堂場瞬一 『守護者の傷』2024/04/04



やっと桜が満開に近くなりました。


残念ながら、天気が今一。
明日にでもわんこを連れて花見に行こうかしら。


三十歳の水沼加穂留は神奈川県警の巡査部長。
両親が共に警察官という警察一家で、父親は数字の水さんという捜査二課のレジェンド的な存在で、昨年退職した。
父に刑事に向いていないと言われたのを根に持ち、しばらく会っていない。
捜査一課に異動希望を出しているが、叶えられることは無く、今度の異動で「訟務課」に配属された。
「訟務課」は警察が訴えられた民事裁判の対応をする部署だ。

ある日、訟務課に弁護士の資格を持つ新崎大也がやって来る。
彼は職員採用で、警察学校には行っていない、特例だという。
加穂留たちは何故弁護士が警察職員になったのか、不思議に思う。

そんな時に捜査一課が中心になって摘発した連続強盗事件で主犯とされたが、不起訴処分となっていた人間が訴訟を起こす。
捜査一課の刑事五人が違法捜査をしたというのだ。
新崎が中心になることが決まり、加穂留は新崎のサポート役を申し出る。

裁判対象の捜査一課五係に事情聴取をするが、暴言や威圧的な取り調べはなかったという。
しかし、法廷で証拠として音声ファイルが提出され、五係の嘘が暴かれ、敗訴となる。
県警は控訴の手続きを取る。

判決後、新崎が捜査一課に対し厳しく当たるようになったため、捜査一課の不満が高まり、疑心暗鬼になっているという。
訟務課でも新崎のやり方に不満を持つ者が出てくる。
このままでは訟務課が分断されると思った加穂留は、新崎が警察官になった事情を探り出そうと奔走する。
やがて思いもかけず、加穂留は県警内の闇を知ることに。

堂場さんの本を読んでいていつも思うのですが、女性の描き方が下手です。
警察官になる女性だからというのかもしれませんが、鼻っぱしの強い、何でも首を突っ込みたがるタイプばかりです。
「検証捜査」シリーズの保井凛や「警視庁総合支援課」シリーズの柿谷晶もそうですし、この水沼加穂留もそうです。
加穂留がなんで新崎の過去を執拗にほじくり出そうとするのか、わたしには全くわかりませんでした。(そうしないと話が続かなくなるけどね、笑)
警察官って同僚のことがそんなに気になるんですか?
恐ろしい職場ですわ。

題名の「守護者」で思い出したのが、水村舟の『県警の守護神』です。
この本にも訟務係が出てきました。
どちらも扱うのは警察の隠蔽行為。
絶対にそんなことあり得ないと言えないところが怖いです。
本に書いてあるように奈川県警って問題が山積みなんですか?

主人公があまり好きになれませんでしたが、まあ、こんなもんでしょう。
訟務課(訟務係)のことを知りたかったら、是非読んでみて下さい。


<今日のおやつ>


いただいたマロングラッセ。久しぶりに食べました。
ア、中身見せた方がよかったかしら?

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