伊吹有喜 『今はちょっと、ついてないだけ』2018/12/01



甘いと言う人がいるかもしれませんが、失敗しても諦めず頑張り続ければ、誰でもどうにかなると思いたいです。
そう、この題名のように「今はちょっと、ついてないだけ」とつぶやいて。

バブルの頃、ネイチャリング・フォトグラファーの肩書で『ネイチャリング・シリーズ』というテレビ番組に出演し、人気があった立花浩樹は、バブル崩壊後、連帯保証人になったばかりに所属事務所から負わされた借金を返すために、故郷に帰りました。
それから15年経ち、四十代になり、やっと借金を返済し終えた時に、母親が入院し、同室の女性に息子は写真家だと自慢をしたばかりに、その女性の写真をとるはめになってしまいます。
浩樹が写真を撮っていた時とは違い、カメラはデジタルになっており、とまどう浩樹でしたが、携帯のカメラで撮った写真は思ったよりもよく撮れていました。
このことがきっかけになり、女性の孫から写真撮影の依頼が舞い込み、浩樹は東京へ戻ることになります。
デジタルカメランの扱い方がまだわからないからとか言って、撮影費用も安くしたりして、あまりにも控え目な浩樹ですが、シェアハウスに入居し、いろいろな人との繋がりができ、すこしずつ人生が好転していきます。

四十代ってどんな人でも迷うのでしょうね。
自分の人生、これでいいのかって。
浩樹のように遠回りしても、いつか自分の本当にやりたいことが見つかることもありますよね。
「今はちょっと、ついてないだけ」
いい言葉です。
使えますね(笑)。

伊吹さんの本は読もうと思って読んだわけではないのですが、『なでしこ物語』意外は読んだようです。
どの本も読んだ後に、心がほんわかして元気がもらえるものです。
私的に今年のお勧めの作家です。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coco.asablo.jp/blog/2018/12/01/9005698/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。