読んだ文庫本(日本文学)2026/07/10

本が溜まってきたので、一遍に四冊紹介します。


宮島未奈 『成瀬は信じた道をいく』
「ときめきっ子タイム」
北川みらいは大津ときめき小学校の四年生。総合学習の時間にときめき地区で活動している人というテーマが出され、好きなゼゼカラを取り上げることにする。
「成瀬慶彦の憂鬱」
成瀬あかりの父は悩んでいた。ノートパソコンの検索履歴で「京都 一人暮らし 物件」というのを見つけたのだ。まさかあかりは京大に受かったら一人暮らしをしたいのか…。
「やめたいクレーマー」
呉間言実はクレーマー。行く先々で些細なことが気になり、耐え切れなくなりクレームを入れる。ご近所のスーパー、フレンドマート大津打出浜店ではクレームの常連になっている。ある日、店員から話しかけられる。
「コンビーフはうまい」
篠原かれんは三代連続でびわ湖大津観光大使になる。しかし、喜びもつかの間、いっしょに大使になった成瀬あかりが変わっていて、うまくやっていけるかどうか自信がない。あかりと接するにつれ、なんの疑問も持たずに祖母や母のいうままに観光大使になった自分に疑問を持ち始める。
「探さないでください」
東京に転居し、東京の大学に入学した島崎みゆきはサプライズで大晦日に成瀬家に泊まりに行く。しかし、在宅しているはずのあかりがいない。「探さないでください あかり」という書き置きが残されていた。一体あかりはどこへ行ったのか。心配した父の慶彦とともにみゆきはあかりを探しに行く。

成瀬は天下を取りに行く』の続編で、この本は一作目ほどのインパクトを感じませんでした。
成瀬の変人さに慣れたのか、大学生になってから少し大人しめになったのか。
三巻目『成瀬は都を駆け抜ける』はあかりの大学生活が書かれているようですが、図書館で借りようと思ったら、まだ800人以上の人が予約(すごいですねぇ)をしていいました。
来年、文庫本になったら読んでみますわ。

ほしおさなえ 『言葉の国のお菓子番 扉を開けて』
一葉の属する連句会「ひとつばたご」は文芸マーケットで雑誌を販売することになり、少しでも多くの人にブースに足を運んでもらえるようにオンライン連句会を開くことにする。
大輔と一葉の父は前回同様に文芸マーケットで『坂道ノート』と写真を販売する。一葉はポップやポスターを作る。
オンライン連句会の後、対面連句会を開催することになり、そこで一葉は初めて「捌き」をやることになる。

淡々と進む日常生活。一葉の歩みはのんびりしているけれど、少しずつ変化し、成長していっています。
終わりが見えませんが、どこで一区切りになるのでしょうかね。
大輔とのことも何もなく終わりそうです。

青山美智子 『リカバリー・カバヒコ』
日の出公園に古いカバのアニマルランドがある。自分の治したい部分とカバの同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで「リカバリー・カバヒコ」。
日の出公園の近くに建つ新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒルに住む人々がカバヒコに密かに悩みを打ち明けると…。

なんとも不思議なお話ですが、悩みを持った人たちがいい方向へ一歩踏み出せるのは喜ばしいことです。
実際には本人が思うほど悪くないことの方が多いのかもしれませんね。
私も悪いことばかり考える方ですから、そう思います。

水生大海 『真夜中に彼女たちは 社労士ヒナコ』
ヒナコちゃんが立派な社会保険労務士(社労士)になっています。
シニアの深夜労働問題や退職代行、カスハラ、やりがい搾取など現代の会社組織に潜む問題を扱っています。
なかなか変わらない企業文化。
社員が声を上げるのはなかなか勇気のいることです。
ヒナコのような社労士は実際にいるのかな?

成瀬と言葉の国のお菓子番シリーズは続けて読んだ方がいいかもしれませんが、四冊とも面白いので、お暇でしたら手に取ってみてください。