桐野夏生 『水の眠り灰の夢』 ― 2025/12/08

この頃咲いているピンクの花は山茶花です。この木も茶ノ木同様にツバキ科だそうです。

お散歩後のわんこたち。わざと横を向くヨーキーです。カメラの光がまぶしいのかな。
さて、村野ミロ・シリーズの三作目ですが、今回はミロの義父の村野善三の若かりし頃の話です。

昭和三十八年(1963年)、高度経済成長期の日本。
村野善三はトップ屋<遠山プロ>の一員として『週刊ダンロン』に記事を書いている。
校了日に村野が神田の印刷屋に出張校正に行った後、地下鉄に乗っていたところ爆破事件に巻き込まれる。
ちょうどその頃、連続爆弾魔・草加次郎が世間を騒がしていた。
草加次郎の仕業なのか。
村野は取材を始める。
そんな時に、兄の忠志から甥の卓也を連れ戻しに行って欲しいと頼まれる。
友人の後藤から車を借り、葉山にあるデザイナー・坂出俊彦邸に向かうが、そこではとんでもないパーティが開かれていた。
なんとか卓也を探し、帰ろうとすると、卓也がタキという少女も一緒に連れて行って欲しいと言う。
卓也を家に帰し、タキを送るが、タキの父と兄が暴力をふるったため、村野はタキを自分のアパートに連れていき、一晩泊めることにし、自分は後藤の部屋に泊まる。
数日後、タキの遺体が隅田川で見つかり、首には絞められた跡があった。
タキの父親が警察に村野のことをチクったため、村野は容疑者となり、自らの容疑を晴らすために犯人を追うことになる。
「トップ屋」とは、週刊誌創刊ブームの昭和三十年代に週刊誌のトップ(巻頭)を飾るようなニュースを探り出し、記事にして雑誌社に売り込むジャーナリストやライターのことだそうです。
日本の1960年代って詳しく知りませんでしたが、色々とあったんですね。
草加次郎事件は本当にあった事件で、時効が成立し、未解決事件となっています。
トップ屋集団は梶山軍団がモデルだそうです。
オリンピック前年のなにやらワサワサした感じがいいです。
村野がミロの義父だとは、前作に書いてあったのかどうか記憶にないです。
いい親子関係だと思っていたのですが、そうでもないようです。
そういえば最後の『ダークネス』に村野のことが出てきましたが、なんかその時の村野とこの本の村野が私の中で一致しません。
『ダークネス』の村野は異常な盲目の女に囚われた哀れな老人としか思えなかったのです。
この本の村野は若いので、生き生きとしていてカッコイイのですが、月日が経つうちに変わっていったのかもしれませんね。
なんか村野のイメージが壊れそうで、読み進むのがちょっと怖いです。
そうそう、ミロの誕生の秘密が明かされています。
ミロがどう成長していくのか、次の『ローズガーデン』が楽しみです。
コメント
_ ろき ― 2025/12/09 18時18分35秒
_ coco ― 2025/12/09 19時11分05秒
前を読んでいないシリーズものだと、登場人物の年齢なんかを勘違いしていたりして、イメージと合わないことがあるのかもしれません。
詳しくは書かないようにしているので、読まないとわからないことが沢山あります。
読んでみてねとしか言えませんわ。
詳しくは書かないようにしているので、読まないとわからないことが沢山あります。
読んでみてねとしか言えませんわ。
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横顔もかっこいいもんねw
ミロさんの家庭もいろいろ複雑なのね。年月を隔てて同じ人を書くと、まるで違う人、でもその人の中には連続した歴史がある。作家として腕の見せどころですね。