今村夏子 『星の子』2018/10/02



野間文芸新人賞受賞作品で本屋大賞にもノミネートされていました。

ちひろは生まれた時から病弱だったので、両親はどうにかして助けたいと思い、たまたまもらった特別な水がアトピーに効いたことから、宗教にのめり込んでいきます。
ちひろは学校ではお友達がいないけれど、宗教団体の中にはちゃんと話せるお友達がいましたし、両親のことが好きなので、家にいることが何ともありませんでしたが、姉は家から出て行き、行方不明になってしまいます。
高校に入る時期になり、親戚の家から高校に通わないかという話が持ち上がります。

読んでいて、ちひろの純粋さと素直さに驚きます。
色々と嫌なことがあっても、親を批判せずに受け止められるのは何故でしょう。
お姉さんのように反発して、家を出ようと思わないのは何故でしょう。
こういう環境に小さい時から育つと疑問を持たない子もいるのでしょうね。

最後の親子で夜中にずっと流れ星を見ている場面は綺麗でした。
いつまでもこの親子関係が続くといいなと願わざるえませんでした。

読みやすいのですが、内容的に今一つわかりずらいです。
この本から何かを強く信じることの幸せを感じました。



「ママちゃん、ご本ばかり読んでいないで、僕と遊んでよ」と言うような顔でふて寝をしている兄。
朝の一時だけ一緒に寝るのですが、この頃、ま横になってグースカしています。
あまりにも無防御過ぎて心配になります。