一色さゆり 『モナリザの裏側』 ― 2026/06/27
旅行に行っている間に本が溜まってしまいました。
内容を忘れないうちに書かなければと焦っています。
まず図書館の本から紹介します。

「オスロで光の種をまく」
エドヴァルド・ムンク ≪月光≫1895年、≪叫び≫1893年
大江沙弥夫は人前でうまく話せなくなり、仕事を辞め引き籠りの生活を送っていた。ある日、テレビでオスロのムンク美術館を見て、急に思い立ち、フォローしていたオスロ在住の照明デザイナー、Ilyaのインスタグラムを見ると、ムンクの≪月光≫が載っていた。沙弥夫はオスロに行こうと思い、Ilyaに会いたいとメッセージを送る。
「青い馬の瞳」
フランツ・マルク ≪青い馬の塔≫ 1913年
ナチスが政権を把握してから四年。近代美術を弾圧・嘲笑するために退廃美術展が開催された。日本大使館に勤める島田野似はひょんなことからガブリエレという女性と知り合い、ナチスに処分されてしまう絵を帰国するときに持ち出してもらえないかと頼まれる。
「富士山のハンマープライス」
フィンセント・ファン・ゴッホ ≪医師ガッシュの肖像≫ 1890年
バブル真っ盛りの頃、ゴッホの≪医師ガッシュの肖像≫が競売に出されることになり、静岡の缶詰会社の前会長、油谷福造が落札しようと名乗り出た。オークションハウスに勤めている日比野真美は湯谷に付き添うため一人息子を連れてニューヨークに行く。真美は息子とうまく行っていないことに心を痛めていた。
「千年のあこがれ」
エドゥアール・マネ ≪すみれの花束をつけたベルト・モリゾ≫ 1872年
老舗呉服屋の娘の白船ぼたんは絵を描きたい気持ちと黒川薫子への憧れから私塾の京都画廊で薫子とともに洋画を学んでいる。家族からは早く嫁に行くことが望まれている。
京都美術展で京都画廊から一人、ぼたんが審査員特別賞を受賞したが、ぼたんは嬉しくなかった。何故薫子ではなく自分が選ばれたのかわからなかったからだ。会場に絵を設営する日、ぼたんの絵に何者かが白いペンキをかけた。「女の敵は女」と思う男たちはその犯人は薫子であると断定するが、ぼたんはそうは思わなかった。
「モナリザの裏側」
ティッツァーノ・ウェチェッリオ ≪田園の奏楽≫ 1510年頃
19歳の夏、絵未子の母親が乳がんで入院する。母は絵未子とルーブル美術館に行きたいという。ルーブルで母から絵未子は父と母の出会いとふたりの秘密を聞くことになる。それはモナリザの後ろに飾られていたある絵に関することだった。
過去、現在、未来と様々な時代に生きる人たちの絵画に纏わるお話です。
章の下に絵のタイトルを載せておきましたので、読むときにどんな絵か調べてみて下さい。
私はマネとゴッホの絵以外は見たことがないです。
ノルウェーのムンク美術館は奇抜な立派な建物で、一度行ってみたいと思いました。
ナチス時代にどれほど多くの芸術作品が廃棄されたことか。
お話のように日本人が少しでも貢献しているといいですね。。
昔の女性たちが現状打破しようとする生き様を読み、現状に甘んじている自分をちょっと情けなく思いました。
この本でいいと思った言葉を載せておきます。
「たった一点でいい。これしかないと思える作品と出会えれば、それだけで幸せだと思うよ。人との出会いも同じじゃないかな。絵未子だって今までたくさんの人と出会ったと思うけど、自分にとって本当に大事だと思える相手は、そんなに多くはなかったでしょう?もちろん大事な人がたくさんいるのも素晴らしいことだと思う。でもたった一人でも特別な出会いがあったのなら、それだけでも幸運だよ」
たったひとつの特別な出会いがあればいい。それが幸せ。
そう思えるといいですね。
これからの残り少ない人生に、特別な出会いがあることを祈りながら生きていきますわww。
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