読んだ時代小説(文庫本) ― 2024/08/20

森谷明子 『白の祝宴 逸文紫式部日記 平安推理絵巻』
『源氏物語』を書いている香子は再度中宮に使えることにする。折しも、中宮彰子のお産の時で、香子は女房たちが書いた中宮のお産の記録をまとめ上げることになる。彰子は待望の親王を出産し、そのお祝いの白の祝宴の最中に怪盗が忍び込み、姿を消す。香子は執筆のかたわら、怪盗の正体と行方に推理を巡らす。
『紫式部日記』はおもしろくないという評判ですが、そのわけがよく分かりました。紫式部も苦労したのですねぇ。
前作の『千年の黙』でワトソン役だった「阿手木」が出ているのが嬉しいです。わたしが混乱した名前のことが後書きで書いてあり、すっきりしました。
中島久枝 『おでかけ料理人 ふるさとの味で元気になる』
元日本橋の老舗「三益屋」の娘で今は出張料理人の佐菜。仕事も順調で、今回は米沢出身の家族に鯉のうま煮とだし、町入り能のお話を聞く会で穴子すし、質屋のご隠居から美味しかき揚げの作り方を教えてもらい、重陽の節句のお祝いに菊づくしと栗ごはんを作ります。
毎朝、佐菜が朝ごはんを作って食べさせている専太郎君もだんだんと食べられる物が増えてきています。
おばあさまは優雅に謡や仕舞を習らっています。「無駄だからいいんですよ。すぐに役立たないから意味があるんですよ」というおばあさまの言葉が深いです。
佐菜の腹違いの弟が心配です。上手く行くといいですけど…。
風野真知雄 『わるじい義剣帖(三)うらめしや』
元目付役、愛坂桃太郎はお貞とおぎん殺しを解決しようと頑張っていた。というのも孫の桃子の義理の父親となった町方の同心、雨宮が頼りないからだ。
その一方、「謎解き天狗」と言われている桃太郎のところに様々な相談が持ち込まれる。こどもがいなくなる茶盆玉の件、弁慶の末裔捜しのわけ探り、夜中に『助けてくれ』といいながら、逃げていく真っ白な男の謎、桃子が見つけた泥人形と幽霊買いの男の謎。
江戸時代にシャボン玉遊びがあったなんて、驚きました。シャボンが日本に入ってきてたのですね。
毎回感心するのが、桃太郎の孫、桃子への愛。すごいです。
未だ解けない二件の殺人事件。最後に桃太郎と女武会の女たちとの戦いがあるということで終わったので、次にどうなるのか、楽しみです。
和田はつ子 『至高の鳥膳 料理人季蔵捕物控』
なんと塩梅屋が”市中料理屋十傑”の三傑に入った。喜ぶ常連たち。
そんな折、市中の鳥屋六人衆の主たちが惨殺される。彼らは鳥商いと料理屋開業占有の嘆願書を出そうとしていた。
季蔵の思い人、瑠璃は元気にしているが、育て始めた薄荷の匂いのせいで、猫の虎吉が押し入れに引き籠もっているという。季蔵は薄荷が枯れるまで虎吉を預かることにする。
そんな頃、人気役者の中村舞之丞が殺される。彼から薄荷の匂いが…。
烏谷から季蔵は小日向の元大身の旗本屋敷が高級料理屋味楽里になるので、この味楽里の主になって欲しいと言われる。塩梅屋と味楽里の二つを両立させるために豪助とおしんに助けてもらえという。実はおしんの漬物茶屋は借金がかさんでいたのだ。
利蔵は味楽里の真の主、鞍馬屋伊平に会う。彼は塩梅屋にイサキを預けに来ていた海助だった。彼は味楽里の開店に際して鳥柴の宴を催し、古典鳥料理十種を供して欲しいという。
無事に李蔵は宴を開き、味楽里を開店できるのか。そして、事件は無事に解決するのか…。
このシリーズも長く続いています。四十七巻目かな。
この頃瑠璃さんが出てこないわね。
おしんがとんでもなく面倒な女だということがわかりました。豪介も大変ですね。味楽里が上手く行くのかどうかは、すべておしんにかかっていますね。
kindleで買えるようになったのはいいのですが、お話がなかなか進まず、今回は鳥料理が長い。味楽里でマンネリ解消なるか?
お勧めは森谷明子さんの作品です。
紫式部に興味のある方は是非読んでみて下さい。
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