加納朋子 『てるてるあした』&『はるひのの、はる』2013/10/25



ささらさや』の続編です。

照子は一生懸命勉強して希望の高校に合格したのに、母親が入学金を払っていなかったために高校に通えないことがわかりました。
その上、親が夜逃げを決行したため、遠縁のおばあさんを頼りに「佐々良」へ行くことになります。
おばあさんは久代といい、魔女のようにいつも機嫌の悪い、いけすかないババアで、照子の気に食わないことばかり言います。
「佐々良」に来た時の照子は自分の境遇に不満を持ち、心はささくれたっていました。

照子は母親に愛してもらいたい子でした。
母親は彼女のことを愛してくれませんでした。
母には悲しい過去があったのです。

「佐々良」の人々と過ごすうちに照子の頑なな心は少しずつほぐされていき、新しい一歩を踏み出せるまでになります。

子供が独立していけるように導いていくのは、大人であれば誰でもいいのです。
たとえ血がつながっていなくても。



サヤの息子のユースケは幽霊が見えます。

最初は話のつながりがわかりませんでしたが、途中からそうかとわかり始めます。
ちょっとSFっぽく、でも根底にあるのは優しさです。
人が人を思う心は深いのです。

三作目でこのシリーズは終わりらしいです。
詳しくは書きませんですが、私は二作目が涙なくして読めませんでした。

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