「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」を観る2020/11/20

イギリス、ウエールズの少年たちのコーラス・グループ、Only Boys Aloudが同じくウエールズ出身のウエストエンドのスター、Sophie Evansさんと「オズの魔法使い」から「Somewhere Over the Rainbow」を歌っています。
前回はOnly Boys Aloud出身のトムと一緒に歌っていましたが、今回の歌の方が難しかったかな?
WHOは2020年を「The International Year of the Nurse and Midwife」に指定したようです。


カナダの画家、モード・ルイスの半生を描いた作品。
(ネタバレあり)

モードはアイダおばさんの家で暮らしていました。
モードは小さい時からリュウマチを患っており、手足が不自由です。
アイダは口やかましく、お金をもらってモードの面倒をみているのに、彼女を邪険に扱い、家事手伝いをさせていました。
たまに息抜きにモードがクラブに行くと、嫌みを言います。
ある日、兄のチャールズがやってきて、生家を売ったと言います。売らないで欲しいというモードの意見は無視されました。
ジャズクラブを経営しているチャールズは借金まみれなので、お金が必要だったのでしょうね。
アイダはモードの面倒はみきれないとチャールズに言いますが、チャールズはお金を渡しているのだからと言って帰っていきました。
買い物に行った先で、モードは一人の男が家政婦募集の張り紙をするのを見て、張り紙を持ち帰ります。

モードは張り紙の主、エベレットの家まで歩いて行きます。
エベレットは孤児院出身で、魚の行商と孤児院で雑用をして生計をたてていました。忙しくて家事まで手が回らないので、人を雇おうと思ったのです。
エベレットは彼女に障害があるのを見て、一端は断りますが、孤児院の教師から希望する人がいれば雇った方がいいと助言され、試しに雇うことにします。
モードは荷物をまとめ、アイダに別れを告げますが、彼女を一族の恥さらし、出て行くのならこれっきりだと冷たく言うだけでした。

初めて仕事をするモードは何をすればいいのかわからず、エベレットに指示してくれと頼みますが、エベレットから自分で何をしたらいのか考えろと怒鳴られます。
エベレットは孤児院で育ち、生きるのに精一杯の生活をしてきたため、粗野でぶっきらぼうで、何かというと嫌なら出て行け、ここは俺の家で、ボスは俺だと怒鳴りつけ、時には暴力をふるいました。
家の順位は、俺(エベレット)>犬>鳥>モードです(笑)。
絵を描くのが好きなモードは絵の具を持ち出し、棚を塗り始めます。

買い物に行って、階段に座ってタバコを吸っているとアイダがやってきます。
「遊びに来て」というモードに彼女は、「エベレットの慰み者になったという噂よ。死んでも遊びに行かないわ」と吐き捨てるように言って去って行きます。

気難しいエベレットと暮らしていると、様々な争い事がありますが、モードはエベレットのところに留まっていました。
壁に絵を描くことが唯一の彼女の心の拠り所なのです。
いつものように絵を描いていると、サンドラという女性がやってきました。
NYから休暇を過ごすために来たようで、エベレットに注文した魚が届かないというのです。
サンドラはモードの絵を見て、興味を持ったようです。
モードはエベレットのためにメモを取ることにします。
サンドラのところに魚を持って行くと、絵が描かれたカードを買うからもっと描いて欲しいと言われます。
カードは一枚10セントで売れました。

夜、寝ているとエベレットがモードに手を出してきます。
モードは結婚してくれ、それじゃなければ嫌だと断り、子供を身ごもったことがあり、その子供には障害があり、死産だったという過去をエベレットに話しました。
それからしばらくして、彼らはひっそりと結婚します。
夜、ダンスをする二人が可愛らしいですね。特に照れたエベレットが。

再度、避暑にサンドラがやってきます。
大きい絵を見たいと言い、絵を描いたらNYまで送ってくれと前金を置いていきます。
彼らは「絵を売っています」という看板を出し、絵を売ることにしました。
沢山の人が絵を買いにくるようになりました。
新聞にも載り、このことを聞きつけたチャールズが現れ、ずうずうしくお金の管理をする人間が必要だとうと言い出しますが、早々にお引き取り願いました、笑。

絵が売れ出して、変わったのがエベレットです。
ジャガイモの皮を剥いたり、掃除をしたりと、家事をやるようになったのです。
その側でモードは絵を描いています。
やっと幸せになったモードです。
すごいことに、ニクソン副大統領から絵が欲しいという手紙が来たり、テレビ局が取材に来たりするようにまでなったのです。

ある日、店でエベレットはアイダと偶然出会います。
病気のアイダはエベレットのことを色々と批判したにもかかわらず、モードに自分のところに来るように言うように言付けます。
気を悪くしたエベレットはモードを連れていこうとはしませんでした。
仕方なくモードは歩いてアイダのところまで行きます。
アイダはモードに、「一族の中で幸せになったのはお前だけだ」、「赤ちゃんを抱かせてあげればよかった。赤ちゃんに障害はなく、死んではいない。お前に赤ちゃんの世話は無理だと思ったので、チャールズが裕福な夫婦に売った」と告白します。
帰り道にエベレットは車で迎えに来ていました。
アイダや子供の話をしようとするモードにエベレットは「この生活にうんざりだ。お前が来てから面倒ばかりだ・・・」と言い出したため、モードはショックを受け、サンドラのところに身を寄せます。

サンドラに絵を教えて欲しいと言われ、モードは言います。
ただ描きたいように描くだけでいい。自分は記憶を頼りに描き、デザインは自己流。絵筆が目の前にあるだけで満足・・・。

やがてエベレットはモードを迎えに来ます。
駄目な亭主だと言うエベレットにモードは、「違うわ。あなたと暮らせて幸せよ」と答えるのでした。
その後、エベレットはモードをある場所に連れて行きます・・・。

彼女の絵はこんな感じです。


色使いが綺麗ですね。稚拙と言ってもいいかもしれませんが、生き物に対する愛が感じられる絵です。

絵が売れてからも夫婦はガスも水道も電気もない4メートル四方の小さな家で暮らし続けていたといいます。欲がないのですね。
最初はイーサン・ホークが演じるエベレットが怒鳴るので苦手でしたが、終わりには彼が可愛く思えました。
エベレットはモードが亡くなってから、どうやって暮らしていったのか気になりました。

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