中島久枝 『あたらしい朝 日本橋牡丹堂 菓子ばなし九』2022/05/24



表紙からわかるように、日本橋牡丹堂の菓子職人の伊佐と小萩は祝言をあげました。
伊佐に任せておくと祝言がいつになるのか決まらないので、牡丹堂の旦那や親方が日にちを決め、おかみのお福が祝言の準備を進めていきました。
小萩の鎌倉の両親や祖父母もやって来て、無事に祝言が終わり、二人は夫婦になりました。
しかし夫婦になったらなったで、色々とあります。
伊佐の長屋に住むことになったのですが、仕事と慣れぬ主婦業でテンパっている小萩に主婦連中は容赦しません。
今も昔も主婦たちは怖く(笑)、仕事と家庭の両立は大変なんですねぇ。
まあ伊佐が優しいので要領が悪い小萩もどうにかやっていけそうですが、小萩には悩みが…。
菓子作りに前のように身を入れることができなくなっちゃったんです。

小萩庵にも新しい仕事がやってきます。
前回の素人落語会の土産菓子が好評だったので、今度の落語会にもお願いしたいというのです。
今度のお題は『大工調べ』。どんなお菓子を作るのかしら。
そんな頃、伊佐が長屋で面倒を看ていた人の形見の墨壺が高額で売れ、長屋の人たちが分け前を寄越せと言い出します。浅ましいですねぇ。
どうなることやら。

小萩が何とか長屋の人たちと馴染んだ頃、山野辺藩から呼び出されます。
留守居役の杉崎から申しつけられたのが、山野辺藩の顔となる新しい菓子を考案するという仕事です。
牡丹堂の菓子職人たちは一人ずつ考え、作っていきます。
小萩も頑張りますが…。

小萩にいい出会いがあり、伊佐といつか見世を持つという夢ができました。
「夢を描かなかったら、その日は来ないもの」
そうですね。夢は描くからこそです。

「菓子はさあ、ただ、うまくて、うれしくて、楽しくて、食べると温かい気持ちになるもんなんだ。それでもって、悲しみを癒やしたり、傷の痛みをほんのちょっと忘れさせたりする。あってもなくてもいいもんみたいだけど、やっぱりなくちゃ、困るんだよ。伊佐と小萩もさ、そういう菓子屋でいてくれよな」

与兵衛の言葉がすべてを語っています。
次回は小萩が妊娠、伊佐が山野辺藩に旅だつとか、悪役・勝代の出番かな。
思いもかけないことが起こるかもしれませんね。
和菓子が食べたくなりました。
あ、取り寄せたカステラロールを食べようかしら。
アレ、三本あったのに、残っているのは一本になってしまいました(;゚ロ゚)。


<昨夜のわんこ>
いつも面白い寝姿を見せてくれる兄犬が、今年もやってくれました。


冬用のハウスが暑かったのか、頭だけ出して寝ています。
近寄っても動きません。目が開いてますけどぉ、笑。
人間の金縛りみたいなもんかな?
そろそろ夏用にしたいのですが、寒い日もあるので、しばらくこのままかも。

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