五木寛之 『百寺巡礼 第三巻 京都』2009/02/01

眼科の待ち時間に『百寺巡礼』を読み終わりました。
第三巻は京都。京都に関してはまた別の巻でも取り上げるようです。
今巻では有名どころが取り上げられています。
金閣、銀閣、東寺、東本願寺、西本願寺、清水寺、南禅寺。
何回も行っている人以外は行っていないのではと思ったのは、神護寺と真如堂、浄瑠璃寺です。
私はたぶん神護寺以外は行っています。
読みながら、いつも思うのですが、私はその寺の成り立ちを知らずに、雰囲気だけで寺を見ていたということです。
そう、美術品を愛でるみたいに見ていました。
ところが、この本を読んで、寺の成り立ちを知ると、その時代に生きていた人達の心を知ることができるのです。
例えば銀閣寺。
ただの地味なお寺で、なんでこんなに有名なのと思っていました。
このお寺、足利八代将軍義政の山荘としてつくられたそうです。
この義政は変わった人で、将軍職をさっさと息子に譲り、不仲の妻からも遠ざかるように、銀閣寺のある土地で造園にあけくれたそうです。
天下の将軍なのに、楽しくなかったのですね。
まあ、いろいろとあったようで…。
義政は五木によると、低い身分の者たちでも差別せず、偏見を持たずに河原者たちを優遇したそうです。
それだけ孤独が深かったのでしょう。
こういう風に読んでいくと、今までとは違った銀閣寺が見られそうです。

どの寺にも物語があり、歴史があります。
いろいろと感じることや、知ったことがあるのですが、ここには書きません。
お寺好きなら、是非読んでみて下さい。

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