藤木蓮風 『アレルギーは鍼で治せ!』2006/07/10

昔、日本では中国から入った鍼灸を自分の国にあったように改良を加えていって、一般の人たちは病気になると鍼を打ったりしていたそうですが、西洋医学が入ると、この日本で育っていた医療を捨て去ったそうです。
日本人の新しもの好きのせいでしょうかね。

私が今まで受けていた治療が「慰安鍼」というもので、医療としての鍼ではないということが書いてありました。
肩が凝るからといって、肩にうつ鍼は一時的なもので、肩がこるのでもんでもらうのと同じこと。
根本的な肩こりはなおっていないというのです。
どうりで、何回鍼に行っても凝りは取れなかったはずです。納得。

医療としての鍼は経絡に沿って流れる気を整えることを第一義としているため、痛むところには打たないそうです。
痛む部分を治すのではなく、痛む原因となる五臓や六腑の気のひずみを治すために鍼を打つそうで、鍼は多くは打たないそうです。

この本にはアトピー、花粉症、じんましん、リウマチ等の症例があります。
どんな症状にでも言えることですが、すぐにはよくはならないということです。
根本的なところから治していくので、発症から時間がたっていなければ、それだけ治るのも早いといいます。
しかし、人は日常生活を営む上で、いろいろなストレスなどと闘っているため、どうしても治るのに時間がかかるそうです。

この本を読んでいて、ひとつだけ気になったのは、緑内障の症例で、いかにも緑内障が鍼で治るようなことが書いてあることです。
視覚障害や視力低下に鍼治療が効果的ということに、疑問をはさもうとは思いませんが、緑内障が治るように勘違いをされるような書かれかたには、ちょっと文句を言いたいです。
本の中の緑内障の人の症状は、目が充血して、目やにが出て、涙がとまらないというものです。
はっきり言ってこれは緑内障の症状とは違うと思います。(私が知らないだけ?手術をした人にこういう症状がでることがありますけど)
この症状が治っても、犯された視神経は元にはもどりませんから、緑内障が治ったとは言えません。
眼圧が低くなったとか、視野の欠損の進行が止まったというのなら、鍼は緑内障に効くと言えます。

私自身何が悪いというところはないのですが、なにやら調子が悪いという症状が続いています。
頚椎症や緑内障も東洋医学的には気のバランスの乱れから起こるというそうです。
私のように首の手術をしたり、緑内障で時間がたっていると、そう簡単にバランスの乱れが治らないように思います。
気長にやっていくしかないのでしょう。
そういえばこの頃、前のように肩に鍼を打っていないのですが、肩こりが気にならなくなりました。
前より肩が柔らかくなったように思います。

本当に今まで無駄な鍼を打っていたと思います。