M.C.Beaton 『Agatha Raisin and Love, Lies and Liquor』2020/07/23

シャープマスク、来ました。


50枚、こんなかわいい箱に入っています。


中を開けると25枚ずつ2つに包装されています。
右下にSHARPとロゴが入っています。
コロナ感染が広まっている現在、こういう日本製のマスクが買えて嬉しいです。
なにしろ安全ですものね。

順調に読み進んでいるアガサ・レーズン・シリーズの17作目です。


前作の最後に現れたのは、そうです、アガサの思い人のジェームズです。
とうとう夢の中でしか会えなかった彼がやってきて、アガサを休暇に行かないかと誘ってきたのです。
舞い上がっているアガサに友達のミセス・ブロクスビーは言います。
休暇はあなたの思うようなロマンチックものではなくて、ジェームズがしたいと思う休暇なのよと。
それを聞いてアガサは怒ってしまいます。
ミセス・グロクスビーの忠告にもかかわらず、アガサはロマンチックな海辺の休暇を期待し、それに合った服を買いまくります。

ジェームズがアガサを連れて行ったのは、彼が幼い頃に訪れたことのある、思い出の地、Snoth-on-Seaという海辺の町でしたが、今や昔の面影はありません。
天気は最悪、寒くて雨まで降っています。波まで荒いので、おちおち浜辺の散歩もできません。
泊まった海辺の近くのホテルは昔はよかったのでしょうが、今や町と同じように寂れています。
これだけでもガッカリなのに、ジェームズとは別の部屋に泊まるんですよ。
一体何のための休暇なんでしょうね。

夕食でレストランに行くと人影もまばらで、アガサがどんな人がいるかと見ていると変な女に絡まれます。
まずい料理を食べていると、先ほど言い合いになった女の息子が来て、母はハネムーンに来ていたのにアガサのせいで台無しになったと因縁をつけてきます。
その次の日、絡んできた女、Geraldine Jankersが浜辺で遺体となって見つかります。彼女はアガサのなくしたスカーフで首を絞められていました。
アガサは容疑者として警察で取り調べを受けることになります。

自分の無実を証明するために、アガサは探偵事務所のパトリックとハリーを呼び寄せ、ホテルにいた人たち―夫のMr Jankers、息子のWayne Weldonと妻のChelsea、家族の友達のMr Cyril Hammondと妻のDawn―と話をすることにします。
その中でアガサがレストランで落としたスカーフをGeraldineが拾い、がめていたことがわかり、アガサの無実は証明されました。

しかしまたまたアガサの悪い癖が出てしまいます。
誰がGeraldineを殺したのかを自分で解決したくなったのです。
ジェームズはそんなことは警察に任せて、すぐにこの町を出て、フェリーでフランスに渡り、車で地中海に行って休暇をやり直そうと言いますが、アガサは残って犯人を捜すと言い張ります。
言い合いをしているうちに初めてアガサは自分本位のジェームズの本当の姿に気づき始めます。
結局ジェームズは一人でホテルを出て、B&Bをやっているマルセイユの友人のところに行くことにします。
アガサにはハガキを出し、マルセイユの住所を書き、彼女が喜んでやってくるのを待とうと思ったのです。
しかし、アガサはやって来ません。
ジェームズはマルセイユでも楽しめず、Carselyに戻りますが、何故アガサが来ないのか、その理由が全くわかりません。
よくある話ですが、女が男を崇めていると、男はそれが当たり前になり、いい気になって女をないがしろにし、そのうち女がそんな男に愛想を尽かし、去ろうとする。そうすると男が話が違うではないかと怒って大変なことになる・・・。
ジェームズは暴力的ではないのでいいのですけどね。

そんな頃、気ままなチャールズがCarselyにやってきます。
いるはずのアガサがいないので、ミセス・ブロクスビーにどこに行ったのか聞きに行きます。
不思議なのは、ジェームズのことをよく思っていないミセス・ブロクスビーが、チャールズもアガサにひどいことをしているのに、彼のことは好きなのです。
今回もチャールズはやってくれます。
アガサに会いにSnoth-on-Seaまでわざわざ行ったのに、友人が叔母の屋敷に遊びにやって来たからと、彼女に精神的な助けが必要な時だったのにもかかわらず、叔母が病気だと嘘を言って、また彼女を置いて行ってしまうのです。そんな嘘もすぐにばれましたけどね。
とうとうアガサはチャールズに愛想が尽き、その後、冷たい態度を取りますが、チャールズはそれを面白なく思い、アガサに仕返しをしようとします。
そんなチャールズですが、神はいました。ちゃんと彼は罰を受けます。
今回も肉食女性のすごさに辟易しちゃいましたけどね(笑)。
これに懲りてチャールズはアガサのことを正当に扱うでしょうね(たぶん)。

男たちは相変わらずのクソ(失礼)ですが、ミセス・ブロクスビーは心からアガサのことを思ってくれています。
前回はアガサが断ったので泊まりに行かなかったのですが、今回はアガサの窮地なので、夫が何を言おうが自分の意思を通し、アガサに会いに来てくれます。
それだけではなく、容疑者に会ってどういう人物か見極めてくれるのです。
ひょっとして彼女も探偵事務所に入るのかしら?(そんなことはないと思うけど)
彼女のような友達なら欲しいわ。

その後、息子のWayneとその妻が殺され、Geraldineの元夫たちを探っていくうちに色々なことが判明し、アガサはますます捜査にのめり込み、前回以上に危ない目にあいます。
アガサは恋愛と危険の依存症ですね。
愛はもはや尽きそうですが、危険とはまだ離れられないようです。

ハリー君はケンブリッジ大学に進学するので、そろそろ仕事を辞めそうですが、今回も事件解決に結びつくいい仕事をしてくれました。
刑事のビルがあまり出てこなくて残念。
彼もアガサも、ついでにロイも愛には縁がなくて可哀想ですが、そのうちいい縁がやってくるでしょう?

読みやすい英語なので、スイスイ読んでいけます。
問題は語彙ですが、辞書を引かなくてもkindleでは単語を指で押さえるだけで意味が出てきますから、便利でいいです。
読み上げ操作もできるらしいのですが、使えていません。
どうやるのか、そのうち調べてみます。

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