竹岡葉月 『おいしいベランダ。午後一時のお隣ごはん』2017/07/01



題名から美味しいお料理の話かと思って読んでみました。
お料理はでてきますが、恋バナのライトノベルでした。

従姉妹が仕事で海外に行くのを機に、部屋を貸すから大学に入学したら一人暮らしをしないかと言われ、頑張って受験勉強をした栗坂まもり。
待望の一人暮らしをしたのはいいのですが、お隣が気になります。
スーツの似合うイケメンですから。

そんなある日、変な写真が郵便ポストに入れられるようになりました。
そして、変な男がやってきます。
ストーカーか?
危ないところを隣人のイケメン亜潟葉二に助けられますが・・・。

スーツ姿のイケメンが実は普段は黒縁メガネでジャージという姿で口が悪く、スーパーに行く時間がないからとベランダで野菜を作っているという人だったのです。
彼に無理やり鉢を押し付けられ、園芸女子になるか、まもり。

出てくる料理を期待したのですが、それほど作ってみたいとは思いませんでした。すぐ読める今時の若い子のノリの本です。



餌のせいか、兄犬が〇んちを床に落とすようになって、ショックです。
弟と違ってそういうことはきれいだったのに・・・。

桐野夏生 『夜の谷を行く』2017/07/02

1971年から72年に連合赤軍が起こした山岳ベース事件に基ずいた作品です。
「総括」と称するリンチで30名弱のメンバー中12名が殺害されたそうです。


2011年2月連合赤軍の最高幹部だった永田洋子が亡くなりました。

山岳ベース事件から40年が経っても、元女性兵士だった西田啓子は自分の過去を周りに知られないように、ひっそりと孤独な生活をしていました。
重役候補だった父親は啓子の服役中に、母親もその10年後に亡くなり、妹は彼女の事件のせいで離婚を余儀なくされていました。
5年間の服役を終えてから啓子はほそぼそと塾をやっていましたが5年前にやめ、少しの貯蓄と年金で暮しています。
しかし、永田洋子が獄中で死んだことを知らされ、「永田洋子を偲んで送る会」参列の誘いが来てから、啓子は四十年前の過去と対峙することとなります。

山岳ベースには女性が10名ほどいたそうです。
その人たちには子供がいたり、妊娠していたり、保母さんや看護師さんだったそうです。
何故なら「山で子どもを産み育てていく計画があった」からなのだそうです。
それなのに何故あのようなことが起こったのでしょうか。
桐野さん独自の見解が書かれています。

世代が違うので、私自身、この当時のことは詳しくは知りませんが、こういうことがあったと知っておくのはいいことだと思います。
「贖罪」について考えさせられました。
最後に光が見えたのが救いでした。


のんきな我が家の犬。


アレ、頭はどうなっているの?
首が痛くないのかしら?

竹岡葉月 『おいしいベランダ。2人の相性とトマトシチュー』2017/07/03



ホント、すぐ読める本です。

とうとう栗坂まもりと隣の部屋の園芸男子の亜潟葉二は付き合うことになりました。
そのきっかけはたいしたことではなく、何気なく葉二が「この際だから付き合うか」と言ってことからです。
もちろんまもりは葉二のことが好きでしたから、即付き合うことになります。
でも、葉二は10歳ぐらいも年上ですから、元カノのことが気になります。
考え過ぎて自滅というのがまもりのパターンか・・・。

トマトシチュー、美味しいですよね。
といっても、この本に出てくるように作ったわけではありませんが。

二人が付き合い始めて、元カノが出てきて、次は・・・。
ミニトマトぐらい作ってみようかとちょっと思いました(笑)。



顔は大きくないです。ただ胴が細いだけなのです。
目と耳が大きいのです。

動物病院で肝臓の値を測ったら、平常値に戻っていました。
今度は薬を一カ月飲まないでどうなるのかを見ます。

竹岡葉月 『おいしいベランダ。3月の桜を待つテーブル』2017/07/04

『おいしいベランダ』の第三巻です。


栗坂まもりと亜潟葉二が付き合いだしてから初めての12月。
もちろんクリスマスがありますね。
しかし、色々と邪魔が入ります。
まず初めはまもりの弟。
彼は優等生で来年受検なのですがスランプに落ち込んでしまい、姉の家に来てみると、なんと変な男がいます。
姉は騙されているのではないかと心配する弟。

次にやってきたのが、母親です。
隣の人は女性だと勘違いをしていたのですが、まもりもそれを正そうとはしていませんでした。

さて、どうなるのか、まもり。

ここまで来ると、結婚するか別れるかですかね。
四巻ぐらいで終わりそうな勢いですが・・・?


朝からやってくれました。


頭はどこ?
よ~く見るとありました。
すっぽりとベッドの中に入り込んでいます(笑)。


オネムの犬2017/07/06



夜、寝ずらいのでクーラーを入れていると、寒いのかハウスで寝る兄犬。
こちらはヘソ天寝姿を楽しみにしているのですが(笑)。

ヨハン・テオリン 『冬の灯台が語るとき』2017/07/07

エーランド島四部作の二作目。


夫婦と子ども二人のヨアキム一家が、エーランド島の「ウナギ岬」にある灯台守のために建てられた古い屋敷に越してきました。
自分たちの手で屋敷をリフォームしていき、ゆくゆくは人を泊めたり、レストランにしたりしようと計画していました。
実は妻のカロリンは幼い頃にこの家に住んでいました。

ヨアキムがいない日に不幸が訪れます。

ちょうど同じころ、船長だったイェルロフの兄の孫、ティルダが婦人警官としてエーランド島に赴任してきます。
彼女はイェルロフに会いにきて、彼が話す島の言い伝えを録音していました。

不幸が起こった後、屋敷にまつわる物語を知りたいと思ったヨアキムはイェルロフに会いにやって来ます。

昔と現在が混在しています。
北欧は不思議ワールドですね。
そういえばトロールとか妖精がいましたね。
本当に妖精がいてもおかしくないような感じです。

イェルロフは老体に鞭打って、活躍してくれます。
三部作目はどうなるのか。
イェルロフには長く生きていてもらいたいものです。

ヨハン・テオリン 『赤く微笑む春』2017/07/08

エーランド島四部作の三作目。


エーランド島の石切り場のそばのコテージを相続し、そこに暮らし始めたペール・メルネルは離婚をしており、双子の子どもたちは母親に引き取られていました。
娘が病気で入院したので息子をコテージに連れてきていました。
そんな時に疎遠だった父、ジェリーから電話がきて、別荘に来て欲しいというのです。
嫌々父を迎えにいくと、父は怪我をしており、車まで連れて行こうとしていたところに突然、火事が起こります。
別荘の中には父以外に誰か人がいたようでした。
結局、別荘は何者かに放火され全焼し、二人の男女の焼死体が見つかります。
娘の病気のことで頭がいっぱいなのにもかかわらず、脳卒中で倒れ話がまともにできない父までも面倒をみなければならなくなります。

同じ頃、エーランド島に住み始めたカップルがいました。
新築の豪華な家に住む、作家マックスと妻のヴェンデラです。
ヴェンデラはエーランド島の出身で、エルフとトロールを信じる女性でした。
ヴェンデラは近所の人たちを招いてパーティをしようと計画します。

イェルロフは余生を家で迎えようと決心し、老人介護施設を出て家に戻り、 一人暮らしを始めました。
死別した妻の日記を見つけ、それを読む日々でしたが、その中に「取りかえっ子」が家にやってきたという記述があり、それが誰だったのか興味を持ちます。

ヴェンデラの家のパーティは最初はまあまあの雰囲気だったのですが、ペールの父親のジェリーがとんでもないことを言い始め・・・。

ペールは別荘の放火事件を機に今まで見ないようにしていたジェリーの過去を掘り返そうとします。

相変わらずイェルロフ爺さんはいい味出してます。
それぞれの家族にはそれぞれの物語があり、それがどう現在と結びついて行くのかがおもしろいですね。

一度、エーランド島に行ってみたいと思いました。
それも、冬に。
寒さと人恋しさで泣いちゃうかもしれませんが(笑)。

はまる作品です。
四部作目を早く読みたいです。

久坂部羊 『虚栄』2017/07/09



がんが凶悪化したため国家プロジェクト「G4」が発足します。
4グループ(外科グループ・内科グループ・放射線科グループ・免疫療法科グループ)は他のグループを蹴落として予算をぶんどり、いかに自分のグループが優位に立つかを競っていました。
しかし、総理大臣が急死したためにプロジェクトが中止になってしまいます。
がんは本当に凶悪化したのか。
このプロジェクトは何のために発足したのか。

がん治療のわからなさがわかりました(笑)。
何が適切な治療なのか、まだはっきりとはしていないのです。
がんのことも解明されておらず、医師たちは暗中模索というのが現代医学の現状なのですね。
初期で見つかっても助からない人がいるし、末期といわれても助かる人がいる。
近藤医師は「がんもどき」などと言っていますが。
どのがんが「がんもどき」でどのがんが本当のがんなのか、まだわからないというのが現状なのです。

そういえば、医師に何が原因ですかと聞いたところ、「わかりません」と言われたことがあります。
その時は医師なのに、なんでわからないのと思いましたが、まだまだ人の体のことはわからないことだらけなのですね。
いくら医学が進んだからといって、すべてがわかっているわけでもない、わからないことの方が多いということを肝に銘じておかなくてはダメですね。

自分ががんに罹った時にどうすればいいのか決められずに悩むと思います。
結局は主治医の意見に従うしかないのでしょうね。
いい医師に出会えるかどうか、運を天に任せるしかないのでしょうねぇ(溜息)。

読んでいるうちにマスコミの報道や医学界に対して不信感が芽生えてきます。
医師になった優秀な人ほど虚栄心があるのは仕方ないのでしょうが、医師としての原点に立戻ってもらいたいですね。

私のような凡人には真実を見る目を持つかが問われていますね。
少なくとも「わからない」と言った医師は正直だった。
そういう医師を大事にしようと思います。
(原発性アルドステロン症を見つけてくれた医師ですが)

和田はつ子 『うに勝負―料理人季蔵捕物控』2017/07/10



いつも季節の素材がでてくるので、食べたくなります。
梅雨の日には茗荷がいいらしいです。
茗荷ご飯や茗荷鮨なんて美味しそうです。
茗荷には汗を出やすくする薬効があって、暑気中りにはいいそうです。
そういえば茗荷を食べると忘れっぽくなるという落語がありましたが、本当かしら?

季蔵と三吉が仕込みをやっている時に、戯作者の華多屋徳次郎と名乗る男がやってきて、生ウニ料理を流行らせてくれと言いだします。
それから数日後、同心の田端と岡っ引きの松次が店にやってきて、大伝馬町の生糸長者の華多屋徳右衛門が大川の上から忽然と消えたと季蔵に話します。
戯作者と生糸長者は同一人物で、後に大川で骸となって見つかります。

季蔵は華多屋の供養のために死の真相を調べると共に越前雲丹と生ウニを使った料理を考えようとします。

季蔵が考えたウニ料理は、生ウニ丼、ウニ茶漬け、生ウニとタコの和え物、生ウニの冷や奴、三つ葉と蒲鉾の塩ウニ和え・・・。
お酒が進みそうですね。

昨夜、めずらしく兄犬が外で寝ていました。
ジッと見ていると、クルっとひっくり返りました。


すっぽりとベッドに入っています。

今日のランチ。
太るので、そろそろ外食はやめようと思っていますが、ついつい人が並んでいなかったので、「ペパカフェ・フォレスト」に入ってしまいました。


ランチは4種類あります。
3種類は食べたので、最後のオムレツご飯を頼みました。
まずいわけではないのですが、他の3種類の方がお勧めです。

ヨハン・テオリン 『夏に凍える舟』2017/07/12



エーランド島四部作の最後の作品。

一年で一番島が美しい季節になりました。
都会から多くの旅行客が島を訪れます。
島でリゾートを経営するクロス一族の末っ子、ヨーナスは久しぶりに過ごすエーランド島の休暇を楽しみにしていました。
しかし、ある夜、ひとりでボートに乗り海に漕ぎ出した時に幽霊船に遭遇してしまいます。
命からがら陸に戻ったヨーナスは元船長のイェルロフのボートハウスに助けを求めます。
彼から幽霊船の話を聞いたイェルロフは嫌な予感がしました。

一方、復讐を誓う男が島に帰ってきました。
彼は幼い時にエーランド島で暮らしていたのですが、1930年代に義父と共に新しい国へと旅立ったのです。
新しい国=アメリカだと思っていたのに、たどり着いたのはソ連でした。
ちょうどソ連は恐怖政治の真っただ中。
多くの軍事指導者や共産党員、一般市民が矯正労働収容所へ送られ、殺されていました。
彼は故郷のエーランド島に帰りたいがためにさまざまな辛苦を乗り越えたのです。

最後を飾るには、あまりにも悲惨な人生です。
だからといって復讐を肯定できるわけはありませんが。

人間たちの心とは対照的に自然はあくまでも美しく、移ろい続けていきます。
イェルロフの決意も自然にくつろがされてしまいます。
無理せず、生き続けられるうちは生き続けていくのが、人間にとって正しい生き方なのかもしれませんね。


気になっていたお店がありました。
2回ほど行ったのですが、いつも満員でした。
暑い日は人が少なくなるので、どうかと思って行ってみると、入れました。
「Boulangerie  Bistro EPEE」というパン屋とビストロが一緒になっているお店です。


生ハムとアボカドのサラダ。


濃厚なセロリのスープ。


豚肉の煮込み料理。(名前を忘れた)
これにコーヒーとデザートがついています。
ブイヤベースもあったのですが、暑いので肉料理にしたのですが、他の人はブイヤベースを頼んでいました。
ちょっと失敗したかと思ったのですが、これも美味しかったのでいいですわ。

パンも美味しそうだったので、買って帰り、相棒の帰りが遅いので、パンを夕食にすることにしました。
後、2キロ、痩せろと言われているのに、痩せられないですわ・・・(恥)。