坂木 司 『大きな音が聞こえるか』2015/08/22



高1の泳は私立高校に通う何一つ不満のない恵まれた普通の高校生。
唯一の楽しみが海に行ってサーフィンをすること。
そんな彼が夏休みに”終わらない波”のことを知り、乗ってみたいという思いを持った時から色々な偶然(必然?)が起こります。

まず、ブラジルの奥地に叔父が行くことになり、泳は遊びにこないかと誘われます。
そのすぐ後に、”終わらない波”はポロロッカと言い、ブラジルのアマゾン河で起こる現象であることがわかります。

自分の力でブラジルまで行きたいと思った泳は親に黙って友達と一緒に二人でバイトをすることにします。
引越のバイトでいい出会いがあり、旅行会社を紹介してもらい、その旅行会社では飛行機代を安くする代わりに人手の足りない中華料理屋でしばらくバイトしてもらいたいと言われます。
そして、ブラジルへ行くめどが立ったところで、親に話し、なんとか親の許しをもらい、ブラジルへ。

ブラジルから帰ってきた泳は日常へと戻っていきますが、そこでは今までとは違った景色が見えました。

「いいうねりを見つけたとき。これだっていう流れを見つけたとき。そういうとき、ここから大きな音が聞こえる」

人生で何回、この音が聞こえるのでしょうかね。
すがすがしい青春小説でした。

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