ローラ・チャイルズ 『ラベンダーティーには不利な証拠』2020/11/12



近くの神社に行くと、綺麗な紅葉が・・・。銀杏はまだ黄色くなっていませんでした。


「インディゴ・ティー・ショップ」のオーナー、セオドシアは同店のティー・ブレンダー、ドレイトンと一緒に、クリークモア・プランテーションで行われたイギリス式のシューティング(狩猟)・パーティに参加していた。
セオドシアは狩猟鳥を撃ったことがありますが、ドレイトンは散弾銃を持つのは初めて。
これくらいで止めておこうと思った時に、右の方から一発の銃声が、散弾銃ではなく拳銃の発砲音が聞えました。
セオドシアとドレイトンに割り当てられた場所ですから、他にパーティのメンバーがいるはずがないのにです。
セオドシアがどこから聞こえたのか調べに行くと、男性が草むらに倒れていました。
それはドレイトンの親友でシューティング・パーティの主宰者のレジナルド・ドイルでした。息はあったのですが、しばらくすると亡くなってしまいました。

警察からの聞き取りも終わり、セオドシアとドレイトンが家に帰ろうとすると、亡くなったドイルの妻のメレディスから一泊して欲しいと頼まれます。
不本意ながら二人はプランテーションハウスに泊まることになり寝ていると、火災が起こります。
セオドシアは火災は偶然ではなく、証拠を隠滅するためではないかと思います。

月曜日の朝、セオドシアがお店で働いていると、メレディスがやって来て、セオドシアの叔母のリビーから彼女が問題を解明し、手がかりを見つ出す天才で、不可思議な殺人事件を解決する天才だと聞いているので、力を貸して欲しいと頼まれます。セオドシアはドレイトンの力を借り、事件に関係する人たちから話を聞いていくことにします。

さて、お楽しみのお茶会は、「風と共に去りぬのお茶会」と「ラベンターのお茶会」です。
「風と共に去りぬのお茶会」の方を紹介しましょう。
ティー・ショップに南部らしさあふれる優雅な雰囲気の装飾をし、セオドシアは白地に緑、ヘイリーはピーチ色のドレス、ミス・ディンプルはピーチツリー・ストリートの古株女性に変身し、ドレイトンは本物のチャールストン紳士のようにネクタイと燕尾服を着ています。
入り口にレッド・バトラーの等身大パネルが置いてあります。どこから手にいれたのか聞きたいですわ。
お料理はスイートポテトのスコーンに糖蜜とジャム添え、リンゴとペカンのサラダ。メインは飴色に炒めたタマネギを添えたトウェルブ・オークス・バーベキュー・サンドイッチ。デザートはジョージア風ピーチコブラーとスカーレット・オハラのケーキ。
飲み物はオリジナルのピーチをブレンドした紅茶とピーチ風味のアイスティー。

トウェルブ・オークス・バーベキューってどんなのでしょうね。
アメリカには色々なバーベキュー・ソースがありそうですね。
日本では生姜焼きが一番?

セオドシアのやり方がだんだんとアグレッシブになってきていますし、手がかりを手に入れても、警察には知らせず、自分から危険に飛び込んでいくようになっています。
素人っぽいところがよかったのに・・・。
ティー・ショップではなく探偵事務所をやった方がいいのではないのと言いたくなりました。
次はアメリカで来年の3月に出版されるようなので、英語で読んでみると少しは印象がかわるかしら?

「みかんの丘」を観る2020/11/13

ジョージアとアブハジア自治共和国の間の紛争を扱った映画です。
私はこの紛争のことを知りませんでした(恥)。


ジョージア西部のアブハジアにはエストニア人が昔から住む集落がありました。
1992年にジョージアとアブハジアの間に紛争が起こったため、エストニア人の多くはエストニアへ帰国しました。
しかしイヴォとマルゴスは帰国せずに残っていました。
マルゴスはみかんを栽培し、イヴォはみかんの木箱を作っています。

ある日、ジープに乗った2人組の兵士がイヴォの家を訪れます。
お腹が空いているので何かくれというので、食料をやりました。
その後、イヴォが食事をしていると、銃声が聞こえ、急いで行ってみると、さっきの兵士がジョージア人兵士たちと闘ったようです。
イヴォは生きていた兵士2人を家に運び、医師を呼び手当をしました。

助かった兵士の一人はチェチェン人の傭兵でアハメドと言いました。
彼は助かったもう一人のジョージア人兵士が目を覚ましたら、仲間の敵を討つと言います。イヴォは彼の家の中では何もしないと約束させます。
ジョージア人兵士はなんとか助かり、起きられるようになりました。
彼の名はニカ。
ニカとアハメドはよく口げんかをしますが、イヴォの仲介のかいがあり、少しずつ互いを思いやるようになっていきます。

マルゴスの心配は頼んだ兵士たちがみかんを摘みにくるかどうかということです。
収穫できないとみかんは腐ってしまいます。それが彼の心を悲しくさせるのです。
みかんが売れたら、エストニアに帰れるというのに・・・。

平和な日は続きませんでした。
ニカが戦争が終わった時のことをイヴォに話している時に、チェチェン人兵士がやってきて、アハメドをジョージア人だと因縁をつけ殺そうとします。
ニカはベッドの下から銃を持ち出し・・・。

イヴォが何故アブハジアに残っているのか、その理由がわかりません。
マルゴスや孫娘のためなのか、息子の墓があるからなのか、エストニアにはもはや縁者が誰も残っていないからか・・・?
ニカが孫娘の写真を何回も見つめるのも気になりました。

色々な人が来ては去り、イヴォは一人、残ります。
みかんは人間たちのこととは無関係にたわわに実のっています。



なんでも口で咥えられるものは咥えてしまう弟犬。



歯磨きをしていると、籠の中に入っているテニスボールが気になるらしく、ジッと見ています。
意外と記憶力はあるらしく、ボールのありかは覚えています。

桐野夏生 『日没』2020/11/14

チョコレートドーナツ』が舞台化される記念として、映画がアンコール上映されるそうです。
渋谷パルコ8階のホワイトシネクイントで12月11日から24日までです。
スクリーンで見ると、アラン・カミングの歌うシーンがなお一層感動的だと思います。お暇があったら見に行ってください。



小説家のマッツ夢井は「文化文芸倫理向上委員会」からの召喚状を受け取ります。
一体これは何なのだろう?
そう思って色々と調べたり、人に聞いたりしたのですが、何をやっている委員会なのか全くわかりません。
弟の信弥によると、最近、作家がよく自殺をしているようです。
この委員会が関係しているのか・・・?
いなくなった猫のコンブを探すビラを作り、貼っていると、見知らぬ電話が来ます。「文化文芸倫理向上委員会」の者と名乗る男からでした。
彼からも詳しいことが聞けず、取りあえず指定された駅に行き、講習というものに出ることにします。
次の日、コンブがゴミ捨て場で死んでいるという電話が来ます。

マッツが連れて行かれたのは、断崖に建つ海辺の療養所でした。
名前ではなくB98と呼ばれ、一人部屋にはテレビもなく、人と話すのは禁じられ、携帯電話も通じず、食事は呼ばれて行くか、部屋で食べるしかなく、やっていいのは散歩と望まれた作品を書くことだけ。
今まで書いていた小説が偏向的なので、「社会に適応した小説」、つまり心洗われる物語とか、映画の原作になるような、素晴らしい物語を書けというのです。
口答えや言いつけを守らなければ減点され、それだけ収容日数が伸びます。
マッツはその日のうちに減点7になってしまいました。

講習というのは名ばかりで、療養所というのは収容所。
いつまで続くのかわからない軟禁生活。
「更生」すると本当に出られるのか?
一体誰が味方なのか?

最後に光りが見えたかと思ったら、次なる地獄?救い?が・・・。

戦中の政治犯や赤狩りやら、某国(複数)を思い出させられる内容です。
これがこれからの日本で現実にならないことを祈るばかりです。

「スクール・デイズ」を観る2020/11/15



日本語の題名では「スクール・デイズ」という普通のものです。
原題は哲学的で、「That's What I Am」。
自分とは何かと悩む十代にふさわしい題名ですね。
1965年のお話です。
(ネタバレあり)

サイモン先生は生徒から好かれている、国語の教師です。
彼の8年生の授業で二人一組になり、課題をすることになりました。
アンドリュー・ニコルはスタンリーとペアを組むことになります。
スタンリーは勉強はできるのですが、赤毛で耳がでかく、背が飛び抜けて大きいことから、Big Gと呼ばれていじめられていました。
ニコルは彼とはペアを組みたくありませんでしたが、好きなサイモン先生を失望させたくないので、嫌だと言えませんでした。
サイモン先生はちゃんとした理由があってペアにしたと言います。
先生は書くことに自信がないというニコルの夢に気づいていて、ニコルが書く才能があると褒めてくれ、彼に”I am a writer.   That's what I am”と何回も言わせます。
(何かなりたい職業があったら、試してみるのもいいかも)

学校に「変人の庭(geek corner)」と呼ばれている中庭があり、休憩中にいじめられっ子たちが集まっています。もちろんスタンリーもいます。
「geek」たちはひどいいじめにあっています。
例えばスタンリーは水鉄砲で股間に水をかけられ、「もらしたぞ」と大声でからかわれていました。
スタンリーの友人のノーマンはサンドイッチとチョコバーをランチに持って来いと言われ、持ってこれないとノーマンはお金をいじめっ子に渡します。
スタンリーのすごいところは、いじめられても超然としているところと、友達思いのところです。この良さにニコルはまだ気づいていません。

ニコルの父親は何事にも口出しをする人で、ニコルが芝を刈っていると、刈った跡に草が残っているといつも文句を言います。
親として悪いお手本ですが、見本を示してやると言ってニコルから芝刈り機を取り上げて、自分でやってしまいます。
プラモデルを作っていると、文句を言ってニコルからプラモデルを取り上げ、自分でやっちゃうんですよ。困ったお父さんだこと。
母親はまともな人で、ニコルが「変人の庭」とかBig Gとか言うと、ちゃんと名前で呼びなさい、からかわれている人のことを考えなさいと注意します。
ニコルは母親が何で注意するのかわかっていないようです。

ある日、ブスだとからかわれているカレン・コナーに、ジェイソンがたまたまぶつかります。
彼は「コナー菌に感染した」と騒ぎ、カレンを着ていたジャケットで何回も叩きました。
スタンリーが駆けつけて来てジェイソンを止めましたが、カレンは怪我をし、ショックを受け、トイレに籠もってしまいます。
そこにサイモン先生がやって来て、彼女を抱きしめ慰めます。
ジェイソンは先生から強く叱責されました。
その後の国語の授業で、気落ちしたサイモン先生は新聞の「世界を平和にする方法を25語以内で書く」という懸賞に応募して優勝した4単語を黒板に書きます。

    Human Dignity + Compassion=PEACE
  (人の尊厳+思いやり=平和)

そして今日は授業をする気分じゃないから、本を読んでくれと言いました。

ニコルは金曜日に職員室の手伝いをしています。
タレント・ショーのプログラムの印刷を頼まれますが、そこにスタンリーが歌を披露すると書いてあるのを見つけます。
ノーマンはそんなことをするとまたからかわられるのだから、止めろと言いますが、スタンリーは「僕は歌を歌うのが好きだから、僕にも出演する権利があるはずだ」と言って譲りません。

スタンリーとニコルは「変人の庭」でサイモン先生の課題のテーマを話し合います。スタンリーが「差別という言葉は人によって意味の捉え方が変わる」と言ったので「差別」ではな「寛容」をテーマにすることになります。

始めは子供たちが面白がって大した根拠もなく言っていたことなのでしょうが、いつしか生徒の間にサイモン先生はホモだという噂が広まっていました。
ニコルは母親にそのことを話しましたが、母親は「それはサイモン先生の人間性とは関係はなく、最高の先生であることにかわりはないでしょ」とニコルに言いました。
しかしジェイソンが母親に話したことから一大事になってしまいます。
息子がカレンへのいじめで叱られたことを根に持っていた父親が問題にしたのです。
校長はサイモン先生にそのことを話します。
サイモン先生は「ジェイソンが可哀想になった」、「私生活が教師としての能力にどう関係するんだろう。仕事と個人の問題は別なのに」、「私は57歳。人生の大半を教師として過ごしてきた。自分を曲げるつもりはない」と言って、自分がホモかどうかについて言及しませんでした。
実は彼は結婚していて、19年前に奥さんが亡くなってから独身を通していたのです。校長はホモであることを彼自身で否定して欲しいというのですが、彼は「否定しないのは子供たちのためだ」と言って断ります。

しばらくして子ども達の間にサイモン先生が今年で辞めるという噂がたちます。

タレント・ショーの日、ニコルはスタンリーに水鉄砲で水をかけられている時に助けなくて悪かった、君のように勇敢な人は初めてだ、と謝り、彼のためにノーマンを探しに行きます。
自宅にいたノーマンは笑いものになるスタンリーを見ていられないから見に行かないと言うのですが、ニコルはスタンリーが勇気を出したのだから、見届けてやらなければいけないと言って見に来るように誘います。
結局ノーマンは見に来るのですが、スタンリーの前に出演した子のドラムがとても上手かったので、公開処刑が始まると心配します。
スタンリーはノーマンの予想に反し、堂々と舞台に登場し、自作自演の歌を披露します。

最後の授業の日、『ジャンヌ・ダルク』を読み終えました。
サイモン先生はニコルとスタンリーのレポートにA+をくれ、「君たちは私の教師人生で一番の誇りだ」と言ってくれました。
最後にサイモン先生が言ったのは、”I am a teacher.   That's what I am.”でした。

サイモン先生は生徒たちが飾りつけた車で学校を去ります。
その後、ニコルは先生に会いに行きます。
それには理由がありました・・・。

ニコル君のこの一年間は彼の人生において、もっとも実りの多い年だったのではないかと思います。
幼い恋愛もあったのですが、ここには書きませんでした。
サイモン先生のような教師に出会えたニコル君たちは幸せですね。

実はニコル君たちが一致団結してサイモン先生を辞めさせないでという抗議運動をして、サイモン先生は学校に残ることになりましたという最後を想像していました。
この映画は実話に基づいて作られたそうで、なるほどと思いました。
実際、嘘の噂で辞めることになった教師のために闘う人がどれぐらいいるでしょうか。
いじめもそうです。いじめている子に止めろと言う子がどれほどいるでしょうか。
私もそうですが、たぶん何もしないで見ているだけの人の方が多いでしょうね。
それに1960年代はまだまだ同性愛に不寛容な時代でしたもの。

  ”I am a/an 〇〇.   That's what I am.”

こういう風に誇りを持って言えますか?
言える人は幸せですね。言えなかったら、言えるように少し頑張ってみましょう。

読んだ本、四冊2020/11/16

読んだ本が貯まってきているので、時間がかからず読める本をまとめてみました。


志賀内泰弘 『京都祇園もも吉庵のあまから帖』
祇園の芸妓からタクシードライバーになった美都子の母、もも吉は一見さんお断りの甘味処「もも吉庵」を営んでいます。
お客さんは花街で働く人たちで、メニューは麩もちぜんざいのみ。
店には相談事を持った人がやってきます。

気に入った言葉。
「『頑張る』いうんはなぁ、『我を張る』こと。つまり自分一人の頑張り、独りよがりのことやなぁ。それに対して、『気張る』いうんは『周りを気遣って張り切る』ことや」

だから京都の人は「おきばりやす」って言うんですね。
京都好きでほんわかした簡単に読める本を探している人向けの本です。

竹岡葉月 『美味しいベランダ。あの家に行くまでの9ヶ月』
シリーズ、9巻目。
まもりと葉二は遠距離恋愛中。まもりが大学を卒業してから結婚し、神戸で一緒に暮らす予定です。
両家の顔合わせも無事に終わり・・・いいえ、無事には終わりませんでした。
籍を入れる前に結婚式をやらないのかという横やりが入り、急遽、まもりは式場巡りをすることになります。葉二との間にも軋轢が・・・。
まもり、マリッジブルーか?

家にインスタントラーメンしかない方、この本を読むと美味しいインスタントラーメンを使ったレシピが出てきますよ。(美味しいかどうかわかりませんが。私、ラーメンを滅多に食べないので・・・)
次巻は神戸で暮らす二人の様子が描かれる最終巻のようです。

森沢明夫 『かたつむりがやってくる たまちゃんおおつかい便』
葉山珠美ことたまちゃんは大学を中退し、祖母たち「買い物弱者」のための移動販売をやろうと思い、故郷の町に帰ってきました。
居酒屋をやっている父は入院しており、フィリピン人の義理の母とは気が合わず、いさかいばかり。
周りの人たちの助けによって何とか移動販売ができるようになりますが・・・。

気に入った言葉。
「人生に「失敗」はない。あるのは『成功』と『学び』だけ」

たまちゃん、学んだかな?

垣谷美雨 『希望病棟』
後悔病棟』の続編です。
『後悔病棟』で主人公だった早坂ルミ子医師の後輩で、品川分院から異動してきた黒田摩周湖という変わった名前の医師が今回の主人公です。
摩周湖医師は周りから「普段は無口なくせに、たまに口を開けば、患者や家族の気持ちを逆撫ですることばかり言う、人の気持ちのわからない医者だ」と思われていました。
本当のところ、彼女は人の気持ちはわかるのですが、それを上手く表現できない口ベタな人なのです。
今回の患者は末期癌で治験を受ける、16歳の児童養護施設で暮らしている少女と
36歳の代議士妻です。
昼食の時間に摩周湖医師が患者や同僚、親とのことなどを考えて落ち込んだ後、病棟に戻ろうと歩いていると、花壇に落ちている聴診器を見つけます。ナースステーションに届けようと思っていると、ルミ子医師に「摩周湖先生が使えばいいよ」と言われました。その聴診器を使ってみると、人の声が聞こえてきます。

作者が書いた貧困から脱する方法がちょっとまずいんではないですかぁ。
いくら何でもそれを高校生に勧めるか・・・。そこが残念な作品です。



午後の光がよかったので、テーブルの上でひなたぼっこ。
弟犬は飛び降りそうなので、リードで降りないようにしています。
ヨーキーは気をつけないと、どこからでも降りようとして危ないです。


兄は絶対に飛び降りたりしません。愛玩犬ですから、抱かれるのが好きです。
顔の毛がボサボサになってきました。

「イエスマン ”YES"は人生のパスワード」を観る2020/11/17



すべてのことに”No"と答えていた男が”Yes"と答えるようにしたら…というお話。
英国の作家・プロデューサーの実体験を基にしている映画だそうです。
(ネタばれあり)

銀行員のカール・アレンは3年前に離婚してから仕事でもプライベートでも、常に”NO"を言い続けてきました。職場の個人融資も、友だちからの飲みの誘いも、隣の女性の朝食の誘いも、パーティの誘いも、すべて”NO"。といって何か用事があるわけではないのです。いつも行くのがレンタルビデオ屋で、家でDVDを見ています。ホント、つまらない男です。

ある日、非通知の電話が来ます。電話をかけてきたのが世界を旅している友人のニック。彼と会うと、「俺は”イエスマン”になった。イエスで人生が変わるぞ」とカールにパンフレットを渡し、セミナーに来るように言っていなくなりました。

家でくつろいでいると、友人のピーターが現れます。実はその夜に彼の婚約パーティがあったのに、カールは行かなかったのです。頭にきたピーターはカールを責め、「一人で淋しく孤独死するぞ」と捨て台詞を言って帰っていきました。
その夜、カールは悪夢を見ます。
目が覚め、ニックから渡されたパンフレットを見て、セミナーに行ってみることにします。

セミナーにはたくさんの人々が集まっていました。
ステージに現れた代表のテレンスにカールは目をつけられ、ステージにあがるように言われますが、もちろんカールは”NO”と答えます。
テレンスはそれならこちらから行ってやろうとカールのところにやってきます。
そしてカールに「決断を求められる機会があるたびに、それが何であろが”YES”を言う」という誓約をたてさせます。恐ろしいことに、こう付け足します。
「もし誓約を破ったなら、災いが待ち受けるだろう」と。

会場を後にしたカールは大変です。ホームレスの男性に捕まってしまい、車に乗せてくれ、携帯を貸してくれ、2ドルくれ、と言われ、すべてに”YES”と答えなきゃならないのですもの。
男性を公園でおろし、帰ろうとしたら、ガス欠。電話をしようとしたら、電池切れ。トボトボ歩いてガソリンスタンドまで行くカール。かわいそうに。
でも、”YES"のおかげでいいことがありました。ガソリンスタンドでバイクに乗った女性に写真を撮られたことがきっかけとなり、車のところまで送ってもらえたのです。(この公園、「ラ・ラ・ランド」で出てきた公園です)
図々しくキスしてくれたらいいなぁと言ってみると、彼女、キスしてくれました。

それからの彼は職場でもプライベートでも”YES"を言い続けます。
たまに”NO”を言うと、殴られたり、迫られたり、いいことないんですもの。
カールはいろいろなことをやりました。
コスプレ、クッキー売り、ギター、飛行機の運転、韓国語、婚活、ブライダル・シャワー、人助けetc.
そのおかげで職場では昇進し、重役になっちゃいました。

たまたま行ったライブでバイクの女性・アリソンが歌を歌っているのを見かけ、再会します。その後、二人は少しずつ仲良くなっていき、無計画旅行に行くことにします。飛行場で一番早く飛び立つ飛行機に乗るのです。
旅行中にアリソンから一緒に暮らそうと言われ、カールは”YES"を言うのですが…。
帰りの飛行場でカールはFBIに捕まってしまいます。イエスマンとしてしていた行動がおかしかったため、テロを計画しているのではと疑われてしまったのです。
友達の弁護士のピーターが来て助けてくれますが、カールがセミナーに参加してから、何にでも”YES"と言うことにしていると話しているのを聞き、アリソンは激怒します。
本心からのYESかどうかどうやって見分けりゃいいのよ!私と暮らすのは嫌だけど、YESを言ったのね!etc.
そして告げられた、さよなら。

頭にきたカールは車に隠れテレンスを待ち伏せし、後ろから彼に話しかけます。
驚いたテレンスが運転を誤まり、他の車と衝突。二人は病院に運び込まれます。
ベッドに寝ているカールのところにテレンスがやってきて言います。
君は私の教えを誤解している。誓約は最初からなかったのだ。ただのでまかせだ…云々。

病院から抜け出したカールが行った先は…。

楽しく笑える映画です。
もしあなたがNOMAN(NOWOMAN)だったら、YESMAN(YESWOMAN)になってみるとカールのように人生いい方向に行くかもしれませんよ。


ホームベーカリーだけなら飽きるので、今週もパンを頼んでみました。


ランチのサンドイッチ作りは続いています。毎朝5時に起きるのはつらいのですけど…。

ドラマ版「パンとスープとネコ日和」を観る2020/11/18

神社で紅葉を見ました。


この前、まだだった銀杏が黄色くなり、沢山の人が写真を撮っていました。
私も撮ってみましたが、正面は人が多いので、横からになってしまいました。



「パンとスープとネコ日和」のドラマ版を見ました。


アキコの母親が突然亡くなります。同じ頃、編集部から経理部に変わる辞令が出ます。アキコは仕事を辞めて母が営んでいたお店を継いで、サンドイッチとスープのお店を開くことにします。お店は好評で、何とかなりそうです。
そんな頃、実の父親のことを聞き、彼の寺を見に行ったところ、異母兄である住職に偶然会い、親しくなります。

あまり原作の方を覚えていませんが、原作と違うのは先生に手紙を沢山書いているということと住職と会って話しをし、親しくなるというところです。原作では住職の奥さんと親しくなるんじゃなかったかしら?
それに近所のおじさん2人とあんなに親しかったかしら?

アキコが小林聡美、しまちゃんが伽奈、喫茶ハッピーのママがもたいまさこ、山口先生が岸惠子です。
私が想像していたものとみんなちょっとずつ違うなという感じです。
特にしまちゃんが違いました。もっとガタイのいい、男っぽいしっかりした子かなっと思っていました。
前にも書きましたが、岸惠子さん、素敵です。

笑っちゃったのは、最終話の最後のダンスです。
出演者全員で変な体操みたいなダンスをするんです。


こんな感じ↑。

映画の「かもめ食堂」とか「めがね」が好きな人やゆったりした頑張らないドラマを見たい時にお勧めのドラマです。

西條奈加 『隠居すごろく』2020/11/19



徳兵衛は巣鴨の糸問屋「嶋屋」の店主でしたが、還暦を過ぎたのを機に隠居生活に入ることにしました。
妻のお登勢は旦那さまが決めたのだからと反対するわけでもなく、全く味気のない態度です。隠居家には徳兵衛だけが入り、お登勢はいなければ差し障りがあるということで店に残ることになります。
徳兵衛は三十三年間を、商いは手堅く、表奥ともに節約を心掛け、自身も贅沢を戒め、ただ店のためだけに費やしてきました。
そのためきままに趣味に生きる暮らしを味わいたい。これまでの褒美として安穏な余生を送りたいというのが夢だったのです。

隠居家は巣鴨村の外れ、「嶋屋」からそう遠くない古びた百姓家にしました。
越してから釣りを始めましたが、三日でやめ、次は・・・と考えるのですが、如何せん、趣味道楽に熱中するさまを小馬鹿にしてきましたから、今から頭を下げるのも嫌ですし、この歳から始めたところで、さして上達するわけでもなく、笑われるのが落ちだと思うと、尻が重くなるばかり。
なんと徳兵衛はひと月で隠居生活に飽きてしまったのです。
気楽なひとり暮らしの邪魔をするなと言ってしまったため、嶋屋からは誰も訪ねてきません。
初めて寂しさを感じる徳兵衛。

そんな頃、息子の吉郎兵衛とお園夫婦の長男で、8歳となる孫の千代太が隠居家にやってきます。
孫の来訪に喜ぶ徳兵衛。
それから千代太は毎日やってくるようになります。
実は千代太には悪癖がありました。犬猫を次々と拾って隠居家に持ってくるのです。孫の悪癖を直すため、徳兵衛は孫におまえの気持ちは悪いことではないが、どうせなら人のために使ってみてはどうかと話します。

千代太が隠居家に来るには理由がありました。
もちろん徳兵衛のことを案じてはいるのですが、新しい手習いの女師匠と合わなく、お昼まで我慢し、その後、隠居家に来ていたのです。
考え抜いた末、手習いを半日にし、その後お店商いを学びに隠居家に来ることになります。
千代太は頭の良い子でしたが、徳兵衛の教えを逆手にとり、とんでもない厄介事を連れてくるようになります。

安穏な隠居生活もどこに行ったのやら。
次々と起こる難題にてんてこまいの徳兵衛でしたが、意外と充実した生活になっていきます。

小言の多い、短気なじいさんがだんだんと変わってきて、今度は人様のためにもうひと働きする様がほっこりします。
どの作品も間違いのない出来の西條さんです。

「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」を観る2020/11/20

イギリス、ウエールズの少年たちのコーラス・グループ、Only Boys Aloudが同じくウエールズ出身のウエストエンドのスター、Sophie Evansさんと「オズの魔法使い」から「Somewhere Over the Rainbow」を歌っています。
前回はOnly Boys Aloud出身のトムと一緒に歌っていましたが、今回の歌の方が難しかったかな?
WHOは2020年を「The International Year of the Nurse and Midwife」に指定したようです。


カナダの画家、モード・ルイスの半生を描いた作品。
(ネタバレあり)

モードはアイダおばさんの家で暮らしていました。
モードは小さい時からリュウマチを患っており、手足が不自由です。
アイダは口やかましく、お金をもらってモードの面倒をみているのに、彼女を邪険に扱い、家事手伝いをさせていました。
たまに息抜きにモードがクラブに行くと、嫌みを言います。
ある日、兄のチャールズがやってきて、生家を売ったと言います。売らないで欲しいというモードの意見は無視されました。
ジャズクラブを経営しているチャールズは借金まみれなので、お金が必要だったのでしょうね。
アイダはモードの面倒はみきれないとチャールズに言いますが、チャールズはお金を渡しているのだからと言って帰っていきました。
買い物に行った先で、モードは一人の男が家政婦募集の張り紙をするのを見て、張り紙を持ち帰ります。

モードは張り紙の主、エベレットの家まで歩いて行きます。
エベレットは孤児院出身で、魚の行商と孤児院で雑用をして生計をたてていました。忙しくて家事まで手が回らないので、人を雇おうと思ったのです。
エベレットは彼女に障害があるのを見て、一端は断りますが、孤児院の教師から希望する人がいれば雇った方がいいと助言され、試しに雇うことにします。
モードは荷物をまとめ、アイダに別れを告げますが、彼女を一族の恥さらし、出て行くのならこれっきりだと冷たく言うだけでした。

初めて仕事をするモードは何をすればいいのかわからず、エベレットに指示してくれと頼みますが、エベレットから自分で何をしたらいのか考えろと怒鳴られます。
エベレットは孤児院で育ち、生きるのに精一杯の生活をしてきたため、粗野でぶっきらぼうで、何かというと嫌なら出て行け、ここは俺の家で、ボスは俺だと怒鳴りつけ、時には暴力をふるいました。
家の順位は、俺(エベレット)>犬>鳥>モードです(笑)。
絵を描くのが好きなモードは絵の具を持ち出し、棚を塗り始めます。

買い物に行って、階段に座ってタバコを吸っているとアイダがやってきます。
「遊びに来て」というモードに彼女は、「エベレットの慰み者になったという噂よ。死んでも遊びに行かないわ」と吐き捨てるように言って去って行きます。

気難しいエベレットと暮らしていると、様々な争い事がありますが、モードはエベレットのところに留まっていました。
壁に絵を描くことが唯一の彼女の心の拠り所なのです。
いつものように絵を描いていると、サンドラという女性がやってきました。
NYから休暇を過ごすために来たようで、エベレットに注文した魚が届かないというのです。
サンドラはモードの絵を見て、興味を持ったようです。
モードはエベレットのためにメモを取ることにします。
サンドラのところに魚を持って行くと、絵が描かれたカードを買うからもっと描いて欲しいと言われます。
カードは一枚10セントで売れました。

夜、寝ているとエベレットがモードに手を出してきます。
モードは結婚してくれ、それじゃなければ嫌だと断り、子供を身ごもったことがあり、その子供には障害があり、死産だったという過去をエベレットに話しました。
それからしばらくして、彼らはひっそりと結婚します。
夜、ダンスをする二人が可愛らしいですね。特に照れたエベレットが。

再度、避暑にサンドラがやってきます。
大きい絵を見たいと言い、絵を描いたらNYまで送ってくれと前金を置いていきます。
彼らは「絵を売っています」という看板を出し、絵を売ることにしました。
沢山の人が絵を買いにくるようになりました。
新聞にも載り、このことを聞きつけたチャールズが現れ、ずうずうしくお金の管理をする人間が必要だとうと言い出しますが、早々にお引き取り願いました、笑。

絵が売れ出して、変わったのがエベレットです。
ジャガイモの皮を剥いたり、掃除をしたりと、家事をやるようになったのです。
その側でモードは絵を描いています。
やっと幸せになったモードです。
すごいことに、ニクソン副大統領から絵が欲しいという手紙が来たり、テレビ局が取材に来たりするようにまでなったのです。

ある日、店でエベレットはアイダと偶然出会います。
病気のアイダはエベレットのことを色々と批判したにもかかわらず、モードに自分のところに来るように言うように言付けます。
気を悪くしたエベレットはモードを連れていこうとはしませんでした。
仕方なくモードは歩いてアイダのところまで行きます。
アイダはモードに、「一族の中で幸せになったのはお前だけだ」、「赤ちゃんを抱かせてあげればよかった。赤ちゃんに障害はなく、死んではいない。お前に赤ちゃんの世話は無理だと思ったので、チャールズが裕福な夫婦に売った」と告白します。
帰り道にエベレットは車で迎えに来ていました。
アイダや子供の話をしようとするモードにエベレットは「この生活にうんざりだ。お前が来てから面倒ばかりだ・・・」と言い出したため、モードはショックを受け、サンドラのところに身を寄せます。

サンドラに絵を教えて欲しいと言われ、モードは言います。
ただ描きたいように描くだけでいい。自分は記憶を頼りに描き、デザインは自己流。絵筆が目の前にあるだけで満足・・・。

やがてエベレットはモードを迎えに来ます。
駄目な亭主だと言うエベレットにモードは、「違うわ。あなたと暮らせて幸せよ」と答えるのでした。
その後、エベレットはモードをある場所に連れて行きます・・・。

彼女の絵はこんな感じです。


色使いが綺麗ですね。稚拙と言ってもいいかもしれませんが、生き物に対する愛が感じられる絵です。

絵が売れてからも夫婦はガスも水道も電気もない4メートル四方の小さな家で暮らし続けていたといいます。欲がないのですね。
最初はイーサン・ホークが演じるエベレットが怒鳴るので苦手でしたが、終わりには彼が可愛く思えました。
エベレットはモードが亡くなってから、どうやって暮らしていったのか気になりました。

アレン・エスケンス 『償いの雪が降る』2020/11/21



母子家庭でアル中の母と自閉症の弟を持つジョー・タルバートは酒場で用心棒のバイトをしてお金を貯め、ミネソタ大学の学生になりました。
「伝記執筆」という授業の課題で身近な年長者の伝記を書かなければならなくなります。適当な身内がいないため、思いついたのが老人介護施設でした。
施設に行くとローングレン院長は、介護施設にいるほとんどの人は認知症や神経系疾患を患っているため、自分の子供さえわからなくなっていて、過去の出来事など覚えているわけがないと、ジョーの頼みを断ろうとしますが、受付係のジャネットが加勢してくれます。
カール・アイヴァソンという、14歳の少女をレイプして殺し有罪判決を受けた殺人犯が、末期の膵臓がんのため釈放され、この介護施設に入所しているというのです。
あまり乗る気ではないローングレン院長でしたが、カール・アイヴァソンにジョーと面会したいかどうか聞いてくれることになります。
ちょどその時、電話が入ります。
縁を切ったはずの母親からで、飲酒運転で捕まったというのです。
すぐの釈放は無理なので自閉症の弟・ジェレミーを迎えに行かなければなりません。
カールが面会を承知したら電話をくれるということになりました。
弟のジェレミーは疑うことを知らない子で、母さんがミーティングに行ったという嘘を信じているので、今度は長いミーティングだということにし、ジョーは自分のアパートメントに連れて来ました。

次の日、ジェレミーをアパートに置いて、大学の図書館でカール・アイヴァソンの事件の記事を探し、読んでいきました。
家に帰ると、前から気になっていた隣の女の子、ライラ・ナッシュがジェレミーと並んでカウチに座っているではありませんか。
テレビの入力切替えボタンを間違って押してしまし困っていたのを、ライラが直してくれたというのです。
ライラはジョーと同じミネソタ大学の学生でした。
勇気を出して、親切のお返しと言うことでジョーはライラを夕食に誘います。

カール・アイヴァソンは互いに相手に対し正直であることを前提に、臨終の供述としてインタビューに応じてくれることになります。

夕食にやってきたライラはジョーがカール・アイヴァソンの伝記を書くことに否定的でしたが、彼の話を聞くだけではなく、裁判のときのファイルを見ることをアドバイスし、法律事務所で弁護士補助職員をしているおばさんに電話をして色々と聞いてくれました。

飲酒運転で捕まった母親は三千ドルの保釈金が必要でした。
保釈金を支払えないなら代わりに飲酒監視用ブレスレットを装着し、少しでもアルコールを摂取した場合は即座に拘置所にもどることになります。
三千ドルは大学の授業料になる大切なお金です。絶対に使いたくありません。
ところが母親は飲酒監視用ブレスレットは絶対にごめんだと言って譲りません。
断ると、私が拘置所に入っている間、ジェレミーの面倒をみてもらわないとと、ジョーの急所をついてきます。
ジョーは三千ドルを払います。

ジョーはカールのヴェトナム戦争で一緒に闘った友人や裁判の時に事務員をしていた弁護士の話を聞きます。
友人は彼がそのようなことをするはずがないと断言し、戦時中の悲惨な出来事を話してくれました。
元事務員は最後までカールはやっていないと言っていたと教えてくれました。
ライラに裁判の記録ファイルが手に入ったことを言うと、興味を持ったのか一緒に読んでくれることになります。

そうするうちに母親のアパートメントの家主のテリー・ブレマーから電話が来ます。ジェレミーが火事を出しそうになったというのです。
保釈された母親は弟を置いて、ラリーという男とどこかに行ってしまったようです。ジェレミーの背中には青あざがあり、ラリーにテレビのリモコンで叩かれたそうです。
大学に通うためにはジェレミーを引き取るわけにいかないので、帰ってきた母にジェレミーの面倒をちゃんとみるように注意しますが・・・。

カールに殺されたと言われている女の子、クリスタルの日記を読んだライラは、日記に書いてあった暗号に注目します。暗号を解読できれば、事件は一変するかもしれません。現に弁護団は暗号を解こうとしていましたが、カールが迅速な裁判を望んだため、解く前に裁判が終わってしまったのです。

カールが少女をレイプし殺害したということに疑問が湧いてきます。
カールは本当にクリスタルを殺したのでしょうか?
いつしか二人は真実を求め、カールと自分たちの過去に向き合っていくことになります。

登場人物たちは誰一人として幸せな生活をしてこなかったようです。
あんな母親からこんな心優しい兄弟がどうしてできたのか、不思議です。
話自体は目新しくなく、アメリカによくある話ですが、ジョーとライラ、ジェレミーに幸せな未来が来るように祈らないではいられなくなりました。

続編の「The Shadows We hide」では存在自体知らなかった父親の殺人事件に、ジャーナリストになったジョーが絡むようです。 
翻訳が待たれます。というか、自分で読めよという感じですが、アガサ・レーズン・シリーズがまだ終わっていませんわ。ビデオを見るのを控えなくては・・・。

今週のおやつは、小布施堂のモンブランです。


栗の味が濃いモンブランでした。