アリス・キンバリー 『幽霊探偵からのメッセージ』2007/02/18

新しいコージー・ミステリ・シリーズです。

ニューヨークで出版会社に勤めていたペネロピーは、夫が自殺した後、息子のスペンサーと一緒に故郷のキンディコットに戻り、叔母とミステリ書店を経営することにします。
店の新しい名前も決まり、となりの空店舗を買い取り、有名な作家ティモシー・ブレナンの新しい本「裁き」のプロモーション・ツアーを行うことになります。
店の命運を賭け、一生懸命用意をしたのに、ティモシー・ブレナンは不満たらたらで、勝手に娘と婿に指示を出し、会場を変えてしまいます。

ブレナンが彼の書いた本について話し始めた時、ペネロピーの頭の中で、男の声がします。
その声は彼女にしか聞こえないようです。
ブレナンが咳をし出したので、ペネロピーは思わず、背後にあったペットボトルを渡します。
ところが、ペットボトルの水を飲んでからしばらくして、ブレナンは喉をかきむしり、倒れて死んでしまいます。
水に何かが入っていたのか?

ブレナンが死んだため、ペネロピーの店「バイ・ザ・ブック」で売った「裁き」は高額の値段がつき、お客が殺到します。
そのおかげで、周りの店も活気づき、思わぬ利益が舞い込みます。

ペネロピーの頭の中で聞こえた声は、買った空き店舗で死んだジャックという探偵の声でした。
彼は幽霊となり、空き店舗にいたのです。
何故かペネロピーには彼の声が聞こえ、ジャックにはペネロピーの考えていることがわかるのです。
ペネロピーはジャックの力を借りて、殺人者をつきとめていきます。

ミステリ書店が舞台になっているシリーズは他にもありますが、幽霊探偵が出てくるのは、初めてです。
結構この幽霊、すてきな男性です。
シリーズが進むにつれて、彼が何故殺されたかもわかってきそうで、楽しみなシリーズになりそうです。

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