東野圭吾 加賀恭一郎シリーズ2012/03/07



図書館に『麒麟の翼』があったので借りてみました。
よくわからずに借りたのですが、これはシリーズ物の一冊だったのですね。

日本橋の麒麟像の下で男がナイフで刺されて死んでいました。男は『カネセキ金属』勤務の製造本部長青柳武明55歳。調べていくうちに別のところで刺されたらしいことがわかります。
近くで挙動不審の男が見つかりますが、声をかけて職務質問をしようとしたところ、男が逃げ出し、通りかかったトラックに撥ねられてしまいます。この男が潜んでいた場所から、青柳の書類鞄が見つかります。
犯人はこの男のように思われたのですが、日本橋署の警部補加賀恭一郎は疑問を持ち、従兄弟で警視庁捜査一課の松宮修平と共に地道な捜査をして犯人を突き止めていきます。

東野圭吾はつまらないと思っていたのですが、この本、好きです。純粋なミステリーファンにはつまらないのでしょうが、私のような謎解きよりもストーリーを読むのが好きなものにとってはおもしろい本です。

加賀恭一郎シリーズを最初から読んでみることにしました。
が、その前に、阿部ちゃんで映画になった『新参者』を読んでしまいました。(『麒麟の翼』も阿部ちゃん主役で映画になってますが)


小伝馬町で一人暮らしの45歳の女性が自宅マンションで首を絞められて死んでいるのが見つかります。
日本橋署の加賀恭一郎が人形町界隈を聞き取りに歩き回ります。
人形町には一回だけすき焼きを食べに行ったことがあります。その時は町を歩くという感じではなかったことを今さら悔やんでいます。
この本で人形町界隈がとても魅力的に書かれているからです。
犯人逮捕にどこで繋がるのかと思いながら、加賀の推理に感心しつつ読んでいくと・・・うまく繋がっていきます。

この2冊を読んでから初めに戻って読むと、全く趣が違うのにびっくりします。


シリーズ一作目。
加賀の大学生時代に起こる殺人事件が描かれています。
東野の初期の作品なので、バリバリの推理小説です。私はあまり好きじゃないのですが、加賀のことを知りたいので読んでいきました。
一昔前の学生生活が描かれていますので、今の大学生はびっくりするでしょうね。
部屋にはお風呂もついていないし、携帯電話もないなんてね。

加賀って剣道が強く、学生チャンピオンになるほどです。それなのに、高校時代に茶道の心得があり、茶道部には入っていなかったのですが、茶道部の人とは仲がよく、大学に入ってからも付き合いがあります。
七人のお茶友達の一人、祥子が自室で死んでいるのが見つかります。彼女は自殺なのか?それなら何故彼女は死んだのか?
加賀たちは祥子の死の謎を探ろうとします。
そうこうするうちに第二の事件が起こります。高校の恩師の茶道部顧問の家で、彼女の誕生日に「雪月花の式」を行っていた時です。

「雪月花の式」とは、数字の他雪月花の3つの役札が入っている札を次々と引いていきます。お点前が始まると雪の札を当たった人がお菓子を頂き、月の人はお茶を呑み、花の人が次ぎのお茶を点てる。これを繰り返し何度もして、一人に雪月花の札が揃って当たると終るというものです。

祥子の死と第二の事件はどういう繋がりがあるのか。加賀が謎を解いていきます。

『新参者』ではひょうひょうとして人形町界隈を漂流しているような加賀が、大学では結構情熱家だったことがわかっておもしろかったです。まだ大学生ですからねぇ。

二作目は『眠りの森』、三作目『どちらかが彼女を殺した』、四作目『悪意』、五作目『私が彼を殺した』、六作目『嘘をもうひとつだけ』、七作目『赤い指』、八作目『新参者』、そして『麒麟の翼』となります。

図書館に全部あるといいのですが。探してみますわ。

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