読んだ文庫本2023/11/06

とにかくすぐに読めちゃう文庫本です。


奥乃桜子 『それってパクリじゃないですか?2~新米知的財産部員のお仕事~』
     『それってパクリじゃないですか?3~新米知的財産部員のお仕事~』
藤崎亜希は飲料メーカー「月夜野ドリンク」の知的財産部で働いている。北脇雅美に早く一人前と認められたくて、頑張っている。
そんな時に飲料事業から撤退した今宮食品から特許の買い取りの打診があるが、買い取り価格が破格に高いということもあり、対策済みと静観していたらトンデモなかった。亜希の元カレが勤める総合発明企画というパテント・トロールが仕掛けてきたのだ。
亜希は自分が知的財産部にいたばかりに、知財部のマンパワーが不足していると思われ、舐められたのではないかと思う。
起死回生をかけて亜希が考えたこととは…。

なかなか進まない亜希と北脇の仲。いつまで上司と部下関係を続けるのよ。
なんとドラマのように、一巻で終わりじゃなく、次に続くになってて、次の巻も買うしかないじゃないの、怒。
知的財産部ってどんな部と思った人は、ちゃんとしたお仕事の本なので、読んでみて下さい。

澤村御影 『准教授・高槻彰良の推察EX2』
五編の短編集。
第一章:やがてソレはやってくる
高槻の授業で『メリーさんの電話』を扱う。その講義の後、深町君のお友だち、難波君の彼女から、なくした人形がだんだん近付いてくるみたいだと相談される。
第二章:遠山と猫の話
深町と同じ力を持つ遠山孝は猫を二匹飼っている。飼うきっかけになったお話。
第三章:大河原智樹の冒険
アキラ(高槻先生よ)の小学六年生のお友だち、智樹君は廃工場の二階の一番奥の部屋である儀式を行うと異次元に行けると聞き、アキラを誘うが不法侵入になるからと断られたので、塾をサボり一人で廃工場に行く。
第四章:俺の友達の地味メガネくん2
難波くんの特技は友達を作ること。大学ですごく気になる奴に会う。それが地味メガネの深町くん。深町くんの周りには立入禁止線があるのだ。
ある日、深町くんから頼まれ、服を買いに行くことに。
第五章:それはまるで祈りのように
ある日、佐々倉健司は高槻彰から呼び出しを食らう。家に行くと、刑事の林原を知っているかどうか問い詰めてくる。高槻を林原の所属する異質事件捜査係に近づけたくない佐々倉が言葉を濁すと、高槻はヘソを曲げてしまう。
しばらく高槻に会わなかった佐々倉は高槻との昔のことを思い返す。

今まで明かされなかった登場人物たちの過去のエピソードが書かれています。
難波くんの深町くんへの愛と佐々倉の高槻への愛。
どちらも素敵です。

福澤徹三 『侠飯 9 ヤバウマ歌舞伎町篇』
蓬創介は専門学校卒業後、就職が決まらず、バイトを続けていたが解雇され、大手の求人サイトに載っていた会社に応募するが、ことごとく断られ続ける。やっと採用かと思ったら、会社を運営しているのは半グレ集団で、個人情報を握られているので逃げるに逃げられず、困っていると、蜂矢翼という男に助けられ、歌舞伎町にある彼のバーで働くことになる。
ある日、倒れていたホストを助けようとして、二人組のヤクザと知り合う。
それから彼らはバーに来ては、創介にビールの入れ方や簡単で美味しいアテの作り方などを教えてくれるようになる。

今回出てくるいい言葉は沢山あります。
「勉強とは、自分がいかに無知かを知ることだ」
「どんな山でも、てっぺんが見えてりゃ上れるってことさ」
「意思の力でどうにもならない物事は悩まないことである(エピクテトス)」
「結果がどうなるかよりも、そこへ至るプロセスが重要だ」
「自分の弱さが強さになるったい」

若者たちには危ないところに近付かずに、まっとうな道を歩いていってもらいたいですね。
今回も美味しそうなお料理が出てきました(涎)。

望月麻衣 『京都寺町三条のホームズ・20』
ホームズをモデルにした相笠原作の『華麗なる一族の悲劇』がミュージカル仕立ての舞台になる。秋人に呼ばれ南座にお邪魔した日の夜、公式アカウントに悪意のある投稿がある。清貴は頼まれ、投稿者を捜す。
京都国立博物館でインターンの募集があり、葵はマネージメント担当として採用される。
そんな頃に香港にいるジウ・イーリンから電話が来る。
香港の西九龍文化地区にオープンしたアート美術館『M+』に円生の絵が展示されているというのだ。円生は行方知らずだ。
一体どういう経緯があったのかと心配になった清貴と小松は香港に飛ぶ。

京都国立博物館の裏話に興味が持てました。
なんとホームズはタップダンスも上手だそうで、イケメンで古美術に詳しいというだけで十分なのに、他の才能もあるんかいww。
頼りなげな少女であった葵も目標が決まり、これからは目標に向かって頑張るのみ。そろそろ終わりに近づいていますね。長引かせずに終わらせてね。

小野寺史宣 『とにもかくにもごはん』
月に二回、開催される「クロード子ども食堂」の主宰者は松井波子で、スタッフは波子も入れて五人。
大学生の凪穂ちゃんは受付担当で、鈴彦くんは配膳担当。
調理担当は五十九歳の多衣さんと三十八歳の久恵さん。
午後五時から八時までで、利用者はそれほど多くないので、なんとかなっている。
お客は様々なバックグラウンドを持つ子どもたちと大人たちだ。

10人の人たちの視点で書かれた10の短編集。
どのお話も悲惨さはなく、ほんわかとした味があり、希望を持たせてくれます。

賀十つばさ 『雑草姫のレストラン』
東京から八ヶ岳の麓に移住してきた二人の姉妹。
姉の夕花は美貌の元有名レストランのシェフで、最愛の人を亡くしてから体調を崩し、原因不明の病にかかっている。
妹の茂花は男に惚れっぽいがためにトンデモナイ男に騙され、会社を辞め、半年前に姉を連れて八ヶ岳の山荘にやって来た。今は道の駅で働いている。
そんなある日、姉が『美味しい雑草』という本を見つけ、雑草をアレンジして料理を作り、みんなにふるまい始める。

雑草料理、意外と美味しそうです。
雑草だからこそ、栄養や生命力がたっぷりありそうですね。
挫折し都会から逃げて来た人たちが新たなる一歩を踏み出せそうでよかったです。


<昨日のわんこ>
山中湖に行って疲れたのか、ぐっすり眠っていたわんこたちです。
パパやママと違い疲れが残らないのか、お散歩に行っても元気です。


何枚か撮ったら、奇跡的に一枚、前を向いていました。
そろそろトリミングが必要ですね。


普通はこんなになるのよね、笑。
それほど暑くないのか、お水を飲まなくなりました。


お散歩好きの兄が嬉しそうです。

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