鳴海章 『失踪 浅草機動捜査隊』2015/03/24



浅草機動捜査隊の五作目です。

今回は「もっている女」稲田小町が活躍します。
私としましては、もうすぐ定年という辰見刑事の方が好きなのですが、まあ、いいでしょう。
小町刑事は独身で、今回の事件は「独身」が事件のキーワードのひとつになっています。
独身であるということは、そんなに悪いことなのでしょうか?
独身の、特に男性に対する世間の目ってひどいと思います。
私自身もそういう目で見てしまうことがあるので、気をつけなければと思いました。

小町が24時間勤務につくと、事件がいろいろと起こります。
そのうちのひとつが覚醒剤所持の緊急逮捕でしたが、母親が捕まったため児童相談所に連れて行かれた娘が逃げ出し、行方不明になります。
自ら失踪したのか、事件に巻き込まれたのか・・・。
足取りを追っていくと、前に住んでいた近所の家の犬を散歩に連れていったようでした。
しかし、犬も子供も行方がわかりません。
小町は子供を見つけられるでしょうか。

ペットに関する事件を扱った小説が増えているように思います。
この本にもペットを誘拐して、偶然に見つけた風を装い、お金をもらうという詐欺行為をしている若者が出てきます。
何かが流行ると、それに準じる犯罪が現れるんですね。

犬に関して、本当にこんなことが起こるのかしらと思いますが、そういうことがあると思いたいです。
でも、我が家のわんこには無理そう。