「トーク・トゥー・ハー」を観る2009/06/03

私はよく2時間のサスペンス・ドラマに出ている人に似ていると言われます。今日も言われたので、今まで思っていた疑問をぶつけてみました。
「サスペンス・ドラマの殺される人に似てるの?」
「違うよ。謎を解く人のほうだよ。」
う~ん、これは喜んでいいのかどうか。微妙です。
片平なぎさ、名取裕子、沢口良子、賀来千賀子・・・。まあ、いいか。
でも、泉ピン子とか市原悦子だったら、どうしましよう。
冗談はこのぐらいにして、またまた私の勘違いを紹介しましょう。
映画の題名が「トーク・トゥ・ハー」だったら、どこの映画だと思いますか? 普通、アメリカ映画だと思いませんか。
なんと、観だすとスペイン語が聞こえるじゃあありませんか。びっくりしました。
内容も、全然思っていたのとは違いました。
自分の彼女が植物人間になったから、ずっと付き添っていて、色々な話をしてあげるという感動物だと思っていたら、ストーカーじみた話ではないですか。

物書きのマルコは女闘牛士のリディアに興味を持ち、記事を書かせてくれと申し入れをします。
ところがリディアは人気闘牛士との付き合いについて五月蝿く聞きだそうとするマスコミにうんざりしていたので、マルコの申し出を断ります。
その夜、家に帰るリディアを送って行った時、家に蛇が出、蛇嫌いのリディアは家にはいたくないと、マルコにホテルまで送ってもらいます。
そのことをきっかけに、リディアとマルコは付き合い出します。
しかし、それも長続きせず、リディアは試合で牛に倒されてしまい、植物状態になってしまいます。
リディアに付き添うマルコでしたが、同じような植物状態になっている女性を看護している男性看護師と、ふとしたことで仲良くなります。

看護師はベニグノといい、彼は自分の家の近所のバレエ教室で見かけたアリシアに恋していました。
彼はずっと母親の介護をしており、女性と付き合ったこともありませんでした。
そのためか、彼の行動はちょっと変です。
アリシアの後をつけていって、父親が精神科医だということがわかると、予約を入れて、わざわざ家まで行くのですから。

雨の日、アリシアは交通事故にあい、植物状態になってしまいます。
たまたまベニグノの病院に運び込まれ、優秀な看護師として医師から推薦されたベニグノが、24時間の完全看護で雇われます。
ベニグノにとって、アリシアを看護できる時間が至福のときなのです。
でも、こういうのって愛でしょうか?

マルコのところに、リディアの元彼だった闘牛士がやってきて、実は僕達は試合の前にヨリを戻していたと言います。
ショックを受けたマルコは旅に出ます。

マルコがいなくなってから、アリシアが妊娠していることがわかります。
一体誰がアリシアをレイプしたのでしょう。
もちろんベニグノが疑われ、裁判にかけられ、投獄されます。

旅先で、マルコはリディアが死んだことを知ります。
早速病院に電話をするのですが、ベニグノはいません。
ベニグノと一緒にアリシアを看護していた看護師から事件のことを聞き、マルコはわざわざ帰国し、ベニグノに会いにいきます。
ベニグノはマルコに、アリシアを見つけて欲しいといいます。
マルコはベニグノの部屋を借り、ベニグノが見ていたバレエ教室を窓から見ます。
すると、そこに、アリシアがいたのです。

弁護士に聞くと、あれからアリシアは目覚め、子どもは男の子で死産だったというのです。
でも、それはベニグノに言わないで、アリシアは未だこん睡状態であると言って欲しいと言うのです。
もう二度とアリシアには会えないと思ったベニグノは絶望して命を絶ってしまいます。

どうしても、ベニグノには感情移入できません。
どちらかと言えば、気持ち悪い部類に入るでしょう。
彼が育った過程を考えると、それも仕方ないのでしょうが。
マルコとベニグノが何故引き合ったのか。それは、共に孤独だったからでしょうか。
マルコがハンサムかどうかは、意見が分かれるでしょうが、でも魅力ある部類に入ると思います。
とにかく、人は人と触れ合わないと、本当に愛したとは言えないでしょ。

映像としては美しい映画ですが、サイレント映画は・・・。
ダンスは現代的過ぎて、よくわかりませんでしたが、カエターノ・ヴェローゾの歌の場面は魅力的でした。
最後に、マルコとアリシアの間に何か起こりそうな感じがしました。

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