西條奈加 『善人長屋』&『閻魔の世直し 善人長屋』2017/08/18



世の人に「善人長屋」と呼ばれているのに、実は住人は裏稼業を持つ小悪党ばかりという千七長屋に、本当の善人の加助が住むことになります。
加助は困っている人がいるとほっておけない性格で、この長屋に住む人たちは本当に善人なのだと思い込んでいます。
そのため住人のたちは、加助の持ち込む面倒事にしぶしぶつき合う羽目になってしまいます。

善人、加助ですが、彼は女房と子を亡くしたばかりでした。
そんな彼の頼みなら断れないですよね。
悪党といいながら、人情に篤い住人たちです。


『善人長屋』の続きです。前作は短編でしたが、今回は長編です。

ある日、「閻魔組」と名乗る三人組によって裏社会の頭衆が次々と襲われ、殺害されました。
善人長屋の小悪党どもと縁のある者たちもいて、他人事と見過ごせません。

そんな頃、長屋を探る同心が現れ、差配の娘、お縫の様子が変です。

善人長屋に住む小悪党どもが裏稼業の技を駆使して、閻魔組の正体を暴き、裏で閻魔組を繰っていた大悪党を成敗していきます。

なんか娘のお縫がやたらつっぱしる性格で、私はイライラしちゃいました。
親の稼業を知っていたら、もっと慎重にならなければね。
サッサとお嫁にいっちゃえ、と思うこともありますが、これと言って主になるキャラがいないから仕方ないですか。

三作目も出ているようなので、図書館に予約しておき、ゆっくりと待ちますわ。