ドラマ「À TABLE!~歴史のレシピを作って食べる~」第7話~12話を観る2024/02/07



第七話:レオナルド・ダ・ビンチ
サキが来てから家の空気が違うことに気づくヨシオ。
ちょっと意地悪くサキとフランスの話をしてしまったことを後悔しているが、解決策は思いつかない。

<レオナルド・ダ・ビンチのレシピ>
・インゲン豆のミネストラ
・イチジクの温製サラダ
・鶏肉ソテーの教皇風
・イタリア産白ワイン

レオナルド・ダ・ビンチはメモ魔。健康のためにワインを水で薄めて飲んでいた。
ルネサンス期にクロスやナプキンが白になり、手を洗うという習慣ができた。
肉を食べ過ぎて、貴族達が病気になったので、野菜を食べるようになった。
「最後の晩餐」で弟子たちは椅子に座っているが、当時のエルサレムの人たちにはそういう習慣がなく、床に座って食べていた。

第八話:リチャード三世
ジュンは職場の大学で文学部西洋史学科の教授、浜口あすかの補佐をしている。
彼女はジュンの大学の先輩で、レシピをくれるのが彼女だ。
彼女は28歳の時に数学の研究者と結婚し、息子を出産をするが、夫はずっとアメリカに住んで研究を続けているので、キャリアを積みながら息子を一人で育て上げた。

<リチャード三世のレシピ>
・中世風アーモンドライス
・レンス豆とラム肉のスープ仕立て
・南アフリカ産白ワイン、ぶどうジュース

リチャード三世の遺骨が2012年、英国中部の町レスターの駐車場で見つかる。
骨から彼が何を食べていたかわかった。
(「ロスト・キング 500年越しの運命」という映画になっています)

ガスコンロの調子が悪い。
ご飯の後、ヨシオは車で長野へ行く。
ジュンは「見えている世界は本当の世界とはかぎらないらしい。わたしの見ている世界はもしかしたらヨシオと違うのかもしれない」とも思うし、「離れた場所で同じ月を見ている、それでいいんじゃないか」などとも思う。

第九話:マルコ・ポーロ
ジュンの叔母のヒロコが急にやって来る。
彼女は北海道の暮らしを嫌い、国内を放浪し、気ままなひとり暮らしをしているので、問題児と言われているが、ジュンはヒロコが好きだ。
彼女は沢山いろんなことを知っていて、教えてくれる。
ヨシオと昔の料理を作っているというと、「変わっている」と言われたが、どちらが変わっているんだか。
ヒロコはヨシオに会いたがるが、ヨシオは長野に行っていていない。

<マルコ・ポーロのレシピ>
・クィンキネッリ(14世紀ヴェネツィア風ラヴィオリ)
・マリ・マクル・サハイジ(13世紀塩漬けマグロの素揚げ)
・大麦のカーシャ
・フビライとの宴 馬乞(14世紀モンゴル風猫耳麺)
・日本産赤ワイン

マルコ・ポーロは24年間アジアの各地を回っていた。日本には来ていない。

ヒロコからジュンはこう言われる。
「人目を気にするのは自分に従っていないからだよ」
「どう生きるべきか、そんな難しいこと考えても仕方ないって」
「幸福は人格である」
「人の傷みを理解した上で決断するのが大人だと思っている」etc.。

第十話:ベートーベン
仕事から帰ってくると、ヒロコはコンロがつかないので、昼は朝の残りのパンを食べたという。

<ベートーベンのレシピ>
・卵とパンスープ
・カースヌーデルン
・いちごのシャーベット
・オーストリア産ワイン

ベートーベンは偏食家。レストランで会食ができなくなり、自分で料理をしたが、まずかったと友人が言っている。

ヒロコはジュンに北海道にたまには帰ってあげなといいに来たらしい。
ジュンが結婚しようと思ったことがあるかと訊くと、ヒロコは「ある」と答え、こう言う。
「愛することって努力と知性が必要なの。自分自身を愛してあげて初めて人を愛せるのだと思うよ。自分を愛するには努力が必要。人を愛するには知性が必要。その両方がわたしには足りなかったの」
「知性と知識と教養は、もう全然違う。知識はただものを知っているということ。知性はそれを使って相手を幸せにしようと思うこと。教養はその自分の信じている知性が本物かどうか、自ら疑うこと」
深いですね。

ジュンは昔、エッセイストになりたかったようだ。
ヒロコは書けばいいと言うが、ジュンは遅いと言う。
するとヒロコは「遅すぎることはない。わたしはまだまだやりたいことがある」、「成功の反対は失敗ではなくって、行動しなかったこと、でしょ」とジュンに言う。

第十一話:クレオパトラ
浜口教授に肌が荒れていると言われる。
彼女は「一人で考えても答えはでないし、時間だけが解決してくれるってこともある。悩むことにかけてはもう天才的よ」などとサラッと言う。

二人でおやつを食べている時にジュンが「ずっと離れているって…」と訊こうとしたら、「一人でいるのがさみしいから結婚した訳ではないんだよね。だから離婚しようと思わなかったというだけ」と言って浜口は去って行く。

<クレオパトラのレシプ>
・キュレスティス(パン)
・モロヘイヤスープ
・牛肉のロースト&ボイル
・ジョージア産赤ワイン

玉ねぎは魔力のある特別な野菜と思われていて、ファラオの墓からも沢山発見されている。

とうとうコンロがつかなくなった。買い換え時か…。

第十二話:メソポタミア文明
ヨシオは来週ずっと長野だ。コンロがつかないのでカセットコンロを使い、明日、コンロを買いにいくことにする。

<メソポタミア文明の人たちのレシピ>
・古代小麦とラム肉のシチュー
・アカル(ビール風味のパン)
・メルス(古代メソポタミア風ガレット)
・ワイン1:ビール2の比率にハチミツ、ミントを入れた酒

もともとメソポタミア文明があった辺りは塩分の多い不毛の湿地帯で、人々は川魚を食べていたが、そこに灌漑や排水技術のイノベーションが起り、農業地帯に変わった。小麦や米、大麦などの穀物、ネギ、ニンニク、キュウリ、カブなどの野菜やりんごなどの果物を栽培し、羊や山羊、牛、豚などの家畜も飼っていた。鶏肉も食べられており、ガチョウやアヒル、雉鳩はご馳走だった。
彼らの食事に欠かせないのがパンとビールで、麦芽からパンを作り、それと水を混ぜて自然発酵でビールを作り、三度の食事でビールを飲んでいた。
調理法をいくつか発明し、そのレシピを楔形文字で粘土板に記録した。その粘土板がイエール大学に保管してある。
居酒屋もこの頃からあった。

ジュンはヨシオにコンロをなかなか買わない理由を言う。
「世の中ってすべて運命で決まっているんじゃないかって思ってて。だから、ガスコンロが壊れるのも、買い換えるのもあらかじめ決まっていて。だとしたら、わたしが決められることなんて、何にもないんじゃないかって思って。だからちょっとだけ運命に逆らってみた」
コンロごときで、考えすぎではないでしょうかね、笑。
この後、ヨシオがすごいことをします。なんとチャッカマンでコンロの火をつけたのです。
「買い換えるのも、使い続けるのも、ジュンの自由」
「自由意志か運命か、それは決めなくてもいいんじゃない。選んだのかもしれないし、選ばされたのかもしれないし。だってさ、過去のことは変えられないし、未来のことはわからないでしょ。こんなこと考えてきた人は長い時間の中でいっぱいいたし、これからもいっぱいいるんだろうね」
ヨシオ、ナイスフォロー。


ジュンはヨシオとの生活が幸せ過ぎて、不安になっていたのでしょうか。
なにしろ「いいことの後に悪いことが起こる」が座右の銘で、来るかどうかわからない不幸を考えてしまい、恐れる人ですから。

料理のレシピはドラマに出てきませんが、昔の人は結構いいもの食べていたんだなぁと思いました。
甘味はハチミツでつけ、肉は羊が多そう。
塩はいつから使われるようになったのかしら?
レシピはinstagramで見られるみたいです。アカウントを持っている方は見てみてください。
わたしはレシピ本『歴メシ!決定版 歴史料理をおいしく食べる』を図書館から借りようと思って予約しました。
出てくるワインの銘柄は紹介されていないみたいです。

女性たちがなかなかいい味出してます。
特に浜口教授(神野三鈴)とヒロコさん(安奈淳)が素敵でした。
彼女たちみたいに年が取れたらいいですね。
それにしても登場する男性がヨシオだけなのは何ででしょうね。
他の男性は名前だけの登場の、ヨシオの会社の後輩の使えない奴だけでしたww。

そうそう、音楽もドラマにピッタリでいいです。
「名建築で昼食を」と「ちょこっと京都に住んでみた。」も担当している、ベンジャミン・ベドゥサックという人ですね。どういう人なんでしょう。

是非シーズン2もお願いしたいドラマです。