「4分間のピアニスト」を観る2009/05/06

もう若くない人は、自分の若い頃、ああいうような、感情に振り回されたことがあったなぁと思いながら見るといいかもしれませんね。
若い人は、ジェニーに感情移入できるでしょう。
そして、クリューガーがジェニーに言うことが自分へのメッセージだと思うといいかもしれませんね。
孤独な魂のぶつかり合いが感動を生みます。

刑務所で受刑者にピアノを教える老女、クリューガーは、ミサでオルガンを弾いている時に、一緒に指を動かしているジェニーに気づきます。
ジェニーには義父やボーイフレンドに裏切られ、妊娠し、子どもも看守たちの疑惑のせいで死産したという悲しい過去がありました。
そのため、彼女の中には怒りと憎悪が渦巻いており、人を簡単には信じようとはしません。

実はジェニーは幼いときに、ピアノの神童といわれていたのです。
芸術だけに身を捧げているクリューガーは、ジェニーの中にピアノの才能を認め、それを伸ばすことが、老い先短い自分の使命だと思います。
ジェニーと約束をし、コンテストへ向けて、練習を続けます。
しかし、クリューガーから同じようにピアノを習っていた看守、ミュッツェは自分を認めず、ジェニーにのめり込むクリューガーを見て、嫉妬心から二人の邪魔をしようとします。

クリューガーにも悲しい過去がありました。
彼女はナチスがドイツ国内を牛耳っていた時代に、ある女性と愛し合っていたのです。
彼女はその女性を裏切り、女性は処刑されてしまいます。
それ以来、感情を封印し、芸術だけに身を捧げることにしたのです。

コンテスト目前にして、ミュッツェが仕掛けた罠にはまり、ジェニーは暴力事件を起こしてしまい、コンテストに出ることができなくなります。
クリューガーがしたことは・・・。

いかにもドイツらしい映画です。
実際にあった話ではなく、一枚の写真からできた映画だそうです。
最後の演奏にはびっくりしました。
ピアノにもああいう弾き方があったのですね。

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