塔山郁 『薬は毒ほど効かぬ 薬剤師・毒島花織の名推理』 ― 2022/12/17

神楽坂にあるどうめき薬局に勤める薬剤師の毒島は、薬にまつわる豊富な知識を駆使して、いつも事件を鮮やかに解決している。
その毒島に思いを寄せるのが、ホテルマンの水尾爽太君。
彼の思いはいつ毒島さんに通じるのか?
第一話:毒消し山荘の奇妙な事件
爽太は毒島と刑部さんと一緒に二泊三日の旅行に行くことになる。
もともとはどうめき薬局に勤める三人でする予定だったのだが、直前になって方波見さんの都合が悪くなり、その穴埋めとして爽太に声がかかったのだ。
彼らは伊豆山中にあるデジタル・デトックスとリラクゼーション体験が売りのエコロジカルな宿に泊まる。
しかし宿は何やら怪しげで…。
第二話:うつの双つの顔
いつもお気楽で、何があっても飄々としていた先輩の馬塲さんの様子がおかしい。
うつ病なのか?
そんな頃にモラハラ夫から逃れて、所沢から家出をしてきたという女性客がホテルに宿泊していた。
彼女は常にハイテンションで、自己主張が強く、他人の話を聞こうともしない。
馬塲さんが彼女のチェックインを受け持ったので相手をしていたが、仕事に来なくなってしまったので、爽太が面倒をみることになる。
第三話:カンナビス・クライシス
どうめき薬局に新しい薬剤師が入る。
爽太は刑部さんに呼び出されて、その新人の話を聞くことになる。
どうも彼女は毒島さんや刑部さんの前と社長や方波見さんの前とでは態度が違うようで、仕事は適当、患者さんとは世間話もせず、薬の説明をして渡すだけ、言葉遣いも慇懃無礼で、嫌々仕事をしている態度を隠そうともしないという。
毒島さんは泰然としているため、刑部さんはストレスを発散する場がないらしく、爽太は彼女のメンタルが心配になるが、爽太は爽太で仕事上でトラブルに陥っていた。
なんと今回は第一話から第三話まで話が続いています。
怪しげな宿で起ったことで逆恨みされ、爽太のみならず毒島さんがピンチに。
馬塲さん大丈夫かしら。
それにしても出てくる女性は極端な性格で、一人は双極性障害で、他はパーソナリティ障害かと思うほどです。
そろそろ毒島さんも爽太の気持ちに気づきましょうよ。
それじゃなければ、爽太は刑部さんとどうにかなっちゃうわよ。
刑部さん、爽太の気持ちを知っているのに、なんで彼を呼び出すのかな。
今回は今までとは違う感じでしたが、面白かったです。
薬剤師って医師に処方されたように、ただ薬を出すだけだと思っていたけれど、それだけではないのがわかります。
オススメのシリーズです。
<今週の美味しいもの>

ふぐを食べに行けないので、下関からの宅配を頼んでみました。
久しぶりの刺身と鍋でした。
でもやっぱりお店で食べた方が美味しいですね。

シュトーレンは買わないつもりでしたが、紀伊國屋に行くと売っていたので、買ってしまいました。
昨年(かな?)自分で作ったダンディーケーキも売っていたので、別の日にこれまた買ってしまい、置いてあります。
クリスマスの時期はダイエットに向いていませんね、笑。
それでも体重は減りも増えもしませんから、今週いっぱいはいいですよね。
みんなでお散歩 ― 2022/12/18
週末に色々と予定が入り、みんな一緒のお散歩がなかなかできませんでしたが、やっと一緒にできました。

相変わらずカメラで撮ろうとすると、兄はそっぽを向きます。
弟は微妙ww。
光の当たり方が夏とは違いますね。
寒いので服を着せているので、兄は太って見えます(実はおデブ)。
弟はヨーキーなのに胴体がダックスみたいに細くて長いのです。

パパに抱かれたところを撮っても、横を向いています、笑。
クリスマスまであと一週間。
買ったシュトーレンとダンディケーキをまだ食べていないのに、別のお菓子が届きました。

地元で有名なバームクーヘンを送ってくれたようです。
バームクーヘンの賞味期限を見ると、クリスマスまでです。
私が働いていれば、職場に持っていくのですが、夫に持たせるわけにもいかないので、毎日少しずつ切って食べなくては…。
今流行の(?)フルーツサンドが食べたかったので、頼んでみました。

写真写りが今一ですが、左から金蜜芋、チョコレートストロベリー、洋梨、ハニーグロウパインサンドイッチです。
調べてみるとこのお店(「fruits and season」)はビーガン対応フルーツサンド専門店じゃないですか。
生クリームではなくて豆乳クリームを使っているので、カロリーが普通のフルーツサンドの三分の一なんですって。
食べたのに気づかなかったわぁ。
美味しかったのですが、実は私チョコレートがあまり得意じゃないので、イチゴにチョコレートクリームが今一で、普通のクリームにして欲しかったわ。
本音を言うとカロリーはどうでもいいから、生クリームがよかったわ。
知らずに頼んだとはいえ、結局ダイエットしていることになるわね、笑。
タルトも美味しそう。オンライン販売してくれないかしら。
今のところ甘いものを食べても体重は増えていません。
減らないのはスイーツのせいだよという声が聞こえてきそうですwww。
ヘニング・マンケル 『背後の足音』 ― 2022/12/19
刑事ヴァランダー・シリーズの七作目。

父親が死んでから二年が経ち、ヴァランダーはまもなく50歳。
元妻は再婚すると連絡してきますが、ヴァランダーはというと…。
彼は不摂生が祟り、とうとう病気になってしまいます。
とにかくコーヒーばかり飲んで、食べるのがピザとかハンバーガー、サンドイッチなどで、野菜など食べていない感じですものね。
肥満、頻尿、多量の水分摂取とくれば、何の病気かすぐにわかりますね。
スウェーデンでは糖尿病が国民病だと本に書いてありましたけど、フィンランドとスウェーデンに多いようです。
会議中に意識を失うことがあったというのに、ヴァランダーは自分の病気のことを隠します。同僚に言っておいた方がいいと思うのですが。
夏至の日から数日後、公園で十八世紀の服装でパーティを開いていた三人の若者が行方不明であるという訴えがあった。
当初は事件性がないと見なして放置していたが、一人の娘の母親が再び警察署にやって来て、娘からウィーンの消印がある絵はがきが届いたが、筆跡がちがうと言い張り、警察はなにもしないと腹を立てているようだ。
マーティンソンは母親の言うことにどことなく真実味があると言う。
彼の予感が当たることがあると思ったヴァランダーは次の日にこの件を取り上げることにする。
ところが次の日、スヴェードベリが出勤して来ない。連絡もない。
彼が無断欠勤をするなどあり得ないことだ。
何かおかしいと思ったヴァランダーはスヴェートベリの住んでいるアパートまで行ってみる。
ベルを鳴らしても出てこない。アパートの中は静かだ。
マーティンソンに電話をして呼び出し、ドアを破ってスヴェートベリのアパートに入ると、スヴェートベリは死んでいた。
至近距離からライフル銃で頭を撃たれていたのだ。
スヴェートベリの看護師のいとこによると、彼は夏休みに暇がないといつものように彼女に会いに来ず、夏休みから帰ってきたばかりなのに疲れていると愚痴を言っていたという。
フーグルンドによると、夏休み前にスヴェートベリは姿を消した三人の若者の親に話を聞きに行っていたらしい。
彼は彼らしくないことに誰にも言わずに一人で勝手に判断して行動していたのだ。
スヴェートベリのもう一人のいとこ、コペンハーゲンの大学教授によると、彼が留守をする時にスヴェートベリに留守番をしてもらっていて、その時にルイースという名の女を連れてきていたという。
しばらくしてハーゲスタの自然保護地区で三体の若者たちの死体が見つかる。
三人とも額を撃ち抜かれていた。
若者たちの殺害にスヴェートベリが関与しているのか…。
やがて事件は袋小路に入りこみ、次なる犠牲者が…。
前回警官を辞めようと思ったマーティンソンはまた迷い始めます。
「時代が変わったんです。われわれの気づかないうちにスウェーデンは変わったんです。暴力は自然なものになったんです。われわれは気づかないうちに見えない一線を越えてしまったんです。若い世代はみんな確固たる地盤を失ってしまった。もはや彼らに何が正しいか、なにが間違いかを教える者がいないんです。だれもが自分だけの権利を主張する。そんなとき警察官でいることになんの意味があるんです?」
それなのにマーティンソンの息子のダーヴィッド君は警察官か道路工事人になりたいそうです。
ヴァランダーはマーティンソンに相談されたので、ダーヴィッド君を警察署の自分の部屋に呼び、質問を受け、制帽を被らせてあげます。
ダーヴィッド君はヴァランダーに会ってどう思ったのでしょうね。
ヴァランダーも一時、警察官を辞めようとまで思い詰めていましたよね。
「警察官はとりもなおさず考えなおさなければならないんだ。前提条件がかわったのだから。いままでの経験がもう役にたたなくなったのだ」
こう思いながらも、彼が最後に達した心境は次のようなものです。
「このままきっと世の中はますますひどくなっていくだろう。もっと多くの放浪者が、もっと多くの世の中に必要とされていないと感じる若者たちが増えるだろう。社会は鉄格子と鍵に象徴されるようになるだろう。
警察官の仕事は、ただ一つだけだ。この流れに抵抗することだ。両腕を開いて、全力でこの破壊的な力に抵抗することだ」
やっと警察官を続けていく決心ができたようです。
最後に彼はスウェーデン社会全体が崩壊するところまでいってしまったのではないかと危惧しつつも、原点に戻り、果敢にもたち向かっていこうとしているようです。
美しい自然に恵まれた国なのに、これほど悲惨な事件が起るなんて、一体この国はどうなっているのかとヴァランダーが歎くのもわかります。
それにしてもヴァランダーの体はボロボロです。
老眼になり、忘れっぽくなり、糖尿病にもなり、大丈夫かと言いたくなります。
とにかく連絡が取れるように、携帯は忘れないようにしようね、笑。
大きな敵に挑むよりも、こういう地道な捜査の積み重ねの必要な事件に関わっていく、満身創痍のヴァランダーの方が好みです。
シリーズは始めの頃よりも面白くなってきました。
後4冊。楽しみです。
小野寺史宜 『タクジョ!みんなのみち』 ― 2022/12/20

『タクジョ!』の続編です。
前回が高間夏子が一人前のタクシードライバーになっていく途上のお話でしたが、今回は4年後の彼女と彼女の同僚たちのお話です。
「四月二十四日の御徒町 姫野民哉」
姫野民哉(28歳)は話さなければモテそうなイケメン。大卒で就職人気ランキングに入る航空会社に勤めていた。
今回のお客はホスト、三世代の女性たち、そして大食いのユーチューバー。
同じ中途採用の滅多にしゃべったことのない刀根さんから話しかけられた。
五年生になる彼の息子の涼星君がタクシードライバーになりたいと学校の作文に書いたそうだ。
「五月二十五日の田町 霜島菜由」
夏子と同期の霜島菜由(26歳)はドライバーから総合職へ職種変更をしようか迷っている。
カレシの岩戸光栄は彼女がドライバーをやめることを望んではいないが、変わりたいならいいんじゃないのと菜由の意見を尊重してくれる。
そんな時に、コンビニでひろった女性のお客さんが駕籠抜けするのではないかと疑ってしまう。
「六月十六日の大井町 永江哲巳」
夏子の同期で採用課の永江哲巳(26歳)は、夏子のようなドライバーを発掘する仕事をしたいと思っている。
そのため6月のこの時期に、特別感のある新卒向けの会社説明会をやれないかと香西採用課長に提案する。
「七月二十七日の大通公園 川名水音」
夏子の元同僚で再婚して札幌へ転居した川名水音(38歳)は、今は道央タクシーに勤めている。
何故か転職を考えているお客さんが立て続けに乗ってきた。
今までの自分の人生を振り返ってみると、色々とあったが、タクシードライバーになってよかったと思う。
「八月二十八日の金町 道上剛造」
56歳の道上剛造は、見かけと肩にある火傷の痕から元スジ者と思われ、怖がられているが、実は意外な過去があった。
みんなから避けられているのに、夏子が彼に話しかけてきたので、それから会うと話すようになる。
「九月の南砂町 高間夏子」
同期の永江に大卒一年目の新人の安岡千冬のことを頼まれる。
彼女と話すと、なんだか母のような宇宙人に思えてしまう。
この前、父と彼の再婚相手の子の開智君と会って、父と卓球の試合をする。
父は硬いなりにやわらかくなっていた。
ランチの後、テラスでくつろいでいたら、刀根さんから話しかけられる。
彼は息子さんを夏子のタクシーに乗せてくれないかと頼んできた。
姫野さんからは砂町銀座にコロッケを食いに行こうと誘われる。
訊かれてもいないのにお店の人に初めて自分はタクシードライバーだと言った。
言ってみたら、ちょっと気分がよかった。
高間夏子、これからもタクシードライバーを続けます。
乗ってくるお客にそれぞれの人生があるように、タクシードライバーにだっていろいろあります。
一期一会の出会いだけど、心を通わせることもあれば、嫌~な思いをさせられることもあります。
タクシーは人生の縮図なのかもしれないですね。
次回は刀根の息子が夏子のタクシーに乗った場面なんか描いてくれるといいな。
道上が意外といい人でした。
いつの間にか夏子が女神になっていましたね、笑。
気になるのは夏子と姫野。お似合いだと思いますけど。
最後のコロッケが美味しそうでした。
砂町銀座に行ったことはないけど、「田野倉」というコロッケ屋さんはあるのかしら?
カニクリームコロッケ、食べたい…。
いせひでこ 『グレイのものがたり』 ― 2022/12/21

画家で絵本作家でもあるいせひでこさんがスケッチとエッセイで綴った、シベリアンハスキーのグレイといせさん家族のお話です。
『グレイが待ってるから』と『気分はおすわりの日』、『グレイのしっぽ』の三冊の合本です。
絵描き(いせさん)が友人からハスキーの子犬が生まれたからもらってくれないかと言われ、見に行ってすぐに決めたのがこの子。
名は子どもの大きい方のM(姉)が決めた。
人にそれぞれ個性があるように、犬にも個性がある。
グレイにもグレイの個性がある。
「甘えん坊なのか気が強いのか、おく病なのか、繊細なようで楽天的で、人のふところ具合も考えないでよく食い日ごとにふくれんでいく大きな存在」
そんなグレイにおびえはじめた絵描きさんは道で声をかけてくれた夫人から訓練士をつけた方がいいと言われ、訓練士に来てもらうことにする。
よくあることだが、訓練士の言うことはきくけど、家族のは…笑。
ところがある日、散歩の途中で突然グレイは吐き、倒れそうになる。
てんかんの発作だ。
それからグレイは三週間周期で発作に悩まされるようになる。
やっと薬で抑えることができるようになると、今度は紫外線アレルギーになる。
食欲がすごくなり、以前のグレイはいずこ…。
「食べてねてグレイはドアストッパーになった」(笑)
家は絵描きがチェロを弾くので、音楽に溢れている。
グレイが好きなのはバッハのゴルドベルク変奏曲。(犬のわりにいい趣味しているね)
グレイが四歳になり、一年以上も発作がなかったので安心していたら、絵描きが出かけるという日の夜に大きな発作を起こす。
絵描きはグレイのために引越す。
1戸建ての庭付きでアトリエが一階にあり、いつでも庭にいるグレイが見える家。
ところが引越した後すぐにグレイはまた倒れてしまう。
脾臓が異常に腫れ、肝臓も…。
グレイは退院し、少しずつ元気になっていくが…。
「私とグレイは、フラトレス(兄弟)で、お互いのタブラ・サラ(空白)をうめるために、なくてはならない相手だった」
そう自分とグレイのことを語る絵描きの気持ちが痛いほどわかります。
大型犬は小型犬ほど長生きをしないとはいいますが、二歳でてんかんを発症し、五歳でこの世を去ってしまうなんて…。
「時の観念も死への不安も、ヒトが作り出したものにすぎないから、イヌは臨終かもしれない今日を平気なカオして生きていられるのです」
こう獣医が言ったそうです。
私もいつかみえない犬と暮らし始めるだろう。
その日まで、一日一日を大事に犬と暮らしていきたいと強く思った。
おやつ下さい ― 2022/12/23
今日もわんこたちは元気でおやつを狙っています。

「ママちゃん、早くおやつ下さい」

「僕たちは待っています」

「僕ってこんなにかわいいのですから、おやつ下さい」

ある日の兄犬。
口におもちゃをくわえながら、おやつを見つめています。
おもちゃを離したくないけど、おやつも食べたい。
彼なりに悩んでいます、笑。
(犬用プリッツってあったのよ。食べてみると、美味しくて、人間でも食べられますよ、笑)

その点、弟はおもちゃよりもおやつです。
ただしこれも新しいおもちゃ以外の時に限ります。
新しいおもちゃの時は、意地でもおもちゃを離しません。
ママに怒られようが、宙づりになろうが(?)、絶対におもちゃを離しません。
兄以上に強情な弟です。
この頃、兄は食い意地がはっていて、朝のご飯はトッピングがないと食べず、おやつの時は走ってやって来て、夜の歯磨きは寝ていても呼ぶと起きます。
歯磨き粉をおやつだと思っているみたいwww。
その上、ママが果物を冷蔵庫から出すと、すぐに気づいて起きて来ます。音でわかるのかしら?
好きなだけ食べさせてあげたいけれど、犬も人間同様太りすぎると病気になるので、気をつけますわ。
さて、今日と明日のクリスマスに何を食べましょうか。
今年のケーキ♫ ― 2022/12/24

みなさん、クリスマスをいかがお過ごしでしょうか。
今年もチキンとケーキを食べる予定です。
来年はどこかでディナーをしたいものです。
甥っ子の家にはクッキーのツリーを送りました。双子の女の子の方は一生懸命作っていましたが、男の子の方はこういうものに興味がないみたいです。
誕生日が11月なので、クリスマスはちょとしたものを送っています。
来年はアドベントカレンダーでも送ろうかと思います。(チョコのは下調べみたいなものよ、笑)

今年のケーキはこんな地味なケーキにしてみました。
切ったらどんな断面になっているのか、楽しみです。
犬たちには洋服を買ってやりました。
弟にはちょっと大きかったので、別のを買いました。

ピンクのダックス用のです。ちょうどよかったです。
もう一枚はニットなのですが、可愛いので色違いで兄にも買ってしまいました。

寒いのに舌を出しています。ひょっとして洋服を着ているから暑いの?
でも水は飲みません。

珍しく、兄が前を向いています。
二匹で散歩に行くと、弟があっちこっちをうろつき挙動不審になります。
嬉しいからかしら?
ママは犬のおやつの福袋を後2つ(だと思う)も買ってしまいました。
太らせないようにしているというのに、ダメなママです(反省)。
C・A・ラーマー 『危険な蒸気船オリエント号』 ― 2022/12/26
クリスマスはいかがでしたか?
家はケーキが今一だったので、ちょっと不満が残りました。
やっぱり当日に手に入れた方がいいみたいです。

「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」シリーズの二巻目です。
今回ブッククラブのメンバーは五日間の船旅に出かけます。
”蒸気船オリエント号が希望岬経由でロンドンーシドニー間の外洋を航行していた 1900年代初頭の華やかなりし時代にタイムスリップする旅”だそうです。
楽しそうですね。
アンダースがかつての同僚から頼まれ、臨時の代理医師として十二日間だけ船に乗ることになる。
アンダースは格安の料金になるので、シドニーからタスマン海を五日間クルージングして、ニュージーランドのオークランドに着いたら、飛行機でシドニーに戻らないかとブッククラブのみんなを誘った。
船室の部屋は由緒正しきヴェクトリア装飾の見本で、1901年にタイムスリップしたみたいだった。
アリシアは『オリエント急行の殺人』を持って来ていた。
アンダースと付き合っているアリシアは、船にいる間にアンダースと会って、ロマンチックな時間を一緒に過ごせるはずだと思っていた。
しかし、アンダースは仕事はフルタイムで、人前での愛情表現は慎むなどと宣う。
船には船旅のベテラン、ソラーノ姉妹やら船長の妻のコリー、彼女の親友のアニタ、ダンスホストのダーモット、車椅子の老婦人とその夫、怪しいバーテンダーなど個性豊かな人たちが乗っていた。
コリーはアンダースからブッククラブのことを訊いていて、クラブのメンバーにうってつけの”カフタンドレス窃盗症事件”があると言い、メンバーたちはわくわくしていた。
楽しい船旅になると思っていたら、特等室のご婦人が夜中に心臓発作で亡くなる。
その次の夜にはコリーが船から落ちて行方不明になる。
転落事故に不審を抱いたアリシアは、コリーがブッククラブのメンバーを信頼して助けを求めて来たので、もしかしたら紛失したドレスを見つける以上のことができるかもしれないと、ブッククラブのメンバーたちにクルーズの残された数日を調査にあてようと提案する。
今回はアンダースと上手くいかない腹いせ(?)にアリシアが活躍します。
アンダースとの関係もこれで終わりですね。
でも次なる男性が現れ、次回に続きそうです。
私はオーストラリアのお話だということを忘れていました。
それにメンバーのことも(ゴメン)。
誰が誰だかは前の本を読んで思い出さないといけないかしら…。
オーストラリアのコージーミステリーですが、あまりオーストラリアっぽさを感じません。
オーストラリアのスラングが使われているそうですが、どこがそうなのか、翻訳ではわかりません。
見逃したのかしら?
ルネ・ナイト 『完璧な秘書はささやく』 ― 2022/12/27
ミステリーではなく、サスペンス作品です。

人里離れた<ザ・ローレルズ>に住むクリスティーン・ブッチャーは二十年近く秘書をやってきたが、今は働いていない。
やることといったら、自分の過去を回顧し、昨年の事件に関する新聞記事のスクラップだ。
クリスティーンは派遣の秘書をやっていた。
十八年前、スーパーマーケット・チェーンのアプルトン社の本社で働くことになった。
ある日の昼休み、社長の娘のマイナ・アプルトンの手助けをしたことがきっかけとなり、クリスティーンはマイナの秘書として採用された。
クリスティーンは何よりも仕事を優先させ、私生活を犠牲にしてマイナに仕えた。
マイナはそんなクリスティーンを自分に忠実な家来として自分の都合のいいように扱った。
昨年、マイナ・アプルトンは偽証と司法妨害で訴えられた。
クリスティーンも彼女の嘘を隠蔽したとして訴えられる。
裁判が続くうちに明らかになっていくマイナの嘘と偽り。
やがてクリスティーンは彼女の裏切りと有罪を確信するようになる…。
始めはクリスティーンはなんで人里離れたところに引きこもっているのだろうと不思議に思っていましたが、だんだんとその理由が明かされていきます。
マイナに騙され、陥れられ、可哀想な女性だなと思っていると、「窮鼠猫を噛む」ですね。
思い上がって、人の心を踏みにじってはいけませんね。
サスペンスはあまり好きではないのですが、この作品は面白く最後まで読めました。
大山淳子 『犬小屋アットホーム!』 ― 2022/12/28

「ニーシャシャン」はフランス語で「niche à chien」、すなわち「犬小屋」のことで、マダムが作った居場所を奪われた人の家。
入居者はマダムが選んだ人で、入居の際の唯一のルールは犬と同居し、その犬の面倒をみること。
入居費用も食堂の利用も、何もかもすべて無料で、後見人も不要だ。
その上最期の看取りまでしてくれるという。
支配人は横須賀という青年で、入居者に必要なことはすべてやってくれる。
入居者は一癖も二癖もある人たちで、例えば元ヤクザや余命わずかな人、盲目の女性、女詐欺師など居場所のない人たち…。
犬たちも入居者同様に様々な事情を抱え、過酷な人生を送ってきているマルチーズやラブラドルレトリバー、シベリアンハスキー、闘犬…。
そんな彼らにとってニーシャシャンはホームそのもの。
読んでいて印象的だった言葉があります。
「犬と人との関係って忠誠心とかではなくて、もっと自然であいまいな……絆みたいなものじゃないでしょうか」
「絆という言葉は最近なにやらすごく美しいことのような使われかたをしますけれど、正しくは人の自由を奪い束縛するもの、という意味なんです」
「語源的には犬や馬などの家畜を逃げないように木につなげておく綱を指す言葉だったそうです。木に綱できづな」
知りませんでした。「絆」という言葉が一時期よく使われていましたが、胡散臭い感じがしたのは、こういう意味があるからかもしれませんね。
こんな施設があれば、すぐにでも入りたいです。
『猫弁』を書いた大山さんですから、『猫弁』同様、人や動物に対しての目線が暖かいです。
ほのぼのとするお話ばかりではないのですが、読んだ後、心が温まるお話です。
<今日のわんこ>

兄がまっすぐ前を向いてくれました。
パパが水をあげようとしているのに、二匹共に無視です、笑。

兄にはこの服は少し大きいのですが、弟が着ている下のサイズではボタンがとまりません。胸厚なんです。
この後、いつもの場所で休憩をしたのですが、その時に兄がパパに向けておしっこをしたので、びっくりしました。
兄は滅多に外でおしっこはしません。2~3年に一回とかいう頻度です。
たまにやる時は壁に向けて足を上げるんですが、今日は壁がなかったので、パパの足に向けてやったのかしら?
年の瀬に、とんでもないことをやらかした兄犬でしたwww。
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