J.B.スタンリー 『料理教室の探偵たち』2010/08/18

デブ・ファイブ(太り気味)の仲良し5人組が活躍するミステリの三作目です。


デブ・ファイブのみんなはなんとか痩せてきましたが、そろそろダイエットに飽き気味です。ちょっと変ったことをやりたいと、みんな一緒に毎週土曜日、《おみやげつきの楽しい料理教室》に通うことにしました。
この料理教室はカミラ・フィールズという六十代なかばの陽気な女性が主催するものです。

第1回目のお料理教室はコロナ・ビールとブラックビーンズのディップをつけた焼きたての暖かいトルティーヤ・チップスを食べた後にエンチラーダを作り、できあがるのを待っている間に三日月形のメキシコ風ウェディング・クッキーを食べるというものです。
エンチラーダはメキシコ料理で、鶏肉、牛肉、豚肉、魚介、チーズ、ジャガイモ、野菜やそれらの組み合わせをトルティーヤで巻いて、その上に唐辛子のソースをかけた料理だそうです。う~ん、辛そう!
お料理教室の料理はこのミステリの主人公、ジェイムズのお父さんには大うけ。その後、感謝祭にカミラを家に招待し、お父さんに紹介すると二人は意気投合。お父さんもやっと普通になりました。

美味しいものに目がない私ですが、そろそろ殺人事件のことに話を戻しましょう。
今回殺されるのは、スター紙の編集長兼記者マーフィーの友達で北部から引っ越してきたばかりの美人双子姉妹の片割れ、バーガーです。
ジェイムズがデブ・ファイブの一員で高校教師をしているリンディの頼みで、学校の校外実習の付き添いで洞窟に行った時にバーガーが死体で見つかったのです。
マーフィーの一緒に友人を殺した犯人を探してという頼みを聞きいれ、ジェイムズとデブ・ファイブのみんなは捜査を始めます。

ジェイムズと付き合っていたルーシーとの仲は微妙です。彼がもっと深い大人の付き合いをしたいというと、彼女に断られてしまいます。
ルーシーは保安官代理になるための試験勉強をしていました。筆記試験と心理試験は合格し、もうひとつの試験に合格すると、めでたく保安官代理になれます。どうやら同じように保安官代理を目指しているイケメンでトレーニング仲間のサリーが気になっているようです。
そんなわけでふられたジェイムズとマーフィーは急接近。
今後もなにやらありそうな予感です。

それにしてもカミラの料理っておいしそうですね。
第二回目の料理は、リオハ産赤ワインとスペイン料理のタバス(オリーブオイルで揚げたアーモンドに自然海塩を散らしたもの、ローズマリー風味のスティックパンにスペインの生ハムを添えたもの、ニンニクと生のパセリを加えたオリーブオイルに漬け込んだ緑のオリーブ、マッシュルームのフリッター)をつまみながら作るスペイン風ポークチョップと野菜のパエリアです。
簡単にできるのでしょうか?