髙田郁 『契り橋 あきない世傳金と銀 特別巻上』2023/09/03

兄わんこが昨日から三回もご飯を吐いています。
トリミングに行った次の日に公園に行ったので、疲れたのかもしれません。
ドッグフードのカリカリではなく、缶詰の柔らかいフードを食べさせて様子を見てみようと思います。
11歳で年なので、あまり無理をさせないようにしないとダメですね。
見かけが若そうなので、ママは油断していました。


『あきない世傳金と銀』が終わり、待ち望んでいた特別巻が出ました。
四つのお話が載っています。

「第一話 風を抱く」
出奔した五鈴屋五代目店主、惣次は江戸で名を新六とかえ、古手売りで身を立てようと思っていた。しかしある事をきっかけに両替商井筒屋の主人に見込まれ、銭両替の仕事をすることになる。

「第二話 はた結び」
五鈴屋江戸本店の支配人、佐助は住み込みの女衆を探すために口入れ屋を回っていた。何の因果か、初めて入った口入れ屋で、昔の思い人とそっくりの女に出会う。

「第三話 百代の過客」
近頃、小頭役のお竹は自分の老いを自覚せざるおえなくなった。なにしろ針に糸が通せなくなったのだ。
そんな折に、引退し、郷里に戻るという近江屋の支配人、久助に、いっしょに旅をして、里帰りをしてはどうかと誘われる。
このことをきっかけにお竹は自分の老い先を考え始める。
一方、手代の大七も人生の分かれ目に来ていたが、奉公の掟があり、本人の意志でどうにかなるものではなかった。

「第四話 契り橋」
賢輔にそろそろ九代目徳兵衛になってはどうかという話が舞い込む。
しかし、賢輔には秘めた想いがあった。その想いにどう決着をつけるか悩む賢輔だったが…。

それぞれ五鈴屋のお馴染みの4人を描いた作品です。
惣次は横暴な嫌な男だと思っていまいたが、淋しい男だったのですね。
そんな彼に、少しでも幸せな時があってよかったと思いました。
自分の思いを幸に話していたら、別の人生があったかもしれませんね。

誰にも人には知られていない過去があり、今のような時代じゃないから、心に蓋をしてしまって置かなければならない思いが沢山あったのでしょうね。
しんみりとした気持ちになる短編集です。

『あきない世傳金と銀』のファン待望の新刊です。
下巻はいつでるのか、調べてもわかりませんでした。いつ出るのでしょう。
早く読みたいです。

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