リン・メッシーナ 『公爵さま、前代未聞です』2024/07/19

「行き遅れ令嬢の事件簿」シリーズの四作目。


叔父の家に居候しているベアトリス・ハイドクレアはケスグレイブ公爵と婚約する運びとなる。
周りのみんなはびっくり。というのも、公爵は身分も容姿も彼とピッタリのレディ・ヴィクトリアと婚約するとばかり思っていたからだ。
今まで寄っても来なかった人たちがやって来るようになる。
叔父さんとヴェラ叔母さんは自分たちの暮らしぶりが根底から覆され、余計な出費が増えることに思い至り不機嫌になる始末。

ある日、叔母さんが”公爵家の使用人リスト”に八人目の従僕を加えたとき、ベアトリスはほとほとうんざりし、家から逃げ出す。
気晴らしが必要だ。
前にレディ・アバクロンビーから調査依頼があったことを思い出し、彼女に会いに行くと、あきれられる。
しかし、ベアトリスは諦めない。探偵ごっこが趣味だと言い張り、二十年以上前の両親が殺害された事件の真相を明らかにすると決意表明をする。

レディ・アバクロンビーから聞かされた両親の秘密は意外なものだった。
父がケンブリッジの学友のピット首相の依頼で、スパイとしてイギリス連帯ギルトという商人たちの組織に侵入していたというのだ。

ベアトリスは公爵に内緒で調査を始める。

探偵ごっこが趣味とは、淑女にふさわしい趣味とは言えませんね。
それなのに、公爵は彼女のことを見守るだけで、今回は口出ししません。
公爵は学んだんですね。ベアトリスが一筋縄ではいかないことをww。

今回は自分の両親の死の謎に迫ります。
しかし、いつものように人騒がせにも、他人の屋敷の舞踏会の最中に騒動を起こしたので、彼女の評判は地に落ちたのではないかしら。
無事に結婚できるのか心配です。

五作目では、ベアトリスの宿敵、元ミス・ブロアムがやって来て、とんでもない騒動が起るようです。
読むのが楽しみです。