よしなが ふみ 『大奥 第五巻』2009/09/29

電車を秋葉原で降り、乗り換えの階段前の本屋を見ると、なんと『大奥』があるではないですか。
店員さんに、「この本はいつ発売されたのですか?」と聞くと、「今日です」。これは買うしかない。
というわけで、電車を降りてからコーヒーショップに行き読んでしまいました。

時は元禄、五代将軍綱吉の時代。
ここでよしなが ふみの『大奥』を知らない人のために簡単に説明しておきますね。
将軍は女。ということは大奥にいるのは、男です。
そう、男と女の立場が逆転しているのです。

世継ぎの松姫が5歳になったある日、高熱を出して五日後に急に死んでしまいます。
それ以来、どんなに頑張って色々な男と関係を持っても綱吉に世継ぎは生まれません。
そこで、父親の桂昌院は護国寺の住職、隆光になんのせいで世継ぎができないのかと聞きます。
隆光曰く、「生き物を殺生したことがござりませぬか?」
桂昌院は思い出します。昔、猫の若紫を殺したことを。
そこで隆光は桂昌院と腹心の柳沢出羽守吉保が戌年だということで、犬を大切にすれば世継ぎが生まれると助言するのです。
これがきっかけで、あの悪評が高い「生類憐れみの令」の始まったんですって。
でもねぇ、世継ぎは生まれないのよね。
かわいそうに綱吉は閉経しているのにもかかわらず、大奥生活の長かったために女の身体のことを知らない父親に男をあてがわれ、病気になるとこう言われるのです。
「高貴の女性は子を産む事だけを考えていればええのやさかい よう養生して早うわしにお世継ぎの顔を見せておくれ」
爆笑ものです。
赤穂浪士の事件もよしなが ふみ流にアレンジされています。
ホント、よしながさんって才能あります。

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