桐野夏生 『猿の見る夢』2017/12/13

病院通いがなかなか終わらないです。

眼科ではいつまでも抗菌目薬を点していると効かなくなるので、目薬はしないことになりました。
また感染症を起こしたら嫌ですわ。
降圧剤を飲みだしてから体が弱くなったのか。
医師に麻酔を打つ時に気をつけることを聞くと、ないとのこと。
造影剤アレルギーでステロイドを投与するのはどうかと聞くと、別にいいそうです。
ようするに長期間使うのはダメだけど、一時なら問題ないという考えのようです。

もう一科行かなければならなくなり、ちょっと憂鬱。
初めての医師に色々と説明するのがめんどくさそう。
自分の体のことなのですが、別の科に次々と紹介され、違う科の診察を受けに行くのは疲れます。
患者が好きでドクターショッピングをしているわけではなくて、医師にさせられてます。
大した病気じゃないのにね。

昨年に引き続き今年も体調不良で終わりそうな予感(悲)。
病院の待ち時間が長いので、読書は進みますが。


薄井正明は59歳、元大手銀行勤務、今は女性衣料の製造小売業「OLIVE」の財務担当取締役です。
妻とニートの息子、そして、元銀行同僚の愛人がいます。

社長のセクハラ問題から始まり、妻が占い師の女を家に連れてきてから次々と嫌なことが起こります。
それでも正明は自分に都合のいい夢を見ています。
愛人と別れ、もっと若いムチムチ愛人と付き合う、認知症の母が死んだ後、二世帯住宅を建てる、次期社長になる、とか。
実際は浮気がバレ、家庭は崩壊寸前、母が死に、遺産相続で妹と絶縁状態、愛人とは・・・、仕事は・・・。

こんな男いそうだけど、いたらお近づきにはなりたくないわ。
ホント、おバカで優柔不断なんだから。
その点、女はみんな逞しいです。
でも、愛人なのに月3万って安いわよねぇ。
手切れ金も100万かぁ、と変なところに感心してます。
薄井ってケチですね。

表紙の絵と薄井がダブって見えます。
男の人でこの小説を平常心で読める人はいないかも(笑)。

夏川草介 『神様のカルテ0』&『神様のカルテ3』2017/12/10



何故、題名に「0」がついているかというと、栗原一止の医大六年生時代と研修医時代、一止の妻であるハルの常念岳山行などを描いた短編集だからです。
本庄病院が24時間365日営業となった経緯などもわかりました。
なによりも一止の妻のハルが恰好いいですね。
彼女こそ真の山女です。

『神様のカルテ3』では、一止は医師としての自分を振り返り、次へ進もうと決心します。
医師は患者の傍に立つだけではいけないのです。
その上に確固たる医療技術がなければだめなのです。

病気で病院に行くことが多いのですが、医師に失望することが多いです。
技術も大事でしょうが、その前に患者の心に寄り添うことが必要なのではないでしょうか。
物語だとは思っても、一止のような医師がどこかにいると思いたいです。
彼のような医師でなければ自分の命を託すことができませんよね。

ステップアップした一止にいつか会いたいです。

風野真知雄 『わるじい秘剣帖九 いつのまに』2017/12/01



元芸者で珠子の元同僚のおふじという女性がかわうそ長屋に半年だけ住むことになりました。
彼女は<あまのじゃく>という飲み屋を開いています。
じいじこと桃太郎と珠子は付き合いで<あまのじゃく>に行ってみますが、結構気に入り、常連になります。
<あまのじゃく>には変わった客が来ていました。
相撲の取組中にまわしが切れる相撲取りや「泥棒大歓迎」の看板を掲げている砂糖屋・・・。
桃太郎はそんな客たちの悩みもバッサバッサと切り捨てて(比喩よ)いきます。

一方、孫の桃子の父であり、桃太郎の息子の仁吾は岡崎家に潜り込んでいました。
岡崎家は七十八人の遺体が出たりと得体のしれない屋敷です。
ある日、岡崎玄蕃の母親がいなくなり、仁吾は彼女を保護します。
彼女から話を聞いた仁吾は・・・。

桃子ちゃんが言葉を発しました。
嬉しい瞬間でしたが、じいじにはやるべきことがありました。
じいじ一世一代の大仕事です。
次回はいかに。



相変わらずカメラを向けるとこっちを向いてくれます。
兄は三歳ぐらいでボール遊びを引退したのですが、弟はまだまだボールが好きみたいです。
落ち着きのない性格も相変わらずです。

佐伯泰英 『島抜けの女』<鎌倉河岸捕物控三十一の巻>2017/11/30



金座裏の宗五郎親分一行が京へ行って不在の時、政次たちはつつがなく仕事をしていましたが、北町奉行の内与力嘉門から呼び出されます。
夜桜お寅という女賊が島抜けをし、「小田切奉行に恥をかかせて恨みを晴らす」と言っているというのです。

そんな時に三毛猫の菊小僧がいなくなり、亮吉は猫が気がかりで仕事そっちのけで探しにいってしまい、政次に叱られます。
三兄弟の中で唯一パッとしない亮吉をどう扱えばいいのかと思う政次。

一方、宗五郎たちは京に行く途中、お伊勢参りまでして旅を楽しんでいます。
宗五郎の妻のおみつは京が気に入ってしまい、いつになったら帰るのか・・・。

さて、宗五郎親分がいない間、無事に政次は勤めを果たせるのでしょうか。

なんか初めの頃のおもしろさがなくなってきました。
シリーズ物って書く方も大変なのでしょうね。
いかに読者の興味を繋げていくか、難しいですね。
このシリーズは宗五郎親分の死かなにかで終わるしかないかもしれませんね。


カメラを向けると、何故かポーズを取る弟。
大好きなボールを前に、おすまししています。
今日は雨で外には行けず、腹いせでおしっこをトイレ以外でしてました(笑)。

桜木紫乃 『ブルース』2017/11/29



六本の指を持つ景山博人。
彼は過酷な少年時代を過ごし、長じては裏社会でのし上がっていく。
彼と情交を結んだ8人の女たちにとって彼は何だったのか。

桜木さんの世界が満載です。
釧路には大学生の時に行ったと思いますが、それほど印象に残っていません。
彼女の描く北海道と私の育った北海道は全く別物。
私には彼女のような感性がなかったというだけの話ですかね(笑)。

博人のような男がいたら・・・だぶん私と彼との人生は交わることは絶対になかったでしょうね。
でも、人ってないものねだりですから、自分と違う世界に生きる人に憧れます。
が、博人は私の趣味ではないなぁ。

私のように桜木ワールドに浸りたい方に、特にお勧めです。