東京バレエ団<ベジャール・ガラ> 「ペトルーシュカ」「ドン・ジョヴァンニ」「ボレロ」2009/02/08

昨日は長い間の憧れの、あのシルヴィ・ギエムを見に行って来ました。
学生時代にダンス関係の雑誌を読むと、彼女のことは必ず出てきていました。
100年に一人の逸材とかなんとか。
「脚を耳に触れるほど上げてそのままピタリと止める「6時のポーズ」と呼ばれる人間離れした踊り方」は写真にも残っていますが、股関節が柔らかくていいわねぇと、股関節も悪い私なんか思っちゃいます。
1965年生まれですから、今年2月で44歳になるんですね。
年齢から考えると、彼女を見られるのも最後ですね。

     「ペトルーシュカ」
 青年:長瀬直義
 若い娘:佐伯智香
 友人:平野玲
 魔術師:柄本武尊

この作品、全く事前に調べていませんでした。
ベジャールはもともとの内容を変えて、ペトルーシュカを青年に踊り子を若い娘になどと置き変えているようです。
仮面と鏡、そして魔術師と出てくれば、青年期独自の自分探しですか?
なんか見ていると、眠気に誘われ、ウトウトと…。

     「ドン・ジョバンニ」
 ヴァリエーション 1:森詩織、福田ゆかり、村上美香
 ヴァリエーション 2:阪井麻美
 ヴァリエーション 3:田中結子、岸本夏未
 ヴァリエーション 4:乾友子
 ヴァリエーション 5:高木綾
 ヴァリエーション 6:上野水香
 シルフィード:吉川留衣

東京バレエ団の綺麗どころが勢ぞろいです。
が、誰が誰だかわかりません。それだけ日本のバレリーナの体型がよくなっているんでしょうが…。
その中で、上野さんはわかりました。
スラッとしたスリムな体型で背が高いんですね。
他の人より主役をはっているというオーラがありました。
ところどころで出てくるシルフィードですか、なんか存在感がなく、邪魔に思えました。

     「ボレロ」
 シルヴィ・ギエム
 平野玲、松下祐次、長瀬直義、横内国弘

前から20番目の座席だったのですが、ラッキーなことに前の座席が2つ空いていました。
ギエムだけを観にやってくるかと思っていたのですが、来ませんでした。
誰(の頭?)にも邪魔されずに舞台が見られるなんて、最高です。
東京バレエ団の男子の面々がぐるっと囲む赤い舞台の上で、ギエムが踊ります。
彼女は元々は体操選手だったということですが、逞しい腕です。
まるで邪馬台国の卑弥呼のように、男どもを支配しているようです。
同じ旋律が続き、だんだんと感情が高まり、解き放たれるのを待っています。
最後の一点に向かい、すべてがあるように思いました。

ベジャールの振り付けは、バレエ団の公演をまだ2つしか見ていないのですが、あまり好きな方ではありませんが、「ボレロ」はいいですね。
ギエムは2005年以来「ボレロ」を封印してきたそうですが、私もギエム以外は見ないようにしますわ。