アリスン・モントクレア 『ワインレッドの追跡者 ロンドン謎解き結婚相談所』2024/05/24

「ロンドン謎解き結婚相談所」シリーズの四作目。
戦時中、イギリス諜報機関の工作員だったアイリス・スパークスと上流階級の戦争未亡人、グウェンドリン・ベインブリッジが主人公。


<ライト・ソート結婚相談所>の共同経営者のアイリス・スパークスは通勤途中にワインレッドのコートを着た女に尾行されていることに気づく。
准将が雇った新人?工作員の訓練?
オフィスに着くと、その女はいなくなる。

その日、ポーランド出身のミセス・ヘレナ・ヤブウォンスカが入会しにやって来る。
しかし、もう一人の共同経営者のグウェン・ベインブリッジは断る。
アイリスは気づかなかったが、ミセス・ヤブウォンスカは妊娠していたのだ。

アイリスが帰宅すると、そこに戦時中、同僚の情報部員だった、元恋人のアンドルーがいた。
彼はさしあたって行くところがないので、ここにしばらく潜伏したいという。
家賃は彼が払っているので、仕方なくアイリスはグウェンの屋敷に泊めてもらうことにする。

次の日の仕事帰りに、アイリスはミセス・ヤブウォンスカに呼び止められる。
彼女はアンドルーを探しているらしい。
なんとお腹の子はアンドルーの子だというのだ。
アイリスは、アンドルーの居場所は知らないが調べてみると言い、連絡先を聞き別れる。
その後、フラットに行き、アンドルーと話し合い、居場所を教えることになる。

ところが、翌日、アイリスのフラットで若い女性の死体が発見される。
それはミセス・ヤブウォンスカだった。
アイリスは容疑者の一人となり、自らの容疑を晴らさなければならなくなる。
グウェンに助けを求めるが、息子の親権を取り戻すために、馬鹿げたことをしてはいけないと弁護士に忠告されていたグウェンは断る。
頼みの綱のギャングスターのアーチーからも見放された上に、昔のよしみの機関からも助けが得られず、一人で事件と立ち向かわなければならなくなったアイリスは、はたして犯人を見つけられるのか…。

アイリスとグウェンの友情もこれまでかと思ったら、大丈夫でした。
二人とも頭がいいですね。悪知恵が働くといった方がいいかしら、笑。
それにしてもこの時代の警察は恐ろしい。男女お構いなしに、暴力を使って口を割らそうとするんです。
ロンドン警視庁の警部補たちが彼女たちに振り回される姿は小気味よいですね。

グウェンが息子の親権を取り戻し、早く自由の身になれるといいのですが。
戦後すぐのこの時代は上流階級の男性には特権があっていいけれど、独立心の強い女性にはまだ過酷な時代です。

五作目と六作目が発売されています。
五作目は「The Lady From Burma」で、六作目は「Murder at the White
 Palace」。
ガンで余命少ない妻が、昆虫学者の夫のために新しい妻を探しにやって来るが、何物かに殺されるというのが五作目で、六作目は顧客のために大晦日の夜会を開く予定の会場で、壁に閉じ込められた死体が見つかるらしいです。
殺人に縁のあるお二人ですね、笑。

このシリーズの順番を載せておきます。

④『ワインレッドの追跡者』