レスリー・メイヤー『感謝祭の勇敢な七面鳥』2011/07/14

主婦探偵ルーシー・ストーン・シリーズの七作目。


史上最悪のクリスマスクッキー交換会』で来年大学生となっていたトビーが大学生になり、感謝祭に戻ってくることになります。
実はルーシーはトビーが自分に似ているので、子どもたちの中で一番かわいいと思っていたのです。
ところがトビーはなかなか帰って来ず、やっと帰って来たと思ったら真夜中で、友達を一人連れてくるはずだったのに、三人に増えていました。
久しぶりに二人でゆっくり話ができると思っていたのに、トビーと話す暇はないし、朝は遅くまで寝ているし、部屋は汚いし・・・。

ルーシーように娘を大学へ行かせた友達は、子どもは「帰ってきたときには、送りだしたときと同じ子じゃない」と忠告してくれて、頭ではわかってはいたのですが・・・。

自分のことを考えてみても、大学で一人暮らしを始めると、自由さに慣れてしまい、実家に帰ると窮屈に感じました。親はたぶん頭にきていたんでしょうね。そういえば朝寝ていたら、枕元で掃除機をかけられましたっけ。

さて、事件はというと、新聞記者として町の行政委員会の聴聞会を取材していたルーシーは、ひょんなことから先住民メチカット族たちが町にカジノ建設を計画していることを知ります。
町はこの話題で大盛り上がり。
そんな時にメチカット族のリーダー、ノーランがフットボール場で殺されます。

関わる気がなかったルーシーですが、友人の元司書ミス・ティリーから犯人を捜すようにと頼まれ(いいえ、命令)されてしまいます。

アメリカのことはよく知りませんが、先住民の土地にカジノが建っていると聞いたことがあります。
調べてみると、「アメリカ先住民族の保存地区では州法ではなく連邦の法律が適用され、自分たちの手で生活を支えるための収入源として、連邦政府に認められた族のみが州との交渉を得た上でアメリカの規定内及び室内でカジノを運営できるようになった(1988年、インディアン賭博規定法令)」そうです。
だからこの本ではメチカット族は公式認定されるようにと頑張っていたんですね。
先住民の問題は色々とありますが、興味のある人は『アメリカインディアン悲史』でも読んでみてください。

新しく家族の一員となった、ニワトリを十二羽殺した(!)キャロライナ犬のクードーがかわいいです。頭がよさそうな犬です。たぶん次回からルーシーの後をついて回ることでしょう。

さて、次はルーシー家に何が起こるのかしら?

最期に感謝祭のメニューがついています。どう考えても、私には美味しそうには思えませんわ。

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