井形慶子 『英国式スピリチュアルな暮らし方』2007/05/06

イギリスと言うと、ハリー・ポッター、ピーター・ラビット、フランケンシュタイン…。
ファンタジーの盛んな国という感じですね。
化粧品もナチョラルなものというイメージがあります。
オーラ・ソーマもイギリスから始まっていますね。

まず、本を読み出して驚くのが、幽霊の出る家が高い値段で売れるということです。
日本なら、誰も近づかず、売れないですよね。本当ですかね?
イギリスは代謝医療が盛んです。
日本では漢方を扱っても、健康保険が適用されないことが多いです。
ところが、イギリスではカイロ、鍼灸、ホメオパシーなどが国民医療制度の中に組み込まれているそうです。
この本の中で、ホメオパシー医たちの考えが書いてあります。

「人が病気になるかどうかを最後に決定するのは、あくまでもその人のあり方、魂の状態による」

イギリスに行ったら、一度訪れてみたい場所の一つがフィンドホーンです。
ここでは「巨大な野菜」が採れるそうです。
アイリーン・キャディという女性がグラストンベリーで神の声を聞いたことにより始まったそうです。

「さまざまな植物の精霊と交信することで畑仕事に大きな変化が表れます。あなた方が自然の精霊と共に働いているからです。自然との調和の発見、今起きていることはまったく新しい世界がつくられていく方法なのです」

今フィンドホーンは一つの共同体として、世界中からあらゆる分野の専門家が集まり、さまざまな新しい試みを続けているそうです。

子供の教育の仕方でも、日本とイギリスとの違いがあります。
日本では理系か文系かとタイプを決めたがるのですが、イギリスではあくまでも大学入学前のAレベルのテスト選択の時だけ、便宜的に理系、文系を選ぶだけであるというのです。
例えば、数学の成績が優秀だけれど、ピアノが好きで音楽の成績もいい子がいた場合、日本では音楽では食べていけないから、理系に行くようにというはずです。
イギリス人は失敗を恐れない。やって失敗する方がやらないよりマシだと考えるらしいです。
ですから、この子の場合、自分で好きな方をやるようにと言うのでしょうね。
何でも枠にはめてしまおうとする日本と、人の個性やオリジナリティを認め、どんなことに挑戦しても許され、認められる社会、イギリスに育つのと、違いは明らかですね。
だからといって、すべてイギリスがいいと言うのではありません。
イギリスにもいろいろな社会問題がありますから。
まあ、いいところは取り入れていけばいいというスタンスで読む本であります。