朝井まかて 『阿蘭陀西鶴』 ― 2015/03/03
朝井さんの作品がおもしろいので、またまた読んでみました。
この本は井原西鶴を娘の視点から描かれた作品です。
母が早くに亡くなり、母からきっちりと家事をしこまれた盲目の娘のあおいは、父の西鶴のいい加減さと奔放さに翻弄され、嫌悪しながらも、後妻をもらわなかった西鶴の面倒をみています。
父を見るあおいの冷たさに最初はゾッとしましたが、ああいう親を持つと、誰でも嫌になりますよね。
あおいの苦労はわかります。
後に西鶴の気持ちが通じ、あおいが西鶴の一番の理解者になるのですが、残念ながらあおいはそれからすぐに亡くなってしまいます。
西鶴に本当に盲目の娘がいたのかどうかは私にはわかりませんが、昔の偉人の陰にはこういう女性が少なからずいたのかもしれませんね。
西鶴の作品は読んだことがありませんが・・・これからも読まないわねぇ(笑)。
ちょっと西鶴が身近になりました。
ほのぼのとした読後感です。
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