西條奈加 『うさぎ玉ほろほろ』2023/03/27



ステップの写真には弟が座っているバージョンもあります。
そのうち、ご紹介しましょう。(誰も見ないって、笑)
弟の表情の豊かさと兄の無表情がいい対比です。

兄はペットショップで育ったからか、社会性が身についていないので他の犬と会うと吠えてしまいます。
(ブリーダーさんのところで兄弟と一緒に育った弟犬は外では吠えません)
そのため兄とは他の犬がいない時間帯にお散歩し、犬が見えると道を変えます。
今日は失敗しました。前から大きな犬が来るので、次の角で曲がると、黒い大きな犬と鉢合わせしてしまいました。
兄よりもママの方が驚いてしまいました(恥)。
でもこの犬は兄を見ても吠えもせず、微動だもせずだったので助かりました。

実は昨年から散歩する時に要警戒の大型犬三匹(一緒に散歩している)がいます。
至近距離で会うと恐ろしいです。というのも、吠えながら興奮して動き回るのです。
散歩させている女性二名は犬に振り回されています。
家の犬のように3㎏ぐらいなら、止めようがありますが、何十㎏もある大型犬ですから、もしリードが外れたらと思うと怖いです。
だからいつもこの犬たちと会わないように、祈りながら(大げさだけどww)散歩しています。
大型犬は大人しいと思っていたのですが…。



まるまるの毬』、『亥子ころころ』と続く「南星屋」シリーズの三作目。

元武家出身の菓子職人・治兵衛と娘のお永、孫のお君の親子三代で営む麹町の小さな菓子補「南星屋」は、日替わりで諸国銘菓を手ごろな値段で売っているので、お客が引きも切らずにやって来ています。

「饅頭くらべ」
ある日、鹿蔵という渡り中間が南星屋にやって来る。
彼は目新しい諸国の銘菓を探してきて披露するから、治兵衛が興味が持った菓子を教えてくれれば、その詳しい話を仕入れてくるので、その菓子を作って食べさせて欲しいと持ちかける。
鹿蔵のどことなく憎めない性格と彼の仕入れてきた大手饅頭が上手く行ったこともあり、だんだんと治兵衛も雲平も彼の来訪を楽しみにするようになっていく。
しかしある夜、鹿蔵が現れ、治兵衛に文を預け、すぐに逃げるように言う。
ちょうどその時、火事が起き、鹿蔵は治兵衛の弟の石海和尚のいる是現寺に逃げるように言い、どこかに行ってしまう。
店は無事だったが、鹿蔵はどこに行ったのやら…。

「母子草」
白粉屋、香仙堂のおかみが雛祭りの日にと一尺の菱餅を二台頼んでいく。
しかし当日なかなか取りに来ない。
心配になった治兵衛とお永、お君は三人で香仙堂に菱餅を届に行くが…。

「肉桂餅」
お君に縁談が持ち込まれたのですが、相手の家で跡目争いのいざこざが起り、話に待ったがかかる。
それなのに話を聞いたお君はわざわざ相手の店に行き、お見合い相手を店に連れてくる。呆れる治兵衛。

「初恋饅頭」
お君がとんでもないことを言いだす。
治兵衛の弟、五郎(石海和尚)が乗仙寺の境内で逢引きをしていたというのだ。
気になった治兵衛が是現寺に行ってみると、別当の運楽が言うことには、あの菓子好きの五郎が菓子断ちをしているというのだ。

「うさぎ玉ほろほろ」
南星屋におかやという十歳ぐらいの女の子がやって来て、お永に三行半を書けと言って騒ぐ。お永と修蔵は別れているが、まだ修蔵はお永のことを忘れていないからだと言う。
実は彼女は自分の母親と修蔵がいっしょになって、修蔵に自分の父親になって欲しかったのだ。
お永から頼まれ治兵衛が一肌脱ぐことに。

「石衣」
鹿蔵の妹と名乗る女がやって来る。
話しているうちに何やら引っかかった治兵衛は嘘を言って女を帰す。
お永たちにその話をすると、お君が鹿蔵を探してみようと言い出す。
そうすると鹿蔵の意外な一面が…。

「願い笹」
あれから鹿蔵の妹はなかなか現れない。
そんなある日、岡本のお屋敷から治兵衛と五郎に呼び出し状が来る。
明らかになる鹿蔵の正体。そして南星屋に魔の手が…。

美味しそうな和菓子が出てくるお話です。
近所に美味しい和菓子屋がないので、和菓子をあまり買っていません。
餡子は冷凍すると美味しくなくなるような気がしますが、どうでしょうか?

今回は鹿蔵のことが全体を通す謎で、五郎の初恋らしきお話やお君の父親のことなど面白く読まさせていただきました。
記憶力の悪い私はお君の破れた縁談ってどんなんだったっけと思ってしまいました。とにかく未だ思い出せません。
それにしてもお君は無鉄砲というか、なんというか、おきゃん過ぎてあまり好きなキャラではありません。今のままでは縁談も上手く行かないわよぉ~。
お永さんと正式に南星屋に雇われた雲平の仲もなかなか進まず、次に持ち越しとなりました。
まだまだ続いて行くようです。