梶よう子 『桃のひこばえ 御薬園同心水上草介』2017/06/26



『柿のへた』に続く、御薬園同心・水上草介シリーズの第二弾です。
ちょうど図書館にあったので読んでみました。

小石川御薬園に見習い同心がやってきました。
のんびり屋の草介とは全く反対の性格の人でした。
名は吉沢角蔵といい、彼の気難しくて融通かつかない性格から、早速「堅蔵」という綽名がついてしまいました。
草介は図らずも吉沢と共に人々の心身の悩みを解くこととなります。

そんな頃、御薬園を預かる芥川家の娘・千歳に縁談が持ち上がります。
相手はなんと・・・。
草介は初めて自分の気持ちに気づきます。
草介の取った行動は・・・。

草介の相変わらずの昼行燈ぶりにクスリと笑いがでてきます。
堅物の吉沢も心根はいい奴でした。

ほのぼのとする時代小説です。



吉祥寺パルコの地下にあるバームクーヘンのJiichiro's Cafeでサンドイッチとプチスイートを食べました。


プリンが美味しそうだったので、買って帰りました。
今度はバウムドルチェを食べてみたいですが・・・。


井の頭公園では噴水(?)が気持ちよさ気です。

大崎梢 『だいじな本のみつけ方』2017/06/18



中学二年生の野々香は学校の手洗い場で忘れ物の本を見つけました。
中を見てみると、好きな作家のまだ発売されていない最新刊でした。
気にはなりましたが、そのままにして帰りましたが、家に帰ってもその本のことが気になってしょうがありません。
野々香は、クラスの図書委員・高峯秀臣と一緒に本の持ち主を探し始めます。

大崎さんは書店ミステリシリーズを書いている人です。
今回の本は中学生が主人公で中学生向きの本のようです。

今の子どもたちはあまり本を読まないといいますが、どうなんでしょう?
昔から読む子は読むし、読まない子はまったく読まなかったですけど。
そんなにかわらないと思います。
今は小学校の図書館も充実しているし、時間割に読書の時間などがあって恵まれているなぁと思います。

野々香たちのようなかわいい中学生が本当にいるのかどうかの方が気になります。
書店とのコラボとか小学校との連携、お話おじさんを探すなどということをやるかなぁ?
でも、こういう本好きの子がいてほしいものです。


僕もそう思うよ。
僕は本は読めないけれど、子どもとは仲良くなりたいよ。

そういいつつも、子どもと接することのない犬たちです。
今のご近所には犬嫌いの子どもが多いようです。
前に住んでいたところでは子どもが寄ってきましたもの。

本もそうですが、子どもたちには色々な経験をしてもらいたいですね。

梶よう子 『柿のへた 御薬園同心水上草介』2017/06/16



水上草介は小石川御薬園で御薬園同心を勤める、昼行燈みたいな人です。
ひょろひょろとした姿なので、「水草」と綽名をつけられています。
しかし、草花の知識は相当なもので、薬園では薬草の栽培、生薬の精製をしています。
彼の知識に感心した人たちに援助するから医師の勉強に長崎へ行かないかと言われていますが、本人は草花と接していればいたって幸せなのです。
現代の草食男子ですね。
彼と対照的なのが、御薬園の西半分を管理する芥川家の娘、千歳です。
彼女は剣術道場に通うというお転婆娘で、何か事が起こるとよく考えずにつっぱしります。
草介が千歳がやり過ぎないように見守っているのですが、千歳は草介のおっとりした姿が歯がゆいようです。
破れ鍋に綴蓋という関係ですかね。

この二人の関係の変化とどう草介が御薬園に隣接する養成所を訪れる人々や町の人々の悩みを解決していくのかが楽しみなシリーズです。



暑いからか、寝場所が色々と変化する兄犬です。
ママに見つけてもらいたくて、寝場所を変えているのかしら?

ママに起こされるのか嫌で見つからないようにしているというのが実態のような気がしますが・・・。

帚木蓬生 『天に星地に花』2017/06/09



享保十三年三月、久留米藩領井上村の大庄屋の二男で十一歳の庄十郎は父に連れられ兄と一緒に百姓たちが寺の境内に集まる姿を見に行きました。
年貢の増徴と夫役に反対する百姓たちが行動を起こしたのです。
一揆までに行くかという時に、稲次因幡家老が百姓救済を申し出て、一揆は回避されました。

享保十五年、十四歳になった庄十郎は、吹上村で行われた念仏踊りと浄瑠璃を見に行ってから10日後に病気になります。
疱瘡に罹ったのです。
母親と普段から世話をしてくれていたのぶという荒使子も疱瘡になり、二人は亡くなってしまい、庄十郎だけが助かりました。
母に病をうつし、兄と妹に申し訳ない、そして、葬式にもでられない自分を親不孝者と自分を責める庄十郎でしたが、その彼に兄の甚八は、「おっかさんを殺したのは、お前だ。お前が死んどけばよかっんじゃ。誰が許すもんじゃ」と言い放つのでした。

庄十郎たちを診てくれたのが城島町からきた医師の小林鎮水でした。
庄十郎は病にかかる前から自分の将来を考えていました。
病気を機に彼は鎮水に弟子入りして医師になることを決意します。
最初は弟子はいらんと言っていた鎮水でしたが、庄十郎の強い意志を見抜き、弟子として迎えるのでした。

享保十九年、稲次因幡家老は藩主に疎まれ、横隈での蟄居を命じられます。
次の年、稲次は病に倒れ、鎮水と庄十郎は彼の元へ駆けつけますが、手当のかいなく、稲次は亡くなってしまいます。

寛延二年、庄十郎は故郷の井上村の近くにある北野天満宮の境内裏で開業することになります。
人々に受け入れられ、思いがけず妹がこの地の大庄屋に嫁いでき、幸せな毎日が続いていました。
しかし、宝暦四年、人別銀の賦課が科せられることになり、二十五年前の大騒動がまた起こりそうな気配が漂ってきました。
今度は稲次因幡家老のような人物はいません。
農民たちのみならず、大庄屋である兄の甚八や大庄屋に嫁いでいる妹の運命は・・・。

水神』のように農民たちの暮らしが克明に描かれています。
それと同時に庄十郎は医師なので、医師の心得も書かれています。
「天に星 地に花 人に慈愛」という言葉を庄十郎は一生を通して糧としていきます。

「医師の仕事とは、漆黒の天に星を見、暗黒の地に花を見出し、漆黒の人の世に、わずかなりとも慈愛を施すことかもしれなかった」

ゲーテの言葉だそうですが、帚木さんも心に刻んだ言葉なのでしょうか。

庄十郎の師の鎮水の言葉も深いです。

「医とは、究極のところ、その復元力の邪魔をしないことに他ならない。ところが、世にあまたいる医師の多くが、医術と称して、その復元力を防げているのに眼を向けず、おのれのみ満足し、患者や患家に法外な謝礼を要求している。そなたに繰り返し言ったとおり、医は祈りに他ならず、祈りは、いかなるときでも人の復元力を損なわない」

この頃から比べても医療技術は進んでいますが、医師たちの人間性はどうなのでしょうか。
帚木さんが今の医師や医学生たちに警告を鳴らしていると思うのは考え過ぎでしょうか。

新野剛志 『迷える空港 あぽやん3』2017/06/03



あぽやんシリーズの『あぽやん』、『恋する空港 あぽやん2』に続く三作目です。
読むのも四年ぶりで、内容忘れてますけど(笑)。

なんと、今回は今までのような明るさのないお話です。
というのも、空港業界もリストラの嵐が吹き荒れています。

遠藤の勤める大航ツーリストも親会社の経営破綻のため成田空港の営業所が廃止されることになり、リストラされる人が続出。
遠藤はなんとかして空港に来るお客さんに影響がないようにしようと走り回りますが、業務提携する先の会社の部長がなんか裏でやっているような・・・。
頑張り過ぎて、とうとう遠藤は空港へ行けなくなってしまいます。
心の病ですか・・・。
仲間たちは遠藤が必ず戻ってくれると信じ、自分たちの仕事を続けます。

いつ自分の勤めている会社がつぶれてしまうのか。
いつリストラされるのか。
全く先が見えない世の中です。
そのために力をつけておかなくてはと思っても、なかなか難しいものがありますね。
例え定年まで勤めあげられても、今度は年金がちょびっとですかぁ。
まともに考えると暗くなる世の中だけど、どんなことの中にも幸せを見つけられ、小さな幸福感を積み重ねられるようにならなくては、辛いだけです。

遠藤君の未来に何があるのか。
心配ですが、明るいものであって欲しいものです。

遠藤にマッサージ師が旅行について話している言葉を載せておきます。

「海外旅行っていいですね」「・・・国が違うから当たり前なのかもしれないけど、僕にはそれ以上の別世界に思える。時間を飛び越して、過去にも未来にもいけるような気すらすることがあるんです」
「別世界にくることで、病気であることを忘れられる。あるいは、閉ざされた未来を補完することができる」

海外旅行には今は犬たちがいるのでなかなか行けななくなりました。
海外で感じる柵がなくなった感じが好きです。
外国って別世界なんで、それがいいんです。
また、行きたいですね。



今日はまともに寝ています(笑)。
ベッドを夏用にしなくては。

狂犬病の注射をしに行ったら、診察台にのるのが嫌らしく、ママに抱いてと言ってきます。
後足は診察台、前足はママのお腹という恰好でお尻に注射されました。
甘えん坊です。