モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 『シンデレラ』――3.11 東日本大震災復興支援特別公演2012/03/11

昨夜、元同僚がつぶやいていました。「本当だったら今日が震災一年目なのに」
うるう年なので一日ずれてますが、モンテカルロ・バレエ団が特別公演をやるというので、今日のチケットを取りました。

14時30分から特別セレモニーが始まりました。プリンシパルである小池ミモザさんの『La  Vie』という踊りとマイヨーのスピーチ、モナコ大公アルベール二世殿下からのメッセージの紹介。そして14時46分に一分間の黙祷。

小池さんはインタビューでこの踊りのことをこう言っています。

「人間は一人ではなく、みんなで生きているのだということ。悲しい出来事だったけれども、何よりもそれを乗り越えて"生きる"との意味を込めて、『La Vie』というタイトルを考えました。プリンシパルのガエタン・モルロッティによる、チベットの楽器(シンギング・ボール)の生演奏に合わせて、春の芽吹きを思わせる、弱いようで強いものを表現し、皆さんに"希望"を感じていただけたらと思います」(NBSより)


振付: ジャン=クリストフ・マイヨー
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
装置: エルネスト・ピニョン=エルネスト
衣裳: ジェローム・カプラン
照明: ドミニク・ドゥリヨいvc

≪キャスト≫
仙女:小池ミモザ
父:クリス・ローラント
シンデレラ:ノエラニ・パンタスティコ
王子:アシエ・ウリアゼレカ
継母:カロリン・ローズ
義理の姉たち:モード・サボラン、アンヌ=ラウラ・セイラン
儀典長たち:アシエ・エデソ、ラファエル・ボシャール
4人の友だち:
ピョートル・ツォボヴィッチ、ブルーノ・ロケ、
ラモン・ゴメス・レイス、エディス・アルゴチ
4人のマネキン:
ジョヴァンニ・モンジェリ、ジェローン・ヴェルブルジャン、
ダニエレ・デルヴェッキオ、サブリ・ガレム=シェリフ
異国の人たち:
カタジェナ・クチャルスカ、カルメン・アンドレス、
シモーヌ・ウェブスター、レネケ・ヴォス
舞踏会:モンテカルロ・バレエ団

『シンデレラ』は新国立劇場バレエ団パリ・オペラ座バレエ団ベルリン国立バレエ団と見ましたが、全部振付が違いましたし、内容も違いました。一番童話の『シンデレラ』に近いのが新国立のです。どの『シンデレラ』もそれぞれいいので、どれがいいとは決められません。ゴージャスさはオペラ座。コミカルさはベルリン。幸せな気分になるのは新国立・・・かな?

モンテカルロ・バレエ団の『シンデレラ』は永遠の愛がテーマです。

愛する妻が亡くなり失意の父は別の女性と結婚します。
娘のシンデレラは継母と義理の姉たちにいじめられていました。
父はそのことを知りながらも、継母の言うとおりになっていました。

王子は虚しい毎日を過ごしていました。何をしても楽しくなく、どんな女性を見ても満足できず。

舞踏会の知らせが届き、喜ぶ継母と姉たち。
彼女たちが舞踏会に行った後に仙女がシンデレラのところにやってきます。
実はこの仙女は死んだ母親なのです。
母親が最後の舞踏会で着た衣装を着て、シンデレラは舞踏会へ行きます。

シンデレラを一目見て、王子は恋に落ちます。
父親は仙女が愛する妻であることに気づき、妻と踊り続けます。

真夜中になり、シンデレラは階段を駆け上がり、帰ろうとします。
その時、彼女の裸足の足が光の中に浮かび上がります。

シンデレラを探し歩く王子。
そこに仙女が現れ、王子をシンデレラへと導きます。

シンデレラを見つけ、二人で父親の元を去ります。
残された父は仙女(妻)と踊り続けます。


小池ミモザ(↑)の踊りを始めてみたのですが、いいです。
彼女は身長もあり、身体も柔らかく、体型も日本人ばなれしています。
モンテカルロの男性ダンサーは体格がいい人が多いのですが、その中にいても遜色ないということが驚きです。
Aプロのゾベイダを踊る彼女を見たかったです。(体調が悪かったため、行けなかったのです)今まで見た現役日本人ダンサーの中では一番好きかもしれません。

マイヨーの振付も衣装も舞台装置も独特です。古典作品というよりもコンテンポラリー色の強い『シンデレラ』でした。


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