畠中恵 『たぶんねこ』2013/08/03



久しぶりの若だんなは相変わらずの病弱ですが、兄や達の反対もものともせず、人の世話(?)をしたがるのも相変わらず。
かわいい鳴家たちも相変わらずの食いしん坊です。

「跡取り三人」
三人の若だんなの中で誰が一番稼げるかを競います。
しかし、何か変。何で競わなければならないの?
怪しいと思った若だんなたちが活躍します。

「こいさがし」
行儀見習いの於こんが長崎屋にやってきます。
彼女はまったく台所仕事も裁縫もできず、それなのに玉の輿に乗りたいようです。
そんな折、若だんなは河童の大親分、禰々子に縁談のことで相談を受けます。
さて、若だんな達の仕切った見合いはどうなるのか?

「くたびれ砂糖」
幼馴染の栄吉の店、安野屋に三人、新しい小僧が入りました。
しかし、この三人が曲者で、面倒を見るように言いつけられた栄吉は困っているようです。
親方たちがしつこい腹下しで仕事ができないこともあり、仕事は山ほどあるのに、彼らが勝手をするために仕事が進みません。
三人の内の一人の平太が長崎屋で粗相をしてしまいますが、本人は全く自分が悪いことをしたということがわかっていません。
こんな小僧たちをどうしましょう。
親方たちの腹下しはいつ治るんでしょう。
若だんなは友達思いですから、栄吉のために安野屋に乗り込みます。

「みどりのたま」
隅田川に落ちた男は自分が誰であるのか、全くわかりません。
記憶喪失になってしまったようですが、懐には大金と薬が入っていました。
すり達が金を盗もうとしますが、彼がとっても強くて、反対にやられてしまいます。
すり達が足を怪我したから薬を塗ってくれと言うので、持っていた薬を塗ってやると、こんなに効く薬を持っているなら、医者だろうということになり、長屋に住んでいる病の爺さんを見て欲しいと頼まれてしまいます。
この爺さんは、実は・・・。

「たぶんねこ」
長崎屋に見越の入道様がやってきます。
月丸という神の庭にいる幽霊が、昔いた江戸に戻りたいと言うので連れてきたので、面倒を頼むというのです。
月丸は何故江戸に戻りたかったのでしょうか。

兄や達をものともせずに、妖たちからいいように使われている若だんなです。

『風立ちぬ』を見る2013/08/05



ユーミンの『ひこうき雲』が懐かしかったので、ジブリ作品の『風立ちぬ』を見に行ってきました。
実在したゼロ戦の設計者の「堀越次郎をモデルに堀辰雄の小説『風立ちぬ』からの着想も盛り込まれている」とのこと。
幼い頃から飛行機に憧れ、長じて夢を実現し、飛行機の設計をすることになった次郎が、戦闘機を設計することになった経緯と共に、汽車(昔は電車ではなかったのよね)で出会った女性との純愛を描いた作品です。

ただ美しいものを作りたかった。しかし、それが人を殺すものでもあった。
次郎の心の中で葛藤はなかったのでしょうか。
彼の苦悩は、はっきりとは描かれていません。
朴訥な彼の心を私達が想像するしかありません。

ジブリ作品はそれほど見ていませんが、自然の描き方がすばらしいですね。
「風」とか「雨」が本当に吹いたり、降ったりしているように感じました。
美しい田園風景と大地震や震災で焼け野原になった町の風景の対比が際立っていました。

映画館から出ていく時に、「この映画、子供にはわからないよ」と言っている夫婦がいました。
相棒もよくわからない映画だと言っていました。
大人向きの、見た人の感性に委ねた映画です。

とりあえず元気です2013/08/06



朝顔が次々に花を咲かせました。
ただし、西洋朝顔だけです。
四色の日本朝顔はなかなかいっぺんに咲いてくれません。


我が家の犬はあれから一回黄色いものを吐きましたが、餌は全部食べ、元気に跳ね回っています。
伏せを覚え、何も言わなくても伏せをしていることが、よくあります。
伏せをすると、相手をしてくれるとインプットされたようです。

 
でも、こちらで指示して伏せをさせ、stayをさせようとしても、すぐ動いてしまいます。
やっぱりおやつを使ってできるまでやらないと、stayは覚えないのでしょうか?

今の不満は、齧り癖です。
昨日見つけたのですが、部屋に合わせてオーダーした机を齧っていました。
「高かったのに・・・」と言っても全くわからないようです。
ビターアップルをたっぷり塗りつけておきました。
苦くて、しばらくは齧れないでしょう(シメシメ)。

加納朋子 『少年少女飛行倶楽部』2013/08/07


 
中学校に入学した海月(みづき)は、幼馴染の樹絵里に誘われて、「飛行クラブ」に入部してしまいます。
このクラブには二年生の人の気持ちを読めないKY変人部長、斉藤神(じん)と樹絵里のお目当ての野球部と掛け持ちをしている中村がいました。
部になるには5人必要です。
なんとか、自殺未遂(?)をしたという朋(るなるな)と、甲子園に行かせたいので親に無理やり野球部に入れられていた球児が入部してくれ、部として認められることができました。
しかし、飛ぶために何をすればいいのか、変人部長はノープラン。
知らない間に部長に書記と会計を押し付けられた海月はイライラがつのってきます。
何もしなければ活動報告書を書けません。
そんなわけで、海月の掛け声で活動を始めますが・・・。

読みながら、ちょっぴり中学校のことを思い出しました。
あの頃は何かやるたびに班決めをしていました。
自分の班に入れたい人を班長がみんなの前で一人ずつ発表なんてことやってましたが、それって今考えるとひどいことです。
最後に残される人はどう思ったんでしょうね。
気にくわない男子をクラス会でつるしあげにしたこともありました。
今そんなことをすると保護者からクレームが出るでしょうね。
高校一年の時に、毎日、男子たちが一人の男の子にプロレスの技をかけていました。
私はあまり興味がなかったので、何やってんだろうぐらいにしか思っていませんでした。
友人は「あれはいじめだったよ」といいます。
のんきな時代だったのですね。

大学時代に気球に興味を持ちました。
一度飛びに行ったのですが、天候が悪くて飛べず、交通費だけ払って帰ってきて、がっかりしたことがあります。
気球を作ろうかとみんなで言い合いましたが、何百万もお金がかかることがわかり、あきらめました。
あの時、あきらめずにやっていると、どうなっていたのかしら?

色々と昔の頃を思い出しながら読みました。
夢を持ち、その夢に向かってがんばっていくということを止めていました。
まだやっていないことを、これからできるだけやってみるようにしてもいいかなと思いました。

伊豆に行ってきました2013/08/10

今年の夏は夫がいつ休暇を取れるのか、はっきりしなかったので、結局、温泉一泊旅行になってしまいました。
この温泉も一ヶ月ぐらい前に一室だけ開いていたので予約できたものです。
たぶん5月ぐらいじゃないと、評判のいい旅館は予約できないのでしょうね。
犬と一緒にJRの夜行電車で北海道まで行くというのは、夢で終わってしまいました。

伊豆の温泉は露天風呂つきの部屋です。


源泉かけ流しとのことで、源泉はとっても熱いので水で薄めて入ります。
ナトリウム-カルシウム・塩化物温泉なので、私の肌にはいいようです。
ちょうど折った足首が痛かったり、あせもで痒かったりするので、治るといいのですが、一泊だけなので、無理でしょうね。 

夕食は海産物が沢山でました。
お刺身に伊勢海老や鮑の炭火焼、天麩羅と、お腹がいっぱいになりました。


まあ料理という感じではないですね。食事は普通の旅館です。

部屋に露天風呂があるというのは、本当に便利です。
すぐに入れるし、気が向いたら何回でも入れますからね。

伊豆からの帰り道に横浜のベイサイドマリーナに寄ってみました。
びっくりしたのは、ホテルができていたのです。
それも四角い変わった形のホテルです。
マリーナにはアウトレットがあるのですが、御殿場と比べると規模が小さくて、何も買わずに帰ってきました。


もっと涼しければブラブラ歩けたのですが、今日はとっても暑いし、道路も混んでいるようなので、あまりゆっくりせずに、家にもどりました。

ペットホテルにお泊りした我が家の犬は、帰ってきてからも元気いっぱいです。
ひょっとすると、怒っているのかしら?
なにやら落ち着きがありません。
次回の旅行はペットも泊まれるホテルにしようかしら。

『ベッカムに恋して』を見る2013/08/11



インド系イギリス人のジェスはベッカムの大ファンで、サッカー大好き少女です。
彼女の家はインドの伝統を頑なに守る保守的な家で、両親は彼女がサッカーをやることをニガ二ガしく思っています。
姉は親に隠れてデートをしていましたが、やっと婚約にこぎつけ、幸せいっぱい。
家族は姉の結婚式の用意に駆けずり回っています。
そんな頃、ジェスが公園で友人の男の子たちとサッカーをしている姿をジュールズが見かけます。
彼女の家では、父親は娘がサッカーをすることに賛成しているのに、母親は娘に娘らしくして欲しいと思っています。「筋肉女」とか娘に言う始末です。
ジュールズは地元の女子サッカーチームに入らないかとジェスを誘います。
ジェスは親に内緒でチームでプレイすることにします。
チームのコーチのジョーは元サッカー選手。
彼は膝の調子が悪いのに、スカウトが来ているからと父親に無理やりプレーを続けさせられ、膝を壊し、選手を諦めた過去がありました。

三者三様にサッカーに対する思いがあります。

インド人監督が撮った作品なので、インドの慣習がよく描かれています。
結婚前に男性と一緒にいることやデートさえも駄目とか、体面を重んじることとか、親の言うことが絶対だとか・・・。
結婚式前日と当日の様子なんか、すごいですね。

ジェスがどうこのインド人としてのしがらみから逃れ、新しい人生を切り開いていくかというのが映画のテーマでもあります。
コーチのジョーが言った言葉がジェスに新しい一歩を進ませます。

「誰の人生だ?親に従えば、親をうらむことになる」

スポーツ青春映画として、お勧めの映画です。

宮部みゆき 『泣き童子』2013/08/12



おそろし』、『あんじゅう』の次はこの『泣き童子』です。

瓦版で三島屋が取り上げられました。
名物はねずみ祭りのちゅうちゅう鳴きと、変わり百物語で、主人の姪の小町娘が聞き手を務めると書かれていました。
そのためか、今年のねずみ祭りは見物人がたくさんやってきました。
そして、おちかのところにも語り手がやってきます。

「魂取の池」
若い娘がやってきました。
彼女はお嫁に行く予定なのですが、やきもち焼きで相手が心変わりをしないかと心配でたまらないのだそうです。
彼女が話したのはおばあちゃんから聞いた<鏡池>のこと。
村でこの池は<魂取の池>として知られていました。
<鏡池>に夫婦とか許婚者同士、恋仲の男女二人がそろって行くと、男の方に必ず別の女ができて別れるという言い伝えがありました。
さて、彼女の祖母に起こったことは・・・。

「くりから御殿」
口入屋の灯庵老人から紹介されたのは、いつもと違って、語り手に内緒で人を立ち合わせて欲しいというものでした。
立会人は妻で、旦那の話は何度も聞いているし、彼は大病の後なので、具合が悪くなったりすることもあるかもしれないというのです。
旦那が話したのは、夢の山御殿のことでした。
その屋敷で行われるかくれぼとは。

「泣き童子」
三島屋の<ねずみ祭り>の日、飛び込みの百物語の語り手が現れます。
髪が真っ白で、肉がすっかり削げ落ちてしまった、骸骨のような男でした。
彼が語ったのは、ある人が現れると火がついたように泣き出し、その人がいなくなるまで泣き続ける赤子のことでした。
何故赤子は特別な人にだけ反応するのでしょうか。

「小雪舞う日の怪談語り」
おちかは怪談語りの会に招かれました。
岡っ引きの半吉が語り手として招かれており、稽古をしているというのです。
無事に半吉は語り終えるでしょうか。

「まぐる笛」
今度の語り手はお国訛りがきついお武家さん。
話は彼の幼い頃に預けられた村落で起こったことでした。

「節気顔」
夫を亡くしたばかりの女性がやってきました。
彼女の実家は小物屋で、分店してもらっていました。
本店の方は長男が道楽者で勘当されており、次男が店を継いでいました。
そこにひょっこりと長男が帰ってきました。
本店に置くわけはいかないので、彼は分店の方で預かることとなりましたが、どうも様子が変です。
彼には人に言えない秘密があるようです。

どの話も怖くて、ちょっぴり涙を誘うものです。
今の時代にはこういう不思議話の出てくる余地はないですね。
残念です。

蒼井上鷹 『あなたの猫、お預かりします』2013/08/13



ペットを飼いだすと、「犬」とか「猫」、「ハムスター」、「インコ」etc.とかいう言葉に敏感になります。
この本はユーモア・ミステリー。
中心になるのは猫です。
犬よりもミステリーで活躍するのが猫。
犬よりも薄情なのに、何ででしょう。
人間を無視して我関せずという姿勢が、利口そうに見えるからなのでしょうね。

とある町にある喫茶店<フラット&シャープ>に集うお客は、なんか変です。
自分の犬でもないのに、お店にいるトイプードルが誰に一番懐いているか競ったり、家賃を払えないからと猫の誘拐を考えたり、あなたは息子に似ていると言われ、いい気になっていたら、息子はハムスターだったり・・・。

そりゃあ、ペットはかわいいですよ。
でも、節度を持って接したいと思います。
誰も人様のペットのことをかわいいなんて思っちゃいません。
自分のペットが一番ですから。


↑これ、かわいいなんて思いませんよね。
私が家にいると、「かまって攻撃」がきます。
ソファの上で自由にさせていると、甘えた声を出すか、ペロペロと舐めてきます。
それでも無視していると、このように伏せをしてジッとこちらを見つめています。
うっとうしいけれどかわいいです。

蒼井さんの本は初めて読みましたが、おもしろかったです。
シリーズ物にするといいですね。
期待しています。

ごまちゃん、襲われる2013/08/14

友人からもらった旭山動物園みやげのごまちゃんぬいぐるみ。
犬がじっと見ています。


そして、なんということでしょう。
齧り始めました。


そして・・・。



「コラ!」というと・・・。


止めました。
結局、ごまちゃんは唾液でベタベタになってしまいました。

今は犬のおもちゃになっています。

北海道に行ってきました2013/08/20

用事があったので、北海道の実家に行ってきました。
涼しいだろうと思っていたら、蒸し暑くて困りました。
北海道の家にクーラーがないのです。

実家には猫がいます。


この猫、抱かれるのが大嫌い。抱こうとすると、逃げます。
ほっておくと、すぐそばまで来ます。
人間は好きだけれど、抱かれるのが嫌なんです。
撫でても逃げないんですもの。


暑いので、猫は涼しいところを求めて動き回っています。


毛玉ができると、兄がハサミで毛玉ごと切ります。
この前、皮膚まで切ってしまい、血がたくさんでたので、獣医さんで縫ってもらったそうです。
かわいそうなので、スリッカーブラシを買ってあげました。
このブラシで梳かしてからくしで梳かすと、毛玉が出来にくいのです。
毛の長い猫を飼うんですから、ちゃんと調べて毛を梳かしてあげて欲しいですわ。

今回は美味しいものをたくさん食べました。
まず、ジンギスカン。


これは松尾ジンギスカンのです。
タレにつけてあるジンギスカンを、ジンギスカン鍋で焼いて食べます。
昔よりもタレがあっさりしているような気がします。
この頃の人は濃い味のものよりも薄味を好むからなのでしょうかね。
焼きすぎると美味しくないので、あまり焼かずに食べることをお勧めします。

もう一つはスープカレーです。
実は、藻岩山の上にあるフレンチレストランに行こうとしたのですが、雷でケーブルカーが止まってしまったため行けず、急遽カレーにしたのです。
すすきのにあるGARAKU(ガラク)というお店です。
次々とお客さんがやってきて、人気のほどがわかります。
私が頼んだのは、「やわらかチキンレッグと野菜」。


夫は「野菜カレー」と「ザンギ」。


「ザンギ」とは、鳥のから揚げのことです。
実家では鶏肉を醤油の中に生姜などをいれた汁につけてから片栗粉をつけてあげてます。

カレーでお腹がいっぱいになったので、近くにあったコーヒー屋に入ってみました。


新しいお店のようで、有機コーヒーのお店でした。
パフェを頼んでみたら、甘くない、健康にいいようなパフェでした。


札幌観光をあまりしていなかったので、これから北海道に行くことがあったら、時計台やら北大などに行ってみようかしら。


札幌駅の近くの旧道庁をチラッと見て来ました。
地下鉄に乗ったら、冷房が入っていなくて、北海道らしいと思いました。
いつも冷房を使っている私はグッタリでした。

北海道で三月に大雪が降ったり、夏に蒸し暑かったりと、異常気象なのでしょうかね。
東京に着いても暑さにうんざりしなかったのは、今回が初めてです。