読んだ本2022/06/26

軽く読める本を紹介します。


小湊悠貴 『ホテルクラシカル猫番館6』
横浜にあるホテルのお話。
<一泊目 束の間の新婚旅行>
パン職人の高瀬紗良は和久井ベーカリーの常連客だった英里と再会する。
実は英里は女優の水無瀬エリで、次のドラマで演じるヒロインがパン職人なので、紗良に取材し、話を聞きたいと言ってくる。取材の日にスイートルームが空いていたので、宿泊するという。
紗良は英里にお土産を用意することにする。
<二泊目 愛妻家に乾杯>
支配人の岡島夫婦は結婚三十周年。夫婦でホテルのオープニングスタッフをしていたという。奥さんの翠は客室係のプロで、病気で猫番館を辞めたらしいが、今でも猫番館に新しい客室係が入ったときに新人研修をお願いしているという。
ちょうど猫番館に新人客室係が入ったので、研修のために翠がやって来る。
研修の様子を見たいと言う紗良に、翠はあるお願いをする。
<三泊目 在りし日のマリアージュ>
常連の顧客・柏木様がペンダントを忘れていった。そのうちに取りに来ると言っていたのだが、この一年半、一度も来館していなかった。
その柏木様がやって来ることになる。
紗良たちが彼のために用意したものは…。
<四泊目 病める時も健やかなる時も>
猫番館でブライダルフェアをやることになる。
フェア担当の土屋円香が猫番館のことを詳しく知りたいと、宿泊するという。
一緒に宿泊するのは長いつき合いの彼。
結婚に焦り始めている円香だったが…。

ホテルあるある。忘れ物第一位がスマホの充電器だそうです。気をつけましょう。
紗良が時間をかけて考え出した新作のカレーパンが美味しそうです。
読むたびにこんなホテルがあったら泊まりたいと思います。
そろそろ紗良と要の関係を進ませてもいいのではないですか。

志賀内泰弘 『京都祇園もも吉庵のあまから帖5』
祇園甲部の花見小路にある元芸者もも吉が営む「もも吉庵」を舞台にしたお話。
<第一話 カキツバタ 母と娘を見守らん>
タクシー運転手をしているもも吉の娘・美都子は車椅子を利用している高野というお客を乗せる。車椅子を押しているのがヘルパーの若山めぐみ。
どうも二人には何か秘密がありそうだ。
<第二話 雲水を 探し求めて秋彼岸>
島原真治は息子を殺した病院の理事長だった藤田健に復讐するために建仁寺の周りをうろついている。
藤田は責任を重く受け止め、理事長職を退任し、代表を務めるフジジャパンホールディングスのすべての会社の社長職も辞任し、雲水となり、托鉢の修行に入っていた。
それから十年以上が経ち、フジジャパンホールディングスが外資系ファンドに乗っ取られようとしていた。
そのため藤田に戻って来て欲しいという声が出て…。
<第三話 思いやる 心も染めて山燃ゆる>
ミュージシャンの佐久間龍一ともも吉の知られざる縁のお話。
もも吉に生き方がカッコ悪いと言われた龍一は…。
<第四話 大寒の 水は心に温かし>
もも吉は舞妓のもも奈の彼、拓也が悪い仲間に誘われている場面に遭遇する。
その頃、拓也の働く「𠮷音屋」に『八幡や』のぼん、大輝が入ってきて、拓也と同じ追い回しになった。
なんでもできる大輝と自分を比べて自信をなくした拓也は…。
<第五話 溜息を つけば幸せ花吹雪>
声がでなくなった舞妓の奈々江は病院で小鈴という少女と仲良くなる。
小鈴の友だちの葵の手術の日に、小鈴がいなくなる。
一体小鈴はどこに…。

「もも吉は思う。穴が空いているからこそ、ドーナツはドーナツらしいのだと。
 つらつらと考える。その「穴」とは、人間で言うと「足りないもの」であり、「欠けているところ」なのではないか」

人間は「足りないもの」や「欠けているところ」があるからこそ人間なのですね。
死ぬまでにその穴をどれほど補っていけるのかしら?

竹岡葉月 『おいしいベランダ。亜潟家のアラカルト』
「おいしいベランダ」シリーズは終わったと思っていたら、結婚式から二年が経った二人の様子を描いてくれました。
相変わらずのまもりと葉二です。
ショートショート13点盛りですから、読みごたえがあります。
鳥1羽まるごとの南海チキンライス、食べたいわぁ。
家族が増えそうな亜潟家が幸せでありますように。

中山祐次郎 『俺たちは神じゃないー麻布中病院外科ー』
中山さんは『泣くな研修医』を書いた人です。
この本の主人公は中堅外科医の剣崎啓介。
剣崎は信頼する外科医の松島直武と共に、次々と起こる手術時の危機を乗り越えていきますが、悩みも多いのです。
自分たちは神であることを求められているのか。
自分たちにできることは、その場その場で、目の前に人を幸せにすることだけ。
患者を救い傷つき、患者を失い傷つく…。

こんな医師たちが多ければ、私たち患者にもいいのですがね。
ゴメン、色々とあり、ちょっとスレてしまった私です、笑。
この本自体は外科医の苦労が書かれていて、読みごたえがあります。

ヨンチャン 『リエゾン(9)ーこどものこころ診療所ー』
今回は「希死念慮」と「産後うつ」、「こどもの性教育」を扱っています。
漫画ですが、興味のある方は是非読んでみて下さい。


<今日のわんこ>


汚いスネが見えてゴメンナサイ。
パパが持っているおもちゃを見つめるわんこたちです。
たまにパパが遊んでくれると嬉しいみたいです。

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