『クリスマスも営業中?』―赤鼻のトナカイの町12017/11/24

新しいシリーズです。


一年中、クリスマスを祝う「クリスマスの町」として知名度を上げようと頑張っている町、ルドルフ。
そこでメリーはクリスマス雑貨店を経営していました。
彼女の父は元市長で、母は元オペラ歌手で、クリスマスの季節には父はサンタクロースになり、母は生徒たちと町中でクリスマスソングを歌っています。

今年もクリスマスが近づき、町は賑わっていました。
メリーはフロートを作りサンタクロース・パレードに参加し、優勝する予定でしたが、フロートをひくトラクターが動かなくなり、急遽トラックで引っ張ってもらうことになってしまい、結局、パレードの進行の妨害をしたということで失格になってしまいます。
ついていないことは続けて起こるもので、その夜、犬の散歩に出かけた先で、死体に出くわしてしまいます。
その死体は昼間に町の取材をしていた旅行誌の記者でした。
友人の焼き菓子店を経営しているヴィクトリアが疑われてしまいます。

ルドルフ町は絶対絶命!
殺人が起こったため、稼ぎ時なのに観光客が激減する始末。
メリーは事件を解決して町に観光客を取り戻そうとしますが・・・。

生後二ヶ月半のセントバーナードの仔犬のマティがやんちゃでかわいいです。
セントバーナードだから二ヶ月半でも家の犬(3㎏)よりも大きいようです。
この大きさでやんちゃだと大変だわ・・・。
成犬は50㎏以上だとか。
抱きつかれるとつぶされそうだわね。

今の季節にぴったりの、すぐ読めるコージーミステリです。
クリスマスってキリスト教徒でなくてもワクワクしますよね。
イルミネーションを見にどこに行こうかしら。

ジェフリー・ディ―ヴァー 『スティール・キス』2017/11/18



リンカーン・ライムがある事件をきっかけに刑事事件から手を引き、今は民事訴訟の事故調査をしています。
そのためアメリア・サックスは連続殺人事件でライムの助けを借りられず・・・。
そんな時に、サックスの母親が心臓手術を受けることになり、元彼が刑務所から出所して会いに来ます。
心乱れるサックス。
やがてライムとサックスの事件は繋がっていき・・・。

今回の犯人はそれほど気味が悪くなく、どんでん返しもそれほどではなく、ワクワク感は前よりも激減でした。
でも、新キャラの女性がライムといい勝負なので、次からの楽しみになりそうです。

次作がアメリカで評判よさそうなので、期待して来年を待ちますわ。



やっと鼻も元通りになり、元気いっぱいの兄です。
寒いのは犬にもよくないのね。
お散歩の時は暖かくしています。
赤がお似合いですね(笑)。

『大統領令嬢のコーヒーブレイク』―コクと深みの名推理152017/10/30

台風も去り、心地のいい一日です。
この天気、ずっと続いて欲しいです。


ビレッジブレンドの2号店がワシントンDCに!

政府の仕事をしているためNYになかなか帰って来られないマイク・クィンに会えないことに耐え切れず、とうとうクレアは彼のいるワシントンへ2号店のマネジャーとして行くことにしました。
お店は1階がコーヒーハウス、2階がNYで働いていたバリスタでジャズ・ミュージシャンのエバンスがマネジャーをするジャズクラブです。
実はジャズクラブには問題がありました。
クラブに出す料理担当のシェフとクレアは上手くいっていないのです。
オーナーのマダムが契約したシェフのホプキンズが作るのはグルメ向けの料理で、ジャズクラブでは不評にもかかわらず、改めようとはしないのです。
困ったクレアはあることをしようと決心します。

もう一つ問題が発生しました。
なんと、あの、アメリカ大統領の愛娘が、アビー・レインという芸名でジャスクラブでピアノを弾いていたのです。
彼女の演奏はすばらしく、才能があるのがはっきりしていますが、両親、特に母親は彼女の才能を認めず、ピアノを止めさせて結婚させようとしています。
クレアはアビーの力になろうとしますが、世間にアビーのことがばれてしまい、店は大混乱に。

殺人は起こらないかと思っていたら、クレア、大ピンチ。
なんと最重要容疑者として指名手配され、マイクと一緒に逃亡する始末。
このピンチをどう乗り越えるのか・・・。

このシリーズでは美味しそうな珈琲がいつも出てきますが、今回はジャズクラブで出すお料理がすばらしいです。
こんなジャズクラブがあったら、行きたいですわ。

アメリカの詩人のラングストン・ヒューズ(1902-1967)の詩が出てきました。
「わたしは夢見る・・・・あらゆる人が自由な世界を・・・・あらゆる人が欲することに一粒の真珠のようによろこびが伴うことを・・・・」
「I Dream A World」という詩の一節のようです。

I dream a world where man
No other man will scorn,
Where love will bless the earth
And peace its paths adorn
I dream a world where all
Will know sweet freedom's way,
Where greed no longer saps the soul
Nor avarice blights our day.
A world I dream where black or white,
Whatever race you be,
Will share the bounties of the earth
And every man is free,
Where wretchedness will hang its head
And joy, like a pearl,
Attends the needs of all mankind-
Of such I dream, my world!

ヒューズはアフリカ系アメリカ人で「ハーレムの桂冠詩人」とも呼ばれています。
自由の国アメリカを愛した詩人です。

今までのシリーズとはちょっと違い、今回はマンネリから抜け出したようです。

インドリダソン 『湖の男』2017/10/08



アイスランド・ミステリ。
レイキャヴィク警察の犯罪捜査官エーレンデュルが主人公のシリーズの4作目。

干上がった湖の底から白骨が見つかった。
頭蓋骨には穴が開いていて、何者かに殺害されたようだった。
白骨にはロシア製の壊れた盗聴器が結び付けられていた。
一体誰なのか。
ロシアとどういう関係があるのか。
エーレンデュルたちが捜査を任される。
捜査しているうちに三十年前に行方不明になっていたある男にいきあたる。

ひょっこり現れたエーレンデュルの息子は彼に何を求めているのでしょうか。
娘は相変わらずで、エーレンデュルも愛想をつかしています。
彼は未だに行方不明になった弟のことが忘れられず、その後悔から失踪者を探さずにはいられないようです。

冷戦時代のアイスランドとロシア、そしてドイツの歴史が大きく関係しています。
インドリダソンの本を読むたびに登場人物たちの生きざまに想いをはせます。



珍しく夫がランチを付き合ってくれました。
チキンというので、鳥ももがドーンと出てくると思ったら、残念、オープンサンドイッチでした(笑)。


ラグナル・ヨナソン 『雪盲』2017/10/05



アイスランド・ミステリです。

警察学校を終えた新人警察官アリ=ソウルはレイキャヴィークに恋人を残し、雪深いアイスランド北端の小さな町、シグルフィヨルズルの警察署へと赴任していきます。
町は閉鎖的で、よそ者は何年経とうがよそ者。
上司は家に鍵をかける奴はいない。この町では何も起きないと言います。
しかし、赴任してから二ヶ月後に、有名な老作家が劇場の階段から転落して死亡します。
上司は事故として扱おうとしますが、アリ=ソウルは何者かに突き落とされたのではないかと疑います。
そして、その後、雪の中で半裸の女性が倒れているという通報が。
その女性は血まみれで病院に運ばれますが、瀕死の重傷で命の保証はないとのこと。
上司や同僚の助けを借りずに、アリ=ソウルは己の勘だけを頼りに捜査を勧めていきます。

雪に埋もれていく閉鎖感ってものすごいものでしょうね。
北海道の雪はそれほど積ることはなかったのですが、屋根から落ちる雪で台所の窓が埋まっていたのを思い出しました。
家全体が雪で埋まってしまうなんて・・・。
一人でそんな家にいると耐え切れずに魂が彷徨い出したりして・・・。

アメリカとは違う北欧ミステリ、おもしろいです。