乃南アサ 『五年目の魔女』2007/01/10

乃南アサの作品です。初めて読みました。
内容は、気持ちの悪いものでした。
私は友だちとはあまりベタベタしない関係が好きですが、この本の中にでてくるのは、なんとも言えず、私と全く正反対のタイプの女性です。
お昼も一緒、トイレも一緒、帰りも一緒、あったことを何でも話す、そういう女友だちの話を聞いたことがありますが、女性の多い職場では、この話のような関係が当たり前なのでしょうか?
私のように男性の多い職場では、女性は一匹オオカミで、つるみません。
あっさりしずぎていると思うこともありますが、長く仕事をしていく上では、こんなものだと思っています。

ある会社に勤めていた景子は、友人だった貴世美のせいで会社を辞めてしまいます。
前には5年後、10年後も会い続けるような友人だと思っていたのに、貴世美が、景子と仲のよかった上司の新田と関係をもってから、二人の間は変わっていきます。
貴世美は派手になり、人前でも新田との関係を隠さなくなり、新田は貴世美に溺れていきます。
景子は貴世美の中に、魔性を秘めた女の姿を見ます。

新しい職場を見つけ、自分の道を進み始めた景子ですが、元同僚の織絵とデパートで会ったことをきっかけに、貴世美がどうしているのか知りたくなります。
貴世美の育ったK市に電話をして問い合わせをしたりしますが、ついにはK市まで出掛けてしまいました。

貴世美はあれから新田と一緒にパブを経営し、失敗し、新田と別れてK市に戻ったといわれていました。
しかしK市の家は売られていて、しばらく浜松にいて、東京に戻ったらしいということまでがわかります。
新田は貴世美と別れた後、交通事故で死んでいました。

だんだんと景子は貴世美の悪夢に悩まされることになります。
誰かが自分を見ているという、そういう幻覚に悩まされるのです。
そういうなか、仕事では一軒家の装飾を任されることになります。
同僚の飯島とその家に行くと、なんとそこにはあの貴世美がいたのです。

あらすじを読んでもあまり、感じないかもしれませんが、読むと気味の悪い話です。
貴世美のような女には会いたくないなと思わせられます。
ホント、交わりは淡く、が良いですね。

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