ジュリー・ワスマー 『クリスマスカードに悪意を添えて』2023/11/27

イギリスのリゾート地で牡蠣で有名なウィスタブルのクリスマスを描いたコージーミステリです。
シェフ探偵パールの事件簿」シリーズの第二弾。


クリスマスが近付き、パールは忙しい毎日を送っていた。
7月に起きた事件を解決したことで捜査能力に自信を持ったが、探偵の仕事はクリスマス前は休みにした。
マイク・マグワイア警部とはあれから何も起らず、まだ彼に未練があるパールは彼にクリスマスカードを送る。

そんなある日、友人でフリージャーナリストのネイサンのところに彼を中傷するメッセージが書かれたクリスマスカードが届く。
ところが同じようなクリスマスカードが別の3人にも届いていた。
クリスマス前には探偵仕事はしないと決めたパールだが、気になったので調べ始める。

翌日、マグワイア警部がパールに会いに来る。
クリスマスカードを出したかいがあったのだ。
ネイサンたちに届いたクリスマスカードのことを話すと、警察に任せるように言われる。
パールは明日行われるホスピスのためのチャリティーイベントに彼を誘う。

教会でチャリティーイベントが開かれる。
そこで自分で持って来たイェネーバ(オランダのジン)を飲んでいた会計士のダイアナ・マーシャルが倒れる。
彼女の足元にネイサンたちと同じクリスマスカードが…。

ダイアナは救急車で運ばれるが、亡くなる。
毒殺されたのだ。
パールはダイアナの甥のジャイルズにダイアナの死の真相を探るように頼まれる。

マグワイア警部は殺人現場にいたということで、捜査から外され、彼の代わりに無能なシプリーという警部が捜査を担当します。
マグワイアは本当はいけないのに、シプリーよりもパールの方が捜査能力が高いので、手を回して捜査状況を探り、パールに協力します。
そんなことより二人の関係はどうなったのかというと、全く進みません。
いい雰囲気になると必ず邪魔されるのです。
お約束なんでしょうかね、笑。
パールもパールで、マグワイアよりも探偵仕事の方を優先しちゃうんですよ。
せっかくマグワイアがパールと真剣に向き合おうと思い始めたのに。
大人の恋は簡単にはいかないのですね。

そうそう、パールのお母さんのドリーの言葉がよかったです。
「規則ってのは破るためにあるのよ!規則は賢者を導き、愚者を従えるのよ!」
言い得て妙です。

日本のクリスマスと全く違うウィスタブルのクリスマス。
一度は味わってみたいですね。

このシリーズは来年の5月に13作目が出版されるようです。
テレビドラマにもなっているので、人気のコージーミステリなのかもしれませんね。
次のお話はメイデーに起る女優の殺人事件だそうです。
時が大きく飛びますね。7月から12月、今度は5月ですよ。
まあ、殺人事件はそう頻繁には起らないものね。


<今週のおやつ>


中にラフランスが入った大福。前は白餡がラフランスの周り全体にあったような気がするのですが、下にしかないような…。


もう買わないと誓ったのに、買ってしまったKEITA MARUYAMAのクッキー。
クリスマスバージョンで、「BAKED HAPPINESS」と「FOR YOUR DELIGHT 
MOMENTS」って缶に書いてあります。
健康診断が来月あるので痩せなくてはならないのに、食べちゃいましたww。