東川 篤哉 『謎解きはディナーのあとで』2011/02/23



この本が売れているというので買おうかどうしようか、ずーと悩んでいました。ディナーというので、美味しい料理がでてくるのかと思ってしまったのが浅はかでした。料理なんか出てこないでしょう!題名に騙された!

宝生麗子は『宝生グループ』総帥の超金持ちの一人娘。なのに何故か国立署に勤める警察官。バーバリー銀座で買ったウン十万円の限定品のシンプルなパンツスーツを、丸井国分寺店で買ったかのように地味に着こなしています。

てことは、丸井国分寺店をバカにしていない?バーバリーってそんなにリッチな人が着るんですか?私にはわかりませんわ。なんかちょっと、陳腐ですねぇ。

彼女の執事兼リムジン運転手が景山。ひょろりとした長身に銀縁眼鏡、ブラックタキシードに蝶ネクタイという格好をしています。こんな人今時いないわよねぇ。
この景山が何故か麗子の話を聞いただけで事件を解決できちゃうんです。そして言うのが、

「お嬢様はアホでいらっしゃいますか」
「失礼ながらお嬢様、やはりしばらくの間、引っ込んでいてくださいますか」

などなど。
こんなことありえないですよね。宝生家で働き始めて一か月しかたっていないのですよ。

もっと信じられないのが、麗子が食べる「ごくごく軽い夕食」。

エビとレンズ豆のサラダ
魚介のスープ
チキンのトマト煮込み
ラム肉のローズマリーグリル

これが軽いのかよ、と突っ込みをいれたくなります。
なんでチキンとラム肉?肉ばかりじゃないの。私の書き間違い?チキンじゃなくて、舌平目なんかだったかしら?
なんかねぇ~、全然洗練されてませんね。東川さんって美味しいものとか洋服とかに詳しくない感じがします。もっと調べて欲しいですわ。

と悪態をつく私の今夜の夕食は、ごくごく庶民的なものです。
相模屋さんからもらった「焼いておいしい絹厚揚げ」をグラタンに入れてみました。今回は辛すぎなかったのですが、結構厚揚げはお腹いっぱいになります。どちらかといえば、普通の豆腐の方がグラタンにはお勧めです。



あ、関係ない話になってしまいました。

まあ、ミステリーファンの方は、この本は買わないで図書館で借りて読む方がいいでしょう。漫画チックなので、そういうのが好きな方にはいいでしょう。
くれぐれも私のように料理ミステリーだと思わないでください。期待はずれになっちゃいますから。