クレア・チェイス 『アンティークショップ探偵 4枚のクイーン事件』2026/09/01



ベラ・ウィンターはホープ・イートンの町にある<ヴィンテージ・ウィンター>というアンティーク・ショップのオーナー。
ある日の朝、シャワーを浴びていると、水がドンドン冷たくなっていく。
ボイラーが壊れたのだ。
修理は明日しかできないということで、お節介な母親アマンダが詩人の友人夫妻に頼んで、彼らの大邸宅レイヴン・ハウスにベラを一晩泊めてもらうことにする。

翌日、レイヴン・ハウスから帰ろうと愛車に乗り込み、夫妻の所有地のレイヴン・ホールの遺構を通り過ぎようとしたところ、ベラは壁のそばに何か黒っぽいものがあることに気づく。
車を停め、降りていくと、それは人間の死体だった。

後からニュースサイトを見てわかったのだが、死体は大学教授、オリヴァー・バートンだった。
どうも彼は遺構で盗掘をしていたらしい。
ベラの店の副店長のジョンは教授と親しくしており、猫の餌やりをしたときに教授から銀貨を貰っていた。
いっしょにポーカーをした日には教授はトランプのクィーン4枚の話をしたという。

ベラはジョンが教授の家の鍵を預かっていたので、彼と一緒に教授の家に行って家の中を調べてみる。
すると、ベッドの下にハンマーがあり、教授宛の脅迫状が見つかり、屋根裏部屋に博物館のような隠し部屋があることがわかる。
ベラとジョンは殺人事件ではないかと思ったので、警察に話に行くが、警察は事故と見なしていた。

ベラはジョンの他に警察官だった父の元同僚で名親のトニーやジョンの家族を巻き込み、自分たちで真相を探ることにする。

ベラの父親は娘に刑事としての資質があると思い、捜査の仕方を教えていました。
そのためベラは自分は偽物、嘘つき、詐欺師などあやしげな人々を見抜く目がある。人の心を読み取ることができる。それに判断力もついたし、直観にしたがって行動できると思っています。
もう誰もベラを止められませんね。
なんでジョンの家族まで総動員するのか、ちょっと意味不明でした。
いつものように一巻目は様子見で、二巻目に面白いかどうか判断します。

このシリーズは四巻まで出版されています。
二巻目は『The Antique Store Detective and the May Day Murder』です。
メイデイの朝、見つかった全身に無数の針が突き刺さった住民のメアリー・ロバーツに似た人形と様々なメアリーに対する嫌がらせ。そしてついにメアリーの遺体が。ベラの出番ですねww。

何故かわかりませんが、このシリーズをkindleで買うとすごく安いです。
一冊が399円です。三冊買ってもペーパーバッグを一冊買うより安いです。
英語の勉強のために買おうかしら、でも、読んでいない本もあるし…。

M.W.クレイヴン 「ブラッディダイスの殺人」2026/09/02

ワシントン・ポー・シリーズの七作目。


ワシントン・ポーは石打ち殺人事件でPTSDを患い、トラウマ療法士の治療を受けている。
回復傾向にあるものの、現場に出ても差し支えないと判断されるまで、訓練部門に配属されていたが、教官と喧嘩をしたため異動させられ、国家警備隊の無能二人組と漁船への立ち入り検査をやらされていた。

その頃、イギリス全土で連続狙撃事件が発生していた。
犠牲者は十七人にものぼり、犯人の手がかりは皆無。
急遽、重大犯罪分析課の元メンバー、フリン主任警部とポー、そしてティリー・ブラッドショーが召集された。

狙撃犯はわずか十七発の50口径のBMG弾しか使用しておらず、被害者の選定基準はなく、北アイルランド以外のイギリス国内で犯行におよんでいた。
犯人の身長は六フィート以上で、射撃姿勢を取った場所に空薬莢が残されていた。

ポーたちは十七人めの犠牲者が殺害されたスコットランドのグレトナ・グリーン(駆け落ち結婚で有名な町)に向かい、発砲現場を見る。
ポーによると、狙撃犯はライフルの照準を合わせるためにゼロ調整を行わなければならず、そのすべての条件に合うのがスコットランドなのだ。

ブラッドショーは17件の犯行と現場に、ある法則を見つける。
犯人は正二十面体の特殊なサイコロ、イクサヘドロンを使い、犯行現場を決めているようだ。
身近で毎日イクサヘドロンを使用しているのは、ティリーによるとTTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)の愛好家だという。
ポーとティリーはバーミンガムで開かれているイギリス最大のテーブルトークゲームのコンベンションに行き、メーリングリストを集める。

ところが、またグレトナ・グリーンで銃撃がある。
ティリーの仮説は間違っているのか?

なかなかはっきりしない犯人の動機。
ポーはある人物の助けを借りようとするが…。


冒頭からショッキングなことが起こり、まさか、そんなことはないわよねと思いつつ、読んでいきました。
初っ端から心配させないで欲しいわ。信じませんでしたけど。
そうそう、なんで17人も亡くなってからポーたちが呼ばれたのか疑問です。
もっと早くに呼んでよね。
前作の『デスチェアの殺人』に比べると、気分の悪くなる場面がなく、気持ちのいい終わり方です。

どうやらポーとドイルは結婚式を挙げるようです。
ドイルはそんなことしそうもないと思ったのですが、侯爵で社会的身分がありますから、ちゃんとしとかないとダメなんですね。
結婚式のケータリングでキムチを出すなんて、大丈夫かと思いますけどw。
バーティおじさんがとてもいいキャラクターで、次回も出して欲しいです。

やっぱりポーとティリーの掛け合い漫才は最高です。
二人はバディとして最高の相性ですね。
次回からもっと活躍してくれそうなのが嬉しいです。

八月に八作目、『The Killer's Mark』が出たようです。
ポーとティリーはある少女の死んだと思われていた母親を探すようです。
裏で闇社会が関わっているような感じかな。
ペーパーバッグで五千円、kindleでも二千五百円なんてびっくり。
翻訳される来年を待ちますわww。

面白いシリーズなので、是非読んでみてください。