佐藤多佳子 『しゃべれども しゃべれども』2008/03/02

『しゃべれども しゃべれども』は落語家の話です。
邦画には興味がないので知らなかったのですが、TOKIOの国分太一が主人公を演じて、評判になっていたそうです。
本を読んだ感じでは、ちょっとエ?かな。

古今亭三つ葉は二つ目の落語家です。
古典落語が好きで落語家になったようなもの。
普段も着物を着て歩いているほどです。

彼の親友にテニスコーチをしている綾丸良がいます。
彼から話したいことがあるから、テニスクラブまで来てくれと言われ、出掛けていきます。
彼からお願いされたのは、この頃コーチをしていて吃音がでるようになったので、どうにかしてほしいということでした。
このままでは卒業後にテニスクラブに就職できなくなるというのです。
とりあえず、師匠がカルチャースクールの話し方教室の講師で行くから、行ってみればといいますが…。

話し方教室で猫のような女に出会います。
彼女はキッと前を見つめ、師匠が話し始めると、怒ったように席を立って出て行ったのです。
彼女を追いかけ、なんで席を立って出て行ったのかと聞くと、師匠が本気でしゃべっていないからだといいます。
そんな彼女に何故か自分が次の寄席に出るから来てくれという三つ葉でした。
良からも相変わらず、吃音にならないようにするにはどうしたらいいか、教えてくれとせっつかれていました。

そんなある日、いじめにあっている、関西弁しか話そうとしない小学5年生、村林優に落語を教えることになります。
こうなったらやるしかない。
一人も大勢も同じだ。俺は噺家だから落語しか教えられない。
落語を教えてやろう、てなもんで、村林優、良、猫女の十河五月、そしてプロ野球の解説で上手く話せないという悩みのある、元プロ野球選手湯河原太一の4人に、「まんじゅうこわい」を教えることにします。
優は関西弁でやるといいはり、良と湯河原はまるっきりの下手、五月は意外と上手くて正統派。
4人とも、それぞれ訳あり。彼らはどう変わっていくのでしょうか。

前に読んだ三浦しをんの『仏果を得ず』に似た物語です。
『仏果・・・』を読んでいなかったら、結構気に入っていたかもしれません。
その後だったので、私の中では評価は下がってしまいました。
映画、DVDで出たら借りてみましょうかね。

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