「ヒトラーの毒見役」を観る ― 2026/08/11
マルゴット・ヴェルクというドイツ人女性が95歳の誕生日に語ったことを書いた『ヒトラーの毒見役(イタリア語の原題『Le assaggiatrici』、英題『At the
Wolf's Table』)』をもとにした映画。

1943年、ローザ・ザウアーはベルリンの爆撃を避け、戦地にいる夫の両親が暮らす東プロイセン州ラステンブルク(現ポーランドのケントシン)に行く。
その町はヒトラーが総統大本営を置いていた「狼の巣」と呼ばれる森の近くだった。
着いてまもなく、親衛隊がやって来て、七人の女性といっしょに連行され、健康診断をされ、一室に集められる。
そこで命じられたのは、若い健康な女性である彼女たちをヒトラーが食べる食事の毒見役にするということだ。
月に200マルクの給料が出ると言う。
ヒトラーが「狼の巣」にいる時には親衛隊から銃を突き付けられながら、彼女たちは昼食と夕食を食べ、一時間、経過観察のため、その場にいなければならない。
集められたのは20代の女性で、既婚者の女性の夫は戦死しているか、戦地に赴いている。
ローザはエルフリードと仲良くなる。
彼女はおじと暮らしていて、看護師をしていたという。
エルフリードは、夫が出征中なのに、同居している男性と関係を持ち、妊娠した女性のために堕胎をする。
後にこのことを密告され、エルフリードは親衛隊から追われることになる。
クリスマスの日、夫が一時帰宅することになる。
三年間も会っていないので楽しみに待っていたローザだったが、クリスマスの日に届いたのは夫が行方不明になったという知らせだった。
その頃、将校アルベルト・ツィーグラーが赴任してくる。
ローザが気にいったツィーグラーは夜になるとローザの家の近くに来ては明かりを使いローザと連絡を取ろうとしていた。
その明かりに気づいたローザは、夫と思ったのか、部屋の明かりを使い返事をしてしまう。
それから二人は夜な夜な関係を持つ。
1944年7月20日、ローザたちが中庭でくつろいでいる時に爆発が起こる。
ヒトラーの暗殺が行われたのだ。
ヒトラーは無事だったが、この時以来、ローザたちは毒見をする間は兵舎に泊まることになるが…。
映画の中で料理人が話すヒトラーは肉を食べない菜食主義者で、デザートが好きだったらしいです。
毒見役といえば、日本では昔から天皇や将軍、大名のためにいましたね。
マルゴット・ヴェルクさんのために書いておきます。
ツィーグラーと関係を持ったと描かれていますが、実はレイプだったそうです。
エルフリードも実際はいなくて、創作だそうです。
映画にするのに事実とは違うことも入れなければならないことはわかりますが、ツィーグラーとのことは真実の方を描いて欲しかったです。
私が見る映画は人気がないらしく、いつも人が少ないのですが、この映画はほぼ満席でしたが、残念ながらイマイチでした。
七人の女性たちの関係性をもっと深く描いた方がよかったかもしれないですね。
途中から唐突に入ったツィーグラーとの密会の場面は違和感しかなかったです。
後から本当はレイプだと知って納得しましたけどね。
それとアーリア系の女性の堕胎は大罪なので、毒見役の仲間が密告したんだろうと思いますが、エルフリードのもう一つの秘密がなんでわかったのか疑問が残ります。
それと戦後のローザと他の毒見役の女性たちのことも描いた方がより戦争のリアルが演出できたのではないでしょうか。
題材はいいのに、残念です。
日本語に訳された『ヒトラーの毒見役』が出版されていましたが、今は手に入らないようですが、そのうち出回るでしょう。
英語版は手に入るようです。
参考:
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