畠中恵 『ねこのばば』&『おまけのこ』2012/02/16

このところホイットニー・ヒューストンを聞いています。
たった48歳で亡くなってしまうとは思ってもいませんでした。彼女の年取ってからの歌を聞いてみたかったです。
この前バーバラ・ストライサンドが歌っているのを見ましたが、彼女は70歳近くなっても声量も衰えず、すごいと思いました。
ホイットニーも生きていたら彼女のようになったでしょうか。
彼女の歌ではデビューアルバムに入っている『Greatest Love Of All』が一番好きです。特に下記の歌詞が色々と悩んでいる時に力になりました。

I decided long ago, never to walk in anyone's shadows
If I fail, if I succeed
At least I'll live as I believe
No matter what they take from me
They can't take away my dignity
Because the greatest love of all
Is happening to me
I found the greatest love of all
Inside of me
The greatest love of all
Is easy to achieve
Learning to love yourself
It is the greatest love of all

「誰も私から「dignity」を取ることはできない」という部分が今でもジーンときます。
晩年の彼女に関する報道から思うに、彼女には「Learning to love yourself」ができなかったのかもしれません。




さて、しゃばけシリーズ。
第三弾で印象に残ったのは、一太郎の幼馴染、栄吉の妹お春の嫁入り話です。

菓子司美春屋の息子なのに、栄吉はものすごく菓子作りが下手です。特に餡子系がダメ。どうやったらこんなのができるのというぐらいまずいのです。
若だんな命の佐助と仁吉にすれば栄吉はどうでもよく、口の悪い彼らは栄吉の作るお菓子についてとんでもないことを平気でいいます。
普通の人なら食べられないほどまずい栄吉のお菓子を鳴家たちは喜んで食べています。小鬼で怖い顔をしているわりに鳴家たちはいい性格してます。一匹欲しいぐらいです。

栄吉の妹のお春は一太郎のことが好きでした。しかし、一太郎は大きな問屋の若だんな。身分が違います。兄の栄吉はお春の気持ちを知っていて案じていました。
一太郎もそれとなく気づいていましたが、お春のことは妹としてしか思えません。
そんなお春に縁談が。
彼女はどうやって一太郎への気持ちを断ち切ったのでしょうか。



第四弾も短編集です。
この中で一番好きなのは、お雛と屏風のぞきの話です。

お雛は両親が死んだため祖父母が営む紅白粉問屋、一色屋に引き取られています。彼女はおしろいを顔に厚く塗っています。悪いことに家がおそろいを商っているので、おしろいは使い放題。そのためだんだんとお化粧が厚くなっていって、今は仮面のようです。彼女の悩みはお化粧を取ることが出来ないことです。化粧をとって人前に出られない彼女の心には何かありそうです。

屏風のぞきって皮肉屋でイケズと思っていたのですが、お雛とのことを読んでから好きになりました。彼って意外と優しいんです。
お雛と屏風のぞきの関係は・・・読んでみてください。

びっくりしたのが、新潮社に「しゃばけ倶楽部~バーチャル長崎屋」があり、その中の「しゃばけオンラインショップ」でしゃばけグッズを売っていることです。
『家政婦のミタ』の時も驚きましたが、こういうのって流行っているのですかね。商魂たくましいですね。私は鳴家のスタンプが欲しくなりました(笑)。