の美少女だった。
新道は屋敷に住み込み、毎日、尚子の運転手兼ボディガードとして働いた。
しばらくして、間男と逃げた女房を内樹が必死に探していることと尚子に婚約者がいることがわかる。
初めは新道に必要最低限の命令か、言葉だけお上品な罵倒しか投げてこなかった尚子だったが、次第に気心が通うようになる。
しかし、そんな暮らしも新道が間違った人物を殴ってしまったために終わりを告げる。
「ババヤガ」とはスラブ民話に登場する魔女のことだそうです。
新道依子はスラブ人の血が混じっているんでしょうかね。
これは「シスターバイオレンスアクション」の小説らしいです。
ミステリには思えなかったのですが、ミスリードがあるので、一応ミステリにしておきました。
暴力を振るう場面がありますが、大したことがなく、それよりもどういう風にいたぶっていくかという表現の方にゾゾっとしました。
変態男ばかりで、○○○さんたちってこんな人ばかりではない、まともな○○○さんもいると思うのですが。
こんな男ばかりの中にいると新道依子も尚子もまともじゃないけど、まともに見えてしまいます。
残念だったのが柳です。彼にもう少し活躍の場を与えてもらいたかったです。
最後があっけなくも、せつなかったです。
暴力の場面が気にならなければ読んでみてもいいでしょう。
思ったよりもページ数が少なく、サクサクと読めました。
私の好みではなかったですが、翻訳がどうなっているのか興味があります。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2025/07/06/9787095/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。