池永 陽 『走るジイサン』2013/02/02



なんとも奇妙なお話です。
頭の上にサルがいるジイサンの話です。
これはシュールです。
このサルは一体何を表すのかしら?

今年69歳の作治は悠々自適な生活をしているようですが、実は悩みがあります。
一人息子が結婚し、狭い家に嫁が同居しているのです。
この嫁のことがとっても気になり、とてもじゃないけれど自分の家の中で落ち着けません。
そんなわけでということもありませんが、家の近くの喫茶店『茶々』で繊維会社を退職した建造と大阪から越してきたわけあり夫婦と話をするのが唯一の楽しみになっています。
そんな頃、嫁から相談をもちかけられます。

老いるとは、悲しいものですね。
どうすれば生き生きと老いていけるのでしょうか。
年をとるにつれ、歩くのもサッサとはできないし、肌もきたなくなるし、耳は遠くなるし、言葉もはっきりしなくなるし、頭は固くなるし・・・。
我が両親を見ながらつくづくと思います。
老いるのが楽しくなるような生き方ってないでしょうか。


またまた、犬の写真を載せますね。
毛布と戯れるわんこです。
何が楽しいのかと不思議に思いますが、ほっておくと、小さな毛布で遊んでいます。
ジーと見ていると、お腹をわざと出します。



見てください、この楽しそうな顔。



置いてあったリードを自分で持ってきて、金属の所を齧っていたのですが、しばらく経つとグルグル巻きになっていました。


では、変顔を。
目を閉じて何を思うのかしら?舌を出しているところを見ると、やっぱりご飯?


これは絶対に美味しいご飯を思い出してますね。


眠いのね。


足をあげて、お尻を舐めたいのかしら?


高田 郁 『出世花』2013/02/06

今日も雪が降っていますね。
今週は休日出勤をしたので、今日は代休。交通機関が混乱しているようなので、遊びに行けませんが、休みでよかったです。


同僚と本の話をしていて、「みをつくし料理帖」を再読していると言うと、『出世花』は読んだかどうか聞かれました。読んでいないと言うと貸してくれました。

「みをつくし料理帖」シリーズもおもしろいのですが、私はこちらの本の方がもっといいと思いました。
高田さんは元漫画原作者で、この作品が作家デビュー作だとのことです。

不義密通のうえ出奔した妻と同僚を討つため諸国放浪をしていた矢萩源九郎とその娘艶は、行き倒れになっていたところを青泉寺の住職、正真に助けられます。
青泉寺は死者の弔いを専門とする「墓寺」で、助けられた後すぐ亡くなった艶の父は寺で荼毘に付せられました。
父の望どおり住職により「縁」という新しい名前を与えられた艶は青泉寺で暮らすこととなります。
しばらくして、桜花堂という大店から養女の話が持ち上がります。
しかし、縁はそれを断り、寺に三昧聖として残り、湯灌師として生きていくことにします。

今の時代はこの本に出ているような湯灌をしていないように思います。
少なくとも祖母が亡くなった時はしませんでした。
映画『おくりびと』でも清拭だけで湯灌はしていませんでしたね。
ひょっとしたら、頼めたのかもしれませんね。
ちなみに「湯灌」とは遺体を入浴させることです。「現世の苦しみを洗い流し、来世への生まれ変りを願う大切な儀式」なのだそうです。
江戸時代では亡くなった人は(全員ではないようですが)ちゃんと湯灌していたようです。
こういう仕事をしている女性を主人公にしたというところが、作者の発想力の豊かなところだと思いました。

「みをつくし料理帖」シリーズを終わらせた後に、この話も続けて書く予定だそうです。でも、「みをつくし」の続きもなかなか出版されないのですから、どうなることやら。


雪のため散歩中止になり、ガッカリしているわんこですが、ベランダに連れて行くと、クンクンと雪の匂いを嗅いでいました。
ケージから出して遊ばせると、相変わらず小さな毛布に齧りついています。


ひと暴れした後なので、また耳が静電気でボサボサになっています。
まるで青っ洟をたらした男の子のようです。


何か(おやつかな)を期待して見ています。


「なんだ、くれないのかよ」とむくれています。


ロバート・ウォーカー 『倒錯の晩餐』2013/02/08



いかにもアメリカらしいサイコミステリーです。

2件の連続殺人が起こりました。
被害者は共に若い女性で、頭蓋骨に穴を開けられ脳が紛失していたのです。
ジェシカはこの事件を担当することになります。

犯人はグラントという病理学者。彼は多重人格者でフィリップという別人格の指示で犯行を行っていました。
過去に埋葬されていた子供の脳を食べていたケイヒルという男がいました。
彼は刑務所に入っていた当時から脳に関する情報をサイトに上げており、グラントはこのサイトの常連でした。

さて、ジェシカたちFBIはグランドのところまで行きつけるのか・・・。

猟奇的殺人は日本人には似合わない気がします。やっぱり農耕民族だからでしょうか。
なんか自分とは全く異質な世界の話のようで、読んでいても、それほど気持ち悪く思えないのは、私の感覚が麻痺しているからかしら。

とにかく一筋縄ではいかない話です。気持ち悪いからと途中で止めないで、最後まで読んでみてください。
えー!と言いたいことが最後に数回起こります。そして、次回作まで繋がっていくようです。

気持ち悪い本の後に、お口直しを。(なんないかな)


そろそろトリミングが必要なようです。


牙がすごいですね。何故か右目に白目が。


すましているとハンサムなのに、あくびをすると・・・。

青崎有吾 『体育館の殺人』2013/02/09



雨の日、ある高校の体育館にある舞台で殺人が行われました。
刑事袴田は嫌な予感を覚えながら、現場に赴きました。
案の定、現場には妹の柚乃が・・・。
殺されたのは放送部部長の朝島。
体育館は密室状態で、疑われたのが柚乃の属する卓球部の部長佐川だったため、柚乃は兄を無視し学年一位の裏染に助けを求めることにします。
裏染は<百人一首研究会>という部員が一人もいない部の部室に暮らすアニメオタクで、柚乃が条件に出した15万円という金に釣られ、体育館という密室での謎解きに挑んでいきます。

第22回鮎川哲也賞受賞作品で作家は大学生だとのこと。
この賞がどういうものかは知りませんが、たぶん正統派推理小説にあげる賞なのでしょうね。
大学生が書いたものですから、人生経験が足りないせいか、舞台は学校というのはいたしかたないのでしょう。
期待して読んだわりには、途中で止めようかと思ったほどです。
高校生のなんだかんだなんてあまり興味ないですから。
貸してくれた人が、「そう言わずに最後まで読んで」と言ったので、読み続けましたが、私の好きな人間関係とかその他諸々のことはあまり書いてありません。
謎解き役も突拍子もない子で、現実味ないですわ。試験ですべての教科で100点を取り、学校に住んでいる奴っているわけない。
まあ、まだ若いですから、これから色々と経験を積んでいって、おもしろい推理小説を書いてもらいたいですね。
などと偉そうに書いていますが、ようするに私好みの本ではなかったということで・・・。

ハンサム?2013/02/10

我が家の犬はトリミングに行ってきました。
先月は帰ってきてから頭やクッションをガシガシと掻いて様子が変でしたが、今回は特に変わった様子はありません。
散歩に行ってからトリミングに行かせたので、とっても疲れているようでした。
楽しみにしていた散歩に行けなかったので怒っていたのかしら?
ホント、犬が口をきけたらいいのですが・・・。

あんなにモジャモジャになっていた毛もすっきりしました。
カメラが嫌いらしく、いつもそっぽを向きます。


正面はこんな感じです。



ハンサムかしら?



背中の毛が他の毛よりも硬いような感じです。まだ今は子どもの毛で成犬になると硬くなるのかしら?




いつもカメラ目線のようですが、実はカメラの方を向かせるのが大変です。
名前を呼んでも無視されるので、お座りの時のように手を上げると、やっとカメラの方を向きます。

パパに抱かれても嬉しそうではないです。
「パパはいつも変な抱き方をして、逃げようとしても逃げられないんだもの」




仕方なく大人しくしています。

梅を見に谷保天満宮へ2013/02/11

谷保天満宮が梅で有名だということなので見に行ってきました。
梅祭は3月2・3日ですが、梅は1月から咲いているとHPに書いてありました。
まず、お参りをすませます。


牛の鼻先から見た社殿です。
天満宮ですから、受験生らしき子供を連れた親子連れが何組かいました。


志望校などを書いた絵馬がたくさん納めてあります。



梅林に行きましたが、梅はチラホラしか咲いていません。後2週間ほどすると満開になるのかもしれません。


梅林のはじっこの方に咲いていた花です。




紅梅よりも白梅の方が咲くのが早いようです。



生芽茶と合格まんじゅうを食べてみました。


生芽茶は梅茶のことでした。久しぶりの梅茶は美味しかったです。
合格まんじゅうは・・・。冷蔵庫に入っていたようです。
まんじゅうというと、ふかしたばかりのを想像していたので、冷たいのはちょっとね・・・。相棒が賞味期限を気にしてましたが。


今の住まいの付近にはあまり椿がなかったので気づきませんでしたが、椿の花が見ごろになっていたようです。


急に売店の方へ鶏達が駆けていきました。
餌やり?
鶏は特に凶暴性がない様子ですが、ちょっと怖くて近寄れません。


立派な鳥です。

入院中2013/02/12

我家の犬は去勢手術のために入院しました。
仕事で日中は不在なので、何かあったら困ると思って、しばらく病院にあずかってもらうことにしました。
一人にされて怒っているでしょうか。
それとも看護婦さんに懐いて、私たちのことを忘れているでしょうか。
引き取りに行った時に無視されるか、喜んで飛びついてくるか、どちらだろうと夫と話しています。
ちょっと淋しいので、今まで撮ったわんこの寝姿を見てください(別に意味はありませんが)。

これがスタンダードな形です。


反対側を向いて寝ています。


うつぶせ寝です。





とんでもない姿を。


アレ、何を取ろうとしているのかしら?冬だから蚊は飛んでいません。


実はこれは寝姿ではなくて、細長いおもちゃを掴んでいて後ろに落としてしまった時の写真でした。

外のベッドでは落ち着いて眠れないのか、色々な寝方をしています。
ハウスの中では丸まって寝ているようです。

最後に、病院に行く車の中のです。


喉が渇いたせいか、口を開け、舌をベロッと出していました。
こんなこと滅多にありません。
人間も犬もご飯と水抜きは辛いですよね。
それにしても歯がとがっています。噛まれるといたい訳です。

元気でいるのかどうか、心配です。

今年のチョコレート2013/02/14

今年のバレンタインデーは高めが売れているとニュースで言っていましたが、我が家はいつもと同じ値段のチョコレートです。

今日聞いた悲しい話。40代の同僚の話です。
奥様からつき合っている時も、結婚してからも一回もチョコレートをもらったことがないそうです。
奥様に「チョコが欲しいな」と言ったこともあるそうですが、「今日は私の誕生日なの。今日は私の日なの」と言われて一巻の終わり。いつも彼がお食事に連れて行くだけだそうです。
昨年、家に帰ると、息子がチョコを持っていたので、「いいなぁ」と言ったら、奥様曰く。「たまたまスーパーに行ったらチョコレートが陳列してあって、欲しがったから買っただけよ。バレンタインデーとは関係ないのよ」。
Tさんの奥様、旦那様がかわいそうなので、チョコをあげてくださいませ。
私は知らなかったので、ただの板チョコをあげましたが、これを知っていたら、ゴディバかなんかのチョコをあげたのに・・・。

Tさんに比べると、我が家は文句がないと思うのですが・・・。
今年のチョコレートは伊勢丹のセレクション・レ・メダイエ。
箱の上の絵が見る角度によってかわります。
写真にすると見ずらいですが、斜めからみると、チョコレートを作る道具らしきものが見えます。

上から見ると、カカオと昔の女性らしき人二人。

箱を開けると「受賞作品ショコラ」が10粒。どれもおいしそうです。


夫と半分ずつ食べることにしているので、どれを食べようか迷うところです。
真ん中の「フロコン デ プロヴァンス(雪の結晶)」とその右横の色鮮やかな「クレープシュゼット」なんか、どんな味がするのか、夫が帰ってきてから一緒に食べてみようと思います。

これだけでもよかったのですが、私が食べたかったので、国立バウムも買ってきました。


かわいいピンクの箱にはチョコレートバウムが入っています。(癖なのか写真がどうも左に寄ってしまうようです)


久しぶりにお店に行ったら、小さなバウムクーヘンも売っていました。
ちょっと食べたい時には小さなバウムがいいですね。次回、買ってきて食べますわ。
カロリーが気になりますが、今日だけは気にしないで食べようっと。
犬にチョコレートは毒なので、いなくてよかったわ。

高田 郁 『銀二貫』2013/02/15

みをつくし料理帖』シリーズを書いた高田さんの本です。
この本も同僚がおもしろいと言っていたので読んでみました。


銀二貫は33両とのこと。
銀二貫を大火で焼けた大阪の天満宮再建のために寄進しようとしていた寒天問屋井川屋の主・和助は、たまたま遭遇した仇討を銀二貫で買ってしまいます。
仇討で侍は亡くなり、彼の息子の鶴之輔が残されます。
和助は鶴之輔が役立つかどうか見るために、寒天場で働かせてみます。
寒天場のひと月の労働は世間での一年にも相当します。
鶴之輔は寒天場から逃げることなく、ひつ月の間、励み暮らしたため、井川屋の丁稚として引き取られることになりました。
ところが、このことに腹を立てたのが番頭の善次郎です。彼は天満宮に厚い信仰心を抱いていたので、銀二貫が役立たずの武家出の子供と交換されたのが許せなかったのです。
善次郎は和助になんとかして銀二貫を天満宮に寄進するようにと頼み、和助も必ずすると約束します。
銀二貫を稼ぐために、和助ともども名を改め松吉になった鶴之輔たちは商売に励みますが、次々と不幸が襲ってきます。
しかし、松吉は不幸にもめげずに新しい寒天作りを志します。

なかなか銀二貫が貯まっていかず、途中でどうなることなのかと思うこともありましたが、大阪商人の心意気が伝わってくる本です。

「始末、才覚、信仰心――この三つは、大阪の地で商いをするものにとって、日々の要となる大切な心がけであった。収支を計って身を慎み、知恵を絞るだけでは、ひとかどの商人とは呼べない。神仏に感謝する気持ちがあって初めて、真の大阪商人と呼べるのである」

「知恵と才覚を絞り、商いの上で決着をつけるのが商人」

奥が深い商いの世界であります。

エリザベスカラーは嫌いです2013/02/16

去勢手術をして、しばらく入院していた我家の犬ですが、迎えに行くと、エリザベスカラーをつけていて、毛がベタッとはりついており、臭く、その姿に私は驚いてしまいました。
人間の都合で手術を受けさせられて、かわいそうに・・・。ウルウル。
抱くと、しばらく私たちに会った嬉しさからか、せわしなく動き回っていました。
右側の○丸がお腹の中に入っていたので、患部の右側が腫れていましたが、意外と傷口はきれいでした。
抜糸は来週の週末なので、それまでエリザベスカラーはしたままです。

散歩は術後2日目から、濡れていないコンクリートの上なら、してもいいそうです。
問題なのは餌です。手術後は太りやすくなるそうなので、パピー用よりも大人用にした方がいいそうです。でも、まだ二袋もパピー用の餌があるので、少な目にあげることになりそうです。

しばらく入院していたので、何か問題行動がありましたかと聞くと、特になく、餌も一日は食べる量が減ったけれど、それ以外の日はちゃんと食べていたそうです。
よかった。
男性医師はちょっと照れくさそうに、「かわいかったですよ」と言ってくれました。帰る時には看護師さんが、「○○ちゃん、よかったね」と言って送ってくれました。
家に帰って、身体を拭いて、毛をブラッシングしたら、かわいい姿が戻ってきました。

では、これからは滅多に見られない、エリザベスカラーをつけたわんこの姿を見てください。
まず、全身の姿から。


ちょっとカラーが嫌そうですね。ムスッとしています。





苦しそうです。


でも、意外と似合うかも(親バカ)。


一番かわいく撮れている写真は、これです。


去勢したから大人しくなるということはなく、家に帰るといつものやんちゃなわんこでした。