中島さおり 『パリの女は産んでいる』2009/02/02

新聞に次のような記事が載っていました。

「厚生労働省が30日発表した03~07年の人口動態統計で、1人の女性が生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)を市区町村別に見ると、鹿児島県や沖縄県などの島しょ部が上位の大半を占め、最も高いのは2.42の鹿児島県伊仙町(奄美諸島の徳之島)だった。最も低かったのは東京都目黒区の0.74。」(朝日新聞)

上位30位のうち25市町村が西日本の島で、東京23区のうち13区が下位30位に入ったそうです。
この結果をみて、そうだろうと思いました。
どう考えても、子供を産むことが、東京のような都心でいいことには思えません。
周りの子供を持っている女性達はいつも疲れた表情をしています。
彼女達を見て、子供を持つのは大変とは思っても、子供が欲しいとは思えません。

産む環境はどうかと、目をやると、悲惨ですね。
小児科、産婦人科は少なくなっていく一方ですし…。
何故フランスでは出生率が上がっているのでしょうか?
フランスでは1974年まで中絶は違法だったそうです。
いろいろな女性達の闘争により、「自由意志による妊娠中絶」法のヴェイユ法が設定されたのです。
日本は「優性保護法」といいますよね。
「優性保護」という言葉がいやらしいですね。
この言葉によって、中絶が合法化されているんです。
フランスでは中絶にも保険が出るそうです。
費用の80%を社会保険が負担してくれます。
出産はもちろん100%で、産後のケアまで10回分100%社会保険がカバーするそうです。
その後のケアも10回分は65%。
産んだ後は、日本でも取り入れられていますが、子供が三歳になるまでの「育児休業制度」が認められています。
託児所なんかは母親が働いていなくても、登録しておけば利用できるそうです。
そして、びっくりしたのが、保育所に三歳から入るそうで、就学率100%!しかも公立なら無料ですよ。
保育園以外には、ヌヌーという個人の家庭で雇う子守がいます。
この場合も自宅託児手当に加えて援助がでるそうです。
いいヌヌーを探すのが大変だそうですが。
なんでフランスにできて、日本にできないのでしょうね。
なんか書きながら、日本っていかに恵まれていないことかと、唖然とします。
経済面から見ても、フランス人は恵まれていますよね。
産まないからといって、女性達を責めるのではなく、産みたくなるような社会を作っていくことが先ですよ。
政治家はなんで当たり前のことをやろうとしないのでしょうか。
外国のいいところはどんどん取り入れて欲しいですね。

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